2019年10月31日木曜日

房総のむらの花だより

 本日は、資料館を出発し、上総の田んぼ、炭焼き小屋、むらの架け橋、茶店から水車小屋、草木の観察路、下総の農家を巡り、帰りに資料館裏の広場と竪穴住居周辺を観察しました。


●資料館脇のホトトギスが元気に咲いています。

●クルマアザミが咲いていました。花のすぐ下に車のスポークのように、放射状に葉が付いています。ノハラアザミの変種と言われています。

●9月に咲いていたヒガンバナの花が終わり、来年の花を咲かすために葉が現れました。

●キバナアキギリの花は最盛期が過ぎ、残った萼が色づいてきました。

●オケラがようやく花びらを見せてきました。

●田んぼの周りでは、オオジシバリ、ヤクシソウ、イヌガラシ、タネツケバナ、トキンソウ、アゼトウガラシ、ヒメシロネ、チョウジタデ、アメリカセンダングサなどが咲いています。

●センブリのツボミが膨らんできました。間もなく開花となります。


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◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。10月18日(金)の観察に基づいています。 (風)


※自然観察会のお知らせ
 自然ガイドボランティアでは、月に一回、土日のいずれかを利用して来館者を対象とした「自然観察会」を開催しています。
 11月は下記の予定で行いますので、興味のある方是非ご参加下さい。

○日時 : 11月10日(日)午後1時30分から1時間程度

○集合場所 : 総屋前

○今月のテーマ : 「ナタマメの話」

○参加費 : 無料(むらの入場券必要)

2019年10月29日火曜日

船頭指南2

商家堀割ではわざ指南道場として年5回、船頭指南を実施しています。10月20日に今年度最後の船頭指南を行いました。
船頭指南について、以前ブログでも紹介しましたが、この体験は、竹竿1本で船を操縦するため大変技術が必要です。体験者の方には、熟練度に応じて段位を認定し、将来的に和船ボランティアの育成をねらうことも船頭指南の目的となっています。

7月19日のブログでご紹介した栃木からお越しのSさんは、今年度5回、すべての船頭指南に参加してくださいました。
回数を重ねるごとに操船もスムーズとなり、竿の扱いも上手に!!!
そこで、最終回の10月20日、Sさんに段位審査を受けていただくことにしました。

ちなみに段位の基準は以下のようになっています。

初段 直線区間をスムーズに操船できること
2段 全区間においてスムーズに操船できること
3段 大人2人を乗船させ、全区間においてスムーズに操船できること
4段 大人3人を乗船させ、全区間においてスムーズに操船できること(停船を含む) 
5段 大人4人を乗船させ、全区間においてスムーズに操船できるとともに、巧みな話術で乗船者を楽しませることができること
(※「巧みな話術」も船頭さんの技術の1つです!)

段位は初段から5段とし、段位の認定は、船頭さんが体験者の技能をみて判定します。
今回、Sさんには4段の段位審査を受けていただきました。   

    
頭に手ぬぐいを巻き、半てん姿も
ばっちりきまっています


当館の職員を乗せて出発!
 
苦手だったクランクもうまくいきました。
そして・・・・・
   
見事、4段合格!!

認定書を持って!!


なお、この船頭指南を始めてから5段の有段者はまだ誕生していないそうです。

Sさんには、来年、ぜひ5段を目指していただきたいと
います。

講師の大野さんにもお世話になりました。
ありがとうございます。

私も自主練をして段位を目指したいと思います!み)

2019年10月23日水曜日

泥を壁にする~左官の技~

 商家の町並み、木工所では10月17日(木)18日(金)19日(土)20日(日)の4日間、「左官の技」の実演・体験を行いました。


大﨑さんの実演(左)と荒壁の見本(右)
 指導には、大﨑英雄さんにきてもらい、土壁作りの技術を披露していただきました。「左官の技」はスサ入りの壁土を材料とし、大小のコテ(鏝)を使い建築用のボードに塗り付けていきます。房総のむらでは、塗り付ける5つの作業のうち、「荒壁」の塗り付け体験が出来ます。大﨑さんが塗った荒壁は驚くほど平らで、すくい上げた壁土を手ぎわよくコテ(鏝)で伸ばし、壁土がポタリと落ちることはありません。


土壁の見本(左)と大﨑さんが説明している様子(右)
 未熟な私が塗ろうとするとコテ(鏝)台からコテ(鏝)に壁土が乗らない、壁に塗りつける前にすくった壁土を下に落とすなど、かなり悪戦苦闘しました。コツはコテ(鏝)台を斜めにして手首のスナップを利かせて壁土をコテ(鏝)に乗せるように取ることに気づきました。

