2016年3月31日木曜日

房総のむらの花だより

 本日は、資料館を出発し、上総の田んぼ、竹林の坂、上総の農家を巡り、おまつり広場、茶屋まで足を伸ばし、武家屋敷裏を通って資料館へ戻りました。3月も終わりかけているのに、風の冷たい一日でした。

●桜は開花状況です。資料館脇のコヒガンが開花、ベニシダレは一部開花、おまつり広場のソメイヨシノは5~6輪の開花です。
●上総の田んぼ手前の池の向かいにある小さな池の斜面に、クサボケが咲きました。
●館内では、現在樹木の整備が行われており、シラカシの伐採された面を見ることが出来ました。シラカシ(白樫)は材が白いことから名付けられた名前です。ある植物学者は「先人は木を中身から見ていた」とおっしゃっていました。
●上総の田んぼの3枚にゲンゲが植えられていました(昨年は1枚)。つぼみが出始めていました。
●ヒメオドリコソウとホトケノザの花の形はよく似ていますが、葉の形が前者は尖り、後者は丸いことで区別が出来ます。
●タネツケバナとミチタネツケバナの花の形もよく似ていますが、前者の果実はU字状に立ち上がり、後者の果実はV字状に立ち上がっています。
●ウラシマソウが芽生えてきました。すでに細長い糸状のものが出ています。

------------------------------------------------------------------
◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。3月25日(金)の観察に基づいています。  (風)

さくらまつりに向けて


 さくらまつりを明後日に控え、桜の開花を毎日心配していました。

この写真は大木戸前の桜です。
日に日にきれいな姿になってきています。

木によって二分咲きのものもありますが、この様子ではおまつりを盛り上げてくれそうです。

皆様のお越しを心よりお待ちしております。(マ)





2016年3月27日日曜日

春のにおいってどんな色?

 房総のむらの各所で、ソメイヨシノが開花し始めました。ここ数日の寒さのせいか?4月2・3日の「さくらまつり」に合わせてくれているのか?満開の桃色の桜を愛でる日は、もう少しお預けのようです。
 
 一方農家のまわりでは、満開を迎えつつある黄色い菜の花が、プ~ンといい香りを漂わせています。私は、ちょっと独特なこの香りを嗅ぐと、「ああ、春がきたなあ」と感じます。

 皆様にとっての「春」はどんな色でしょうか?

 さて、房総のむらでは、4月2日(土)・3日(日)に「さくらまつり」を開催します。桜の花はもちろんのこと、春や桜にちなんだイベントや体験を多数お楽しみいただけますので、ご家族そろってお越しください♪今年の春は、房総のむらでお花見を・・・!(は)
https://www.chiba-muse.or.jp/MURA/event/20160402sakuramaturi.html

2016年3月26日土曜日

北側の畑では、今!


下総の農家で昨年11月に植えた大麦は、丈がまだ50cm程度ですが、葉のなかから穂が顔を出し始めました。
むらでは5月中旬に収穫し、7月末の麦茶作りの原料となります。

ソラマメも先週くらいから花が咲きだしています。こちらは5月末から6月上旬が収穫時期です。また、1本だけ残しておいた大根には花芽がでてきています。(フ)
 
 


2016年3月25日金曜日

調整池から現れたもの


房総のむらは開館以来30年が経ちますが、初めて調整池の本格的などぶ浚いを行いました。
雨などにより園路等の砂が池に流れ込み、ヨシやマコモなどの茂みができて調整池としての機能が損なわれていたため、土砂を浚ったものです。

その際に見つかったものが写真の貝です。大きさがわかるように下駄と一緒に撮ってみました。

長さ約33cm、高さ約20cm、厚さ約13cmでした。ドブガイ、ヌマガイとかタンカイと呼ばれているものであろうと思います。

なお、この貝は県立中央博物館大利根分館にお嫁(笑)に行きました。(フ)

房総のむらの花だより

 本日は、資料館を出発し、上総の田んぼ手前の池を経由し、武家屋敷西側の斜面林の中を通り、上総の農家、武家屋敷を巡って資料館へ戻りました。

●資料館連絡通路脇の土手には、コウゾリナの茎が10cmほど伸びてきました。また、近くにあるベニシダレのつぼみが大きくなってきました。
●池の向かいにある小さな池の周りで、カタクリの葉が数株出ています。そばにはキツネノカミソリが沢山生え、さらにオオハナワラビも一株ありました。
●ヒメカンスゲがむらのところどころで生えているのが観察できます。一番上の穂が雄花です。触ると花粉が飛びます。すぐ下の小さな穂が雌花です。
●上総の農家でシュンランが咲きました。前回紹介しました下総の農家で咲いているシュンランより、野生の姿を良く表しています。
●チョウセンレンギョウの花が上総の農家で咲き始めました。そして、畑脇の植え込みでもつぼみが開花しそうです。
●ヒサカキは雌雄異株です。上総の農家で、雌雄の花の違いを観察することが出来ました。
●上総の農家のカリンの新芽が綺麗です。

---------------------------------------------------------------------
◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。3月18日(金)の観察に基づいています。  (風)

2016年3月18日金曜日

水田の作業始まりました!


