2015年7月31日金曜日

キツネノカミソリが咲きだしました!


キツネノカミソリはヒガンバナ科の球根植物です。幅1cm程の帯状の葉や、花と葉が異なる時期に地上にでるところ、さらに毒性の植物である点などはヒガンバナと共通しています。
 
橙色の花が「狐」の毛皮に(キツネ色)、帯状の葉が「剃刀」に似ていることなどから、名前が付いたと言われています。
 
写真は、水車小屋近くの災い展示「かしま人形」の後ろ側で撮影したものです(今日は確認していませんが、安房の農家の後ろ側にも毎年群生したキツネノカミソリを見ることが出来ます)。
 
この花は絶滅危惧種に指定されている県もあるようですが、房総のむらがそれだけ自然に恵まれているということですので、環境を大切にしたいですね。(フ)
 

 

ヤマユリ情報 その7


7月1日に開花したヤマユリの花は、そのほとんどが散ってしまいましたが、下総・安房の農家周辺ではまだ蕾の状態のものも見ることができます。
 
ところで、房総のむらの中には何株のヤマユリがあるのでしょうか?答えは、「不明」です。6月になってから、数え始め、1000株までは数えましたが、下総・安房の農家周辺や風土記の丘エリアは下草が生い茂っていて、手が付けられず、途中で挫折・断念しました。

気の早い話ですが、来年の4・5月頃に再度チャレンジしようと思っています。(フ)

2015年7月28日火曜日

房総のむらの花だより

 本日の観察は、資料館から上総の田んぼ、竹林の坂、炭焼き小屋、上総の農家を巡り、むらの架け橋を渡って、茶屋の左側坂を途中まで下って資料館へ戻りました。
 ここ何日も非常に蒸し暑い日が続いています。
●資料館下に、八丈島に伝わる草木染めの絹織物である「黄八丈(きはちじょう)」の黄色の原料となるコブナグサが生えています。
●資料館脇の復元竪穴住居そばで、ヤマニガナの花が見頃を迎えています。そのそばにセンブリの群落があり一角ではオトギリソウの花が咲いています。
●資料館連絡通路のクズの葉が、「調位運動“日光が弱い時は日光に向かい、強い時はまともに受けないように葉の角度を調整する運動”」を行っているのが観察できます。「調位運動」は、クズをはじめとするマメ科の植物やヒマワリ(キク科)でも観察できます。
●竹林の坂周辺でオオカモメヅルの花が観察できます。この小さな花は、長い間咲いています。
●むらの架け橋を渡ったあたりで、コナラのまだ小さいドングリが沢山地面に落ちていました。また、シラカシのドングリも同じくらいの大きさになっています。
●茶屋の坂下では、オトコエシのツボミがだいぶ大きくなっています。開花したらオミナエシと比較観察したいと思っています。
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◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。7月24日(金)の観察に基づいています。 (風)

2015年7月22日水曜日

房総のむらの花だより

 本日の観察は、資料館から上総の田んぼ、炭焼き小屋、上総の農家からむらの架け橋を渡って、下総の田んぼへ降り、水車小屋前を通って、下総の農家を巡り、資料館へ戻りました。
●資料館脇の復元竪穴住居そばでヤマニガナが咲いています。葉の切れ込みに特徴がある植物です。
●上総の田んぼ脇の溜池のハンゲショウは、白い部分がだんだんと元の緑色に戻りつつあります。
●同じく溜池周辺で、ガガイモのツボミが観察できます。花の咲くのが今から楽しみです。
●炭焼き小屋手前の竹林の坂では、ヒヨドリバナの赤い花と白い花の両方の花を観察することができます。
●上総の農家では、ヒョウタンとヘチマの赤ちゃんが形になってきました。
●観察会であまり足を運ばない下総の田んぼの畔で、ミゾカクシやコケオトギリの花、シロネと思われる葉を見つけました。
●水車小屋前で、イヌヌマトラノオと思われる葉の幅の狭い植物が観察できましたが、同定には至りませんでした。
●茶屋の近くの坂で、オトコエシのツボミが観察できました。
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◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。7月17日(金)の観察に基づいています。  (風)
  