体験している様子
 体験した人も何度か塗っていると塗りつけた壁土の範囲が広がります。すると今度は壁土の表面のでこぼこをなくし平らにしたいと思います。平らな部分が広がると、何とも言えないうれしさと達成感を感じられいつまでも続けられます

体験の様子(左)と研修の様子(右)
 職人気分を、誰でも手軽に味わうことの出来る「左官の技」は、また来年行いますのでぜひお越しください!!!(い)

「かまどで昼ご飯」体験者募集中です

火付けの様子
炊き立てのご飯の様子

房総のむらでも新米の時期になりました。
農家では、房総のむらで収穫した新米を使って、かまどでご飯を炊き、塩のおにぎりを作って食べる「かまどで昼ご飯」の体験を行います。
自分たちでかまどの火付けから行うこともあってか、かまどで炊いたご飯の味は格別で、毎回体験者の方からは好評をいただいています。
下記日程の「かまどで昼ご飯」には空きがありますので、ご参加お待ちしております。(は)

かまどで昼ご飯(下総の農家)
体験日 :10月26日(土)
体験時間:10:30~13:00(2時間30分)
体験費用:1人300円
定員:10人(10月23日段階、7人の空きがあります)
対象:5歳以上。小学5年生以下には、1人に1人体験者としての保護者が必要です。
持ち物:エプロン・タオル・三角巾(バンダナなどでも可)
注意事項:雨天実施。
     海苔などの持ち込みはご遠慮ください。
予約締切:10月25日(金)16:30まで

2019年10月19日土曜日

房総のむらの花だより

 本日は、上総の田んぼを中心に観察し、その後上総の畑から堀割広場を回りました。


●ホトトギスやセイタカアワダチソウが咲き始めました。

●資料館脇のオミナエシの花は、長く咲いていて、果実も出来ていました。

●花径3mmの小さな花のハシカグサが、資料館脇で咲いていました。

●カナムグラの花は雄花が咲きに目立ちましたが、雌花が目立つ時期になりました。

●稲刈りの終わった田んぼでは、ミゾカクシ、コケオトギリ、ヤナギタデ、タカサブロウ、トキンソウ、イボクサ、イヌガラシ、チョウジタデが生えています。
 チョウジタデ(丁字蓼)の果実は、漢字の「丁」の字に似ていると言われます。

●田の排水路にサワガニがいました。

●イネ科の地味な花が咲いています。ササガヤ、チヂミザサ、カゼクサ、コブナグサ、ススキ、キンエノコロ、メヒシバ、ヌカキビ、オヒシバなどです。
 コブナグサの花は5cmくらいで小さいですが、ススキの形によく似ています。

●ガガイモの果実が割れ、中から種子が出てきました。通常の割れ方と違い、割れ目が不自然でした。
 種子に付く毛を種髪と言い、果実に付く毛は冠毛と言います。

●クワクサの葉は、樹木の桑の葉に似ていることからの名前です。

●チャノキ(お茶の木)の花が咲き始めました。蜂がよく集まるので、近づくには注意が必要です。


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◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。10月11日(金)の観察に基づいています。 (風)

2019年10月6日日曜日

『秋のまつり』本番です

 10月5日(土)、6日(日)と「秋のまつり」を開催しています。5日(土)は、気温は高かったものの、晴天に恵まれました。6日(日)は、あいにく曇り空ですが、気温はぐっと下がり過ごしやすくなっています。両日ともに「秋のまつり」として特別な演目・体験を実施しています。その中からいくつかを取り上げて紹介します。


演武中島流炮術(左)と時代衣装変身体験(右)

  5日は中島流炮術をおまつり広場で行いました。江戸時代の衣装に身を包んだ方に鉄砲を撃つ演武をしていただきました。もちろん鉄砲は空砲でありましたが、「ドン」、「ドーン」という音は房総のむらじゅうに響いていました。時代衣装の体験は、着物・羽織・袴・ドレスなどお好みの衣装でむらの中を歩くことができます。

房総の地酒 利き酒会(左)と小さな畳のコースター(右)
 
 商家のエリアでは、さまざまな体験ができます。房総の地酒の利き酒会は、お酒好きな方で店先は賑わっていました。千葉県内各地の蔵元から取り寄せた日本酒を口にできます。小さな畳のコースターは、畳の原料であるいぐさを使うので、身近にいぐさの香りを楽しむことができます。