北側の水田では、28年度の米作り作業として水田のクロ切りを始めました。

この作業は、田の畔に生えている雑草を切り取るもので、後日行うクロ付けの前段階になります。(フ)
 

房総のむらの花だより

 本日は、資料館を出発し上総の田んぼの途中から炭焼き小屋を通り、上総の農家、おまつり広場を通り抜けて下総の農家まで足を伸ばし、資料館へ戻りました。雨と寒さのため早めに観察を切り上げました。
●上総の農家のナツグミの新芽が大きくなり、小さなつぼみが見られます。
●上総の農家横の花壇には、オオマツユキソウ(スノーフレーク)が開花しました。チューリップと同様有毒植物です。ニラと間違えやすいので注意が必要です。
●ソメイヨシノの花芽が膨らんでいました。
●下総の農家前の道ばたに、フリテンドウが集中して生えている場所があります。すでにつぼみが出来ている株が見られます。
●「下総の農家の庭でシュンランが咲いた」と房総のむらのブログで紹介されています。今、6輪の花が見頃です。
●茶屋下の坂道の途中や資料館連絡通路などで、フキの花が咲き始めました。
●ウメの花は、そろそろ終わりかけていますが、武家屋敷横の梅林には、1本の木に紅白の花が付く「オモイノママ」と呼ばれる品種の花が咲いています。
-------------------------------------------------------------------------------
◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。3月11日(金)の観察に基づいています。(風)

2016年3月8日火曜日

房総のむらの花だより

 本日は、資料館を出発し上総の農家の畑西側に面する斜面林内を通り、上総の農家、おまつり広場を巡って、安房の農家、下総の農家まで足を伸ばし、水車小屋、茶屋を通り武家屋敷を経由して、資料館へ戻りました。

●資料館そばの連絡通路では、地面に平らに生えていたコウゾリナのロゼットの葉が立ち上がってきました。近くには春に花が咲くノアザミのロゼットもありました。
●斜面林では、リョウブ、イヌブナ、アカシデの冬芽を観察しました。上総の農家では、ナツグミ、サカキの冬芽を観察しました。サカキの冬芽は赤く鋭く尖っています。
●おまつり広場の農村歌舞伎舞台には、見事なおひな様が沢山飾られていました。そして、建物の周りでは屋根から落ちたコアカミゴケ(地衣類)を沢山見ることが出来ました。
●安房の農家手前の園路では、コナラのどんぐりの発芽や、オオハナワラビとフユノハナワラビ(両方シダ類)を観察しました。オオハナワラビはフユノハナワラビより鋸歯が細かいことで区別ができます。
●安房の農家裏のカクレミノの葉は、一つの枝に切れ込みの大きいものと無いものとが混在しています。葉に当たる光の量で変わるそうです。
●オオイヌノフグリの花びらが大きくなり元気です。

--------------------------------------------------------------
◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。3月4日(金)の観察に基づいています。  (風)

2016年3月6日日曜日

春蘭が咲いています!


日本や中国でみられる野生のランで「春に咲く蘭」春蘭(シュンラン)が下総の農家中庭の片隅で咲きだしました。

 

館内の山林に自生していたものを6・7年前に下総の農家に移植したものです。

 

シンビジウムの仲間とのことで学名はシンビジウム・グーリンギーというそうです。花びらの文様からジジババなどと呼ばれることもあります。(フ)

2016年3月5日土曜日

房総のむらの花だより

 本日は、資料館を出発し上総の田んぼ、竹林の坂、上総の農家・畑を巡り、資料館へ戻りました。

●資料館の周りの桜(コヒガン、紅しだれ、八重紅しだれ、ウワミズザクラ)の冬芽は、まだ花の気配がありません。
●上総の田んぼ手前の池にあるヒメガマは、綿毛の付いた果実が水面に着水すると、種子が外れて水底に沈み、発芽する仕組みになっています。残った綿毛が水面近くに浮いているのが観察できました。
●ゲンゲ(レンゲソウ)の葉の量がずいぶんと増えてきました。
●タネツケバナとナズナの小さい白い花は、大きさが似ていますが果実や葉の形を見ると容易に区別できます。ナズナの根生葉は切れ込みが深いですが、その後に出る葉には切れ込みが少なくなります。
●コセリバオウレンの花は、そろそろ終わりで果実が目立つようになりました。
●よしず小屋そばのマンサクの花が満開です。
●キツネノカミソリの葉は、先週はほんのわずかでしたが、今日は沢山発芽していて目立ちました。

------------------------------------------------------------
◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。2月26日(金)の観察に基づいています。  (風)

2016年3月3日木曜日

「蛇」が新しくなりました!

房総のむらでは、野外展示の一つである「災い除け」を数か所に展示しています。

当館による平成7~9年の調査では県内180か所に及ぶ地区での災い除け行事が確認できました。この中から幾つかを当館で作り、展示しているものです。
 
災い除けは、村への入り口などにわらで作った大きな蛇やわらじなどを置いたり、綱を吊ったりすることで、村や家などに災いが入ってこないようにとの願いが込められており、「辻切り」とか「道切り」と言われています。

入ってこようとする「災い」は、長さ数メートルもの蛇に睨まれたり、2メートル近くものある大きなわらじを履く巨人が村のなかに住んでいると思い、怖がって逃げていくのでしょうね。(フ)
 
 
写真上は八千代市上高野の辻切り、下は南房総市和田町仁我浦橋の下の綱つり