ナタマメの花


上総の農家、下総の農家の畑でナタマメの淡い紫色の花(3cm程)が咲きだしました。熱帯アジア若しくは熱帯アフリカが原産とされ、日本には江戸時代初期に中国から伝わったと言われています。

江戸時代には鹿児島で広く栽培され、今では歯周病予防や蓄膿症等の効果・効能の普及のため、幾つかの組織が栽培に取り組んでいるようです。
また、最近ではグリーンカーテンとしての栽培にも人気があるようです。
 
房総のむらのナタマメは、竹の支柱を高さ5m程の櫓状に組んで、景観として栽培しています。秋には30cm程の見事な「鉈」のような鞘が支柱櫓に幾つも下がります。(フ)

2015年7月20日月曜日

かやぶき屋根のおうちに泊まったよ

 関東甲信地方の梅雨明けが発表され、いよいよ夏本番。そんな中、房総のむらの夏は「夏休み親子宿泊」で幕を開けました。
7月19~20日、3組12名のお客様をお迎えし、上総の農家で宿泊体験を行いました。ここで、少しだけ2日間の様子をご紹介します。


写真①まずは商家で「マイ箸」作り。夕食が楽しみだね♪
②泊るお部屋に蚊帳を吊ります。
③メニューを決め、野菜を収穫!ナスとインゲンを味噌で炒めて・・・あー焼きナスもいいなぁ。
④男性陣は、火の当番。う~暑い!
⑤その横で、女性陣はテキパキと調理を進めます。
⑥いただきまーす!この後、夜の昆虫観察会を行いました。
⑦火打石と火打ち金を使って火をおこし、行灯(あんどん・昔の照明器具)に明かりを灯してみました。現代の照明と比べてみると、どう違うかな・・・?
⑧思い出と笑顔と汗があふれる、「あつーい」2日間となりました。皆様ありがとうございました!

 夏休みはまだ始まったばかり。夏の思い出作りに、夏休みの宿題探しに、ぜひご家族揃って房総のむらへ足をお運びください。(は)

体験カレンダー
http://www.chiba-muse.or.jp/MURA/taiken/search.html#a
空き状況は、お電話でお問い合わせください。
千葉県立房総のむら:0476-95-3333


2015年7月19日日曜日

ヤマユリ情報 その6


写真は「ヤマユリ情報 その2」(6月24日)でノシメトンボが留まっていたユリです。9個の花が丁度満開といったところです。

房総のむら館内では、まだ、いたるところでヤマユリが咲いています。
 
暑さ対策を施したうえで、是非お出でください。(フ)

2015年7月18日土曜日

風鈴の絵付け♪


待ちに待った夏休みがやってきましたね\(^o^)/
夏と言えば、暑さを忘れさせてくれる風鈴♪
瀬戸物のお店では、涼しげな風鈴に自分の好きな柄が描ける体験ができます。写真以外にも、今年度から焼き物の風鈴も仲間入りしました!(写真下)一つ600円で、実施予定日は7月19,20 8月8,9,15,16,29,30,31となります。どうぞ、ご参加下さい!(k)

房総のむらの花だより

 本日の観察は、資料館から上総の田んぼ、炭焼き小屋、上総の農家、むらの架け橋を渡り、茶屋脇の坂を下って安房の農家、下総の農家、水車小屋を巡って、武家屋敷前を通り資料館へ戻りました。今回は、たまたま来館された植物に大変興味を持たれている夫婦が特別に参加されました。
●資料館連絡通路脇では、花の時期には目立たなかったナワシロイチゴの実が沢山目立っています。
●むらのあちらこちらでヤマユリが最盛期を迎えています。それをねらったカメラマン(ウーマン)も沢山見かけます。
●上総の田んぼ周辺で良く観察できるオオバコの花は、綺麗な小さな花が集まった穂状の花です。虫メガネやカメラによる拡大でようやく花の形が分かります。
●昨日までの雨の影響で、沢山のキノコが観察できます。その中の一つに真言密教の仏具「三鈷(さんこ)」に形が似ていることから命名されたサンコダケがあります。このキノコは、傘を持たないキノコの一種です。
●蝶々やトンボの姿が沢山観察できます。安房の農家近くで、ナガサキアゲハの羽化直後のじっとしている姿を観察することができました。ナガサキアゲハはモンキアゲハと良く似ていますが、羽に尾状の突起を持っていません。
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◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。7月10日(金)の観察に基づいています。  (風)