お箸作り(左)と和船体験(右)
 堀割と堀割広場では、お箸作りと和船体験ができます。大工さんの作業に必要な、鉋(かんな)・鋸(のこぎり)・紙やすりを使い、普段の食事で使える箸を作れます。和船体験は、船頭さんの漕ぐ和船に乗って、掘割の中を往復します。船からは、普段と違う光景を見ることでき、乗り終わったお子さんは「おもしろかった!!」と笑顔になっていました。

みそまんじゅう(左)と縄文ハンター(右)

 下総の農家では、みそまんじゅうを食べることができます。みそとまんじゅうが一緒になるとどんな味になるのか、ぜひご賞味ください。風土記の丘資料館では、竹の弓矢を使って縄文ハンターになれます。的に当てるには、矢をまっすぐ飛ばす必要があるのですが、なかなかうまく出来ません。

 6日も同様にまつりを行っています。中島流炮術に変わり愛宕跳ね太鼓・銚子大漁節をお見せします。演武以外は、本日も実施しています。ぜひ、房総のむらに出かけてみて下さい。お待ちしています。(い)










2019年10月5日土曜日

房総のむらの花だより

 本日は、資料館の裏手を通り、上総の田んぼ、竹林の坂、上総の農家、上総の畑、堀割、資料館連絡通路を観察しました。

●ススキはイネ科です。イネ科の花は他の植物とは違い、特殊な構造をしています。ススキの葯(雄しべの先端の袋状)と柱頭(雌しべの先端でブラシ状)が観察できました。

●ヒガンバナが咲き始めました。花径の先端に5~7個の花が付き、1個の花は6個の雄しべと1個の雌しべで構成されています。雌しべは雄しべより長く、先端が細く尖ります。
 上総の農家では、白花のヒガンバナが咲いています。

●カナムグラは、雌雄異株で、雄花は上向きに、雌花は下向きに咲いています。雌花の形はビールに苦みを付けるホップの花に似ていると言われています。

●ゲンノショウコの赤花が、堀割の岸で咲きました。(白花は風土記エリアで咲いていました)

●サネカズラ(ビナンカズラ)の果実は、まだ緑色をしています。

●ホトトギスにようやくツボミが出来ました。

●ウリクサの果実は、マクワウリに似ていると言われます。

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◎以上は、自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。9月27日(金)の観察に基づいています。 (風)


※自然観察会のお知らせ
 自然ガイドボランティアでは、月に一回、土日のいずれかを利用して来館者を対象とした「自然観察会」を開催しています。
 10月は下記の予定で行いますので、興味のある方は是非ご参加下さい。

○日時 : 10月13日(日)午後1時30分から1時間程度(雨天中止)

○集合場所 : 総屋前

○今月のテーマ : 「ナタマメの話」

○参加費 : 無料(むらの入場券必要)

2019年10月3日木曜日

令和元年度『秋のまつり』開催のお知らせ


 台風15号の影響により倒木などで一部立ち入りを規制していたところも、復旧作業が進みほぼ解消できました。これから秋に向かう房総のむらの自然景観を、十分お楽しみいただけるようになったかと思います。

 さて、『秋』と言えば皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。
 読書の秋、芸術の秋、スポーツの秋、食欲の秋……

稲穂をくわえたぼうじろー

  実りの季節でもある秋には、全国各地で収穫に感謝するおまつりが行われます。房総のむらでも、今週末10月5日(土)・6日(日)に『秋のまつり』を開催します。

 例年9月に開催し、親しまれてきた『稲穂まつり』ですが、台風が多い時期ということもあり、昨年度より『秋のまつり』と改めて10月の開催となりました。

 今年で2回目を迎える『秋のまつり』では、大漁を祝う民俗芸能として愛宕跳ね太鼓・銚子大漁節を上演するほか、江戸あやつり人形や玉すだれ、曲独楽などの大道芸がおまつりをにぎやかに盛り上げます。

 また、特別演目として中島流炮術千葉城鉄炮隊による演武も上演予定です。普段はなかなか目にすることができない迫力満点な炮術をお見逃しなく!

 人気の時代衣裳変身体験もございます。お友だちやご家族で衣裳を揃えるのもおすすめです。
 身も心も昔の時代へタイムスリップしてみませんか?

水戸黄門御一行 
 
 


皆さまのご来館を職員一同お待ちしております!
秋のまつり担当(ち)