2019年1月14日月曜日

小寒(二十四節気)雉始雊(七十二候)1月15日~19日 冬の鳥たち ”ボーン ボーン”勇壮にむらの”どんど焼き” ”砂糖醤油餅”に”お汁粉” ”紅白梅”開花

 二十四節気「小寒」の最後の七十二候は、「雉始雊(きじはじめてなく)」です。”雄の雉”が鳴き始める頃のようです。「房総のむら」では”雉”を見ていませんので、この時期の鳥を紹介します。「上総の農家」の”ソシンロウバイ(素心蝋梅)”の横の木の枝に”蜜柑”が付けられていますが、それを狙って”ヒヨドリ(鵯)”が来ていました。”ヒヨドリ”は蜜柑のそばの枝に留まり少しまわりに注意を払った後、半裁された”蜜柑”の粒をむしり取って、かなり大きかったのですがそのまま飲み込んでしまいました。
 「風土記の丘エリア」の「旧御子神家住宅」の近くに、昨年んも”写列”ができましたが、今年も”小鳥”を狙う”カメラマン”が集まっています。この日は土曜日ということで、常連さんに交じって遠方からの”カメラマン”さんもいらしゃいました。
 ”カメラマン”さんが狙っているのは、コンクリートで囲われた小さな”水たまり”です。ここに水を求めて”小鳥”が来るそうですが、中には珍しい鳥もやってくるとのことで、その”小鳥”を待っているそうです。この日は、”キクイタダキ(菊戴)”がお目当てのようです。しかしなかなかお目当ての”小鳥”はやってきてくれません。私が見た時には”シメ(鴲)”が水を飲んでいました(写真:上左)。同じ「風土記の丘エリア」の「旧学習院初等科正堂」周辺の林では”ツグミ(鶫)”(写真:上右)や、高い枝に”カワラヒワ(河原鶸)”(写真:下右)が集団でいました。また、「正堂」前の芝生広場では”シジュウカラ(四十雀)”が尾を上下に振っていました(写真:下左)。
 「体験エリア」では、”ジョウビタキ(尉鶲)”が「水車小屋」の近くの枝から枝に飛び回っていました(写真:上左)。緑の葉が付いた枝から出てこないのでちょっと見にくいかもしれませんが、「おまつり広場」の「茶店」の裏の林の中に赤いお腹の”ヤマガラ(山雀)”がいました(写真:下左)。林の上の方から”コツコツ、コツコツ”と音がします。音がする木の上方を探すと、せわしなく木をつつく”コゲラ(小啄木鳥)”がいました(写真:上右)。木をつつきながら、木を回るようにしての上の方に登っていきました。「水車小屋」の下の”田んぼ”の横の園路に”ビンズイ(便追)”がいました(写真:下右)。”田んぼ”の中にもいましたが、こちらもせわしなく足早に歩いていました。
 「房総のむら」の上空に”V字飛行隊”現れました(写真:上)。鳥の種類はわかりませんが、隣接する成田市の「坂田ヶ池」に飛来した水鳥でしょうか。その「坂田ヶ池」には、日が当たらない場所を中心に氷が張っていますが、その氷の端にたくさんの”カモ”が集まっています。”水鳥”も池の水が冷たいのでしょうか。遠くから見ると、池の中に並んでいるように見えました(写真:下)。
 そんな中に、一羽だけ白い鳥がいました。”ミコアイサ(巫女秋沙)”です。昨年は鮮やかな色の”オシドリ(鴛鴦)”が数羽見られたのですが、今年は見られません。その代わりではないでしょうが、今年は目のまわりが黒くパンダ模様で、白い体に黒く筋状に模様が入った”ミコアイサ”が飛来しています。
 毎年恒例の”年中行事”になっています「房総のむら」の「どんど焼き」です。事前の予報では雪の予想もあったのですが、当日の夜までで雨も上がり朝から快晴の中、今年一年の”無病息災”を祈って「どんど焼き」を行いました。”やぐら”の中には、皆さんから届けられた”正月飾り”が入っています。”やぐら”に火が着くとまもなく”ボーン、ボーン”と竹が破裂する音が鳴り響きました。中央の竹が燃えて倒れる頃には、”やぐら”のまわりの地面からは熱せられた水蒸気が上がり出しました(写真:下左)。参加者の皆さんも、”餅”を刺した竹の棒を持ってかなり離れて見ているのですが、それでも熱くて火から遠ざかる方もいらっしゃいました(写真:下)。
 「どんど焼き」のお楽しみは、これからです。”正月飾り”や”やぐら”の竹などが燃えた残り火で、”餅”を焼いて食べます。3m以上もある竹の先に刺した”餅”を”残り火”で焼くのですが、これがまた熱いのです。”餅”の様子を見ていると顔が熱くなってきて、とても我慢ができないくらいの火力がまだまだ残っています。ですから、”餅”は意外と早く焼けますので、注意していないと黒焦げになってしまいます。全体に膨らんできて、柔らかくなれば焼き上りです。焼けたら、「上総の農家」特製の醤油を使った”砂糖醤油”を塗って食べます。この”砂糖醤油”が焼いた”餅”によく合います。皆さんおいしそうです(写真:下)。この”餅”を食べると風邪を引かないそうですよ。事前予約50人、当日受付50人分はすぐに満員となってしましましたが、ご覧のような状態(写真:上、中)ですので定員の増は出来ませんのでご了承ください。受付に漏れてしまった方々、申し訳ありません。
 「茶室」では「宮﨑 弘」さんの指導で”松の手入れ”です。「小雪 橘始黄」(12月2日~)でも紹介した、古くなった”松葉”をむしりとる”もみあげ”の作業を体験していただきました。
 こちらは、「房総のむら」の”緑のボランティア”の活動風景です。広い園内では、竹が増殖している場所が多くなってきています。この日は、本来の雑木林に戻すために竹を切っていました。また、竹があまり密になると、新しい竹の出る本数が減り、竹も太くならないようですので、適当な間隔を保つことも重要なようです。
 「商家の町並み」「菓子の店」では、匝瑳市鶴泉堂店主「大川功修」さんの指導で「菓子の基本(こし餡作り)」の体験です。今回は、二種類の”餡”作りに挑戦です(写真:下)。”餡作り”で重要なことは、”塩加減”=”塩梅(あんばい)”だそうです。「大川」さんの”粋なはからい”で、体験者の皆さんは出来上がった”餡”を使った”お汁粉”を作って、早速”餡”の味見をしていました。とろりと溶けた”餡”の中に少し焦げ目の付いた”お餅”が、なんともおいしい”お汁粉”でした(写真:下)。
 前回の七十二候「水泉動」では、少し開き始めた”紅白の梅”を紹介しましたが、少し日が経って「おまつり広場」の「茶店」横の園路を下った”白梅”(写真:上)と、「茶室」の前の”八重の紅梅”も完全に開きました(写真:下)。どちらの木も開花した花はまだ”一輪”ですが、これから徐々に増えてくると思います。季節は、まだまだ”一輪ほどの暖かさ”なのですね。
 寒い北風が吹く陽だまりに密集して拡がる緑の葉を中に、薄紫色の小さな花が数輪開いていました。秋に芽を出し葉を拡げていた”オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)”も花が咲き始めました。

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