2015年7月10日金曜日

古代のアクセサリー作り-親子でゴール

 

 
 梅雨の晴れ間の日曜日、資料館の集会室では、アワビの貝殻や天然石などで古代のアクセサリー作りを楽しむみなさんが集まりました。
 そんな中、4月からスタンプラリーに挑戦していたお母さんと小学生男子の親子ペアがそろって5種類のアクセサリー作りを達成。見事ゴール!
 お母さんは、この日2種類を作成して、追いつきました。      
 記念品は、手作りの埴輪や土偶など、面白グッズがいっぱいです。みなさんも、トライしてください!

2015年7月8日水曜日

ヤマユリ情報 その5


有料エリア内では、下総の農家裏側、安房の農家周辺、茶店の裏側でも目立つようになってきましたが、満開の状態にはまだまだといった感じです。上の写真は下総の農家裏側で撮影したものですが、周囲には濃い甘い香りが強く漂っています。
 
 
下の写真も同じ場所ですが、花被片真ん中の黄色のスジが先端部分で他に比べると幾分赤みがかって、オレンジ色に見えます。

ところで、ヤマユリは球根で育ちますが、種がこぼれるのが11月頃、それから1年半経った春に発芽し、花が咲くようになるには5年程かかるそうです。カタクリに比べると半分ほどとは言え、随分と長いですね。
私たちを楽しませてくれる花の寿命となると、7月1日に開花したヤマユリは、今日は枯れて茶色になっていましたので、1週間程度というところです。(フ)

2015年7月4日土曜日

七夕いろいろ-七夕馬の準備1-

 本日二度目の七夕ブログです。

 上総農家第一号の短冊は、台湾高校生のお客様たち。「學業進歩」とありますが、おそらく「学業成就」といったところでしょう。学生の願いは万国共通のようです・・・。
   さて、七夕といえば「彦星と織姫」の伝説を思い浮かべますが、一方で、ご先祖様をお迎えに行く馬を草やワラで作ったり、墓掃除をしたりするなど、盆の始まりを意味する行事も行われています。
 千葉県でも昭和の半ば頃まで、旧暦の7月7日に「七夕馬」と呼ばれる草の馬を作り、盛んに行事が行われていました。(行事は、農耕牛馬への慰労、先祖供養などの意味があると考えられています。)
 房総のむらでは、毎年3地区の「七夕馬」を製作しており、上総の農家では、茂原市大芝で作られてきた七夕馬を作るための準備が始まっています。2枚目の写真は、真竹をたたいて繊維状にしているところ。これが七夕馬(3枚目写真)のタテガミになるのですが・・・準備はまだまだ続きます。(は)
 

七夕飾り


もうすぐ七夕ですね。
今日、曇り空の中準備をしました。



まず、大木戸(入館口)で皆様をお出迎えするのは、大きな大きな七夕飾りです。


















中に入ると、総屋の角に小さな七夕飾りがあります。
この七夕飾りは小さなお子様でも手が届くようになっています。
短冊をご用意していますので、願い事を書いて結び付けて下さい。(マ)

2015年7月2日木曜日

ヤマホトトギス、狂い咲き?

ホトトギスの花は秋の花という認識でしたが、房総のむらで、今咲いているのを発見!

このホトトギスは花被片が基部に向かって強く反り返っているので「山杜鵑草(ヤマホトトギス)」と思われます。


花の斑点が野鳥の不如帰(ホトトギス)の胸の斑点に似ていることから付いた名前です。

江戸時代の「本草綱目啓蒙」という書物に既に名が記されていたそうです。

見つけた花はそれほど大きくなく、地味な色であまり目立ちません。
花を横から見ると、泉から湧き上がる噴水のようにも見えますね。

                              
時期がずれて咲いているのを見つけると、なんだか嬉しくなるのは私だけでしょうか?(マ)

房総のむらの花だより

 本日の観察は、曇り空のせいかこの時期としては珍しく、少し肌寒さを感じる陽気の中、資料館から上総の田んぼ、竹林の坂、炭焼き小屋、上総の農家、武家屋敷、堀割広場を経由して資料館へ戻るいつものコースを巡りました。
 この時期、日を追うごとに草花の数が増え、前回より更に沢山の草花が観察できました。
●資料館連絡通路脇に、蔓性のアオツヅラフジの実が実っています。また、オニドコロには花が咲き始めています。
●資料館連絡通路の出入口付近にある小さな溜池では、チダケサシの花が咲いています。そして対岸にある斜面林では、リョウブの花が満開を迎えています。
●上総の田んぼの草刈り後に、ネジバナやシロツメクサの花が咲いています。
●上総の田んぼ近くで、羽化直後と思われるオニヤンマが草にじっと留まっているのが観察できました。
●炭焼き小屋近くに咲いているオオバノトンボソウの花は、トンボの形らしくなってきました。
●上総の農家では、ヤマモモの実が色づき、ザクロの花が満開です。ザクロの実には早くも形になっているものが見られます。
 また、庭には、キキョウやヒャクニチソウなど沢山の花がにぎやかに咲いています。
●上総の農家の畑は、ベニバナがきれいです。
●堀割広場や武家屋敷裏通りは、今がアジサイの花の最盛期です。
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◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。6月26日(金)の観察に基づいています。  (風)

琥珀玉作りをしてみませんか?


28日の日曜日に風土記の丘資料館で琥珀玉作りの体験がありました。
私もお客様に混ざって体験させていただきました。

琥珀玉のアクセサリーは縄文時代には既にあったそうです。

ここで使う琥珀玉は、圧縮再生した厚さ1センチ、一辺が2センチ位のブロックを使います。

そのブロックに作りたい形をマジックで描き、砥石でひたすら削り、見本の写真に近い形になったら2種類の紙やすりで磨きます。

砥石で付いた傷を紙やすりで取り、最後に磨き粉で艶を出して完成です。

お客様は皆さん手際よく、どんどん作り終え、最後は私一人になってしまいました。(汗)

不器用な私は途中どうなるのか不安でしたが、担当の先生やスタッフの方に助けられながらなんとか形になりました。

出来上がってみるととても可愛らしく見えてきて大満足です。

世界に1つだけ、2つと無い自分だけのアクセサリー、皆さんも作ってみてはいかがでしょうか。(マ)

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7月体験日:7月4日(土)、7月11日(土)

時間:13時30分~15時迄の1時間30分。締切は当日13時30分

料金:1,200円。風土記資料館に直接お越しください

対   象:小学校5年生以上。小学生は1人に1人の引率者が必要

その他:水を使います。汚れても良い服装。タオル持参


 

2015年7月1日水曜日

蓑作りの準備


5月27日のブログで「5月の風景」として紹介したチガヤの話です。
当館では3月頃に雨用の蓑を作っていますが、実は7月に入るとそのための準備が始まります。
材料の調達で作業です。昨日の午前中に房総のむらの周辺でチガヤを採取してきました。
今日は雨模様で外での作業ができないため、昨日に引き続き、チガヤの芯取り作業を行いました。葉の表側を内側にして釘にあてて引くことで堅い中央の葉脈が抜け落ち、二股の葉が残ります(蓑に用いるのは葉の方です)。
長さ70~80㎝程の1枚の葉が1本の芯と二股になった葉に分かれることになりますが、芯が長くきれいに取れたときには、何となく「スッキリ!」とした充実感?を味わうことができました。(フ)

ヤマユリ開花(ヤマユリ情報 その4)


昨日「間もなく開花」と紹介したヤマユリが雨模様の中で、ひっそりと咲いていました。
 
昨年、一昨年と比べて、4日ほど早い開花です。
下の写真は同じく下総の農家裏側で白く膨らんだ状態の蕾です。
 
これからしばらくの間、多くのヤマユリが次々に開花し、ご来館の皆様を迎えてくれます。
どうぞお出かけ下さい。(フ)