2017年7月28日金曜日

大暑(二十四節気)土潤溽暑(七十二候)7月28日~8月1日

二十四節気「大暑」の次候は、「土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)」です。暑気が土中の水分を蒸発させて蒸し暑いということ。熱気がまとわりつくような暑さのことでしょう。昨日、雨が降ったので、今日の畑はまさに”溽暑”ですが、作物はますます元気に育っています。こちらは、採りたて新鮮野菜として販売しております下総の農家のゴーヤです。
下総の農家の庭のひょうたんです。


房総のむらで栽培している伝統の朝顔「変わり咲き朝顔」の”団十郎”の花です。”団十郎”の花は、本来、大輪で柿茶色ですが、この花は少し小ぶりで色も薄いようです。 
房総のむらでは、変わり咲き朝顔を栽培・展示しておりますが、何が「変わり咲き」なのか。写真左が「車咲牡丹」系統の変化の出ていないものです。そして、写真右がいわゆる「出物」と呼ばれる「変わり咲き」の朝顔が咲くものです。本来の葉(左)は「縮緬葉」や「砂摺葉」と呼ばれる凹凸がある癖のある葉ですが、出物の方(右)は葉がほとんど開いておらず、まるで糸状になっています。これが”変化”です。花も、細く裂かれたような花が咲きます。
今、房総のむらでは、林の中に入ると「蝉しぐれ」です。蝉の声のシャワーです。うるさいくらいです。樹木には、たくさんの蝉の抜け殻も残っています。蝉を見てたら、樹液が出ているところにカブトムシもいました。房総のむらの里山も夏真っ盛りです。



房総のむらの花だより

 本日は、資料館を出発し、上総の田んぼ、竹林の坂、炭焼き小屋から上総の農家、武家屋敷を巡って資料館へ戻りました。


●ガクアジサイの萼(ガク)は、果実が出来ると下向きになります。

●ウワミズザクラの果実がとてもきれいに熟しています。今年は当たり年のようで、むらの中で何本も見ることが出来ます。

●カラスビシャク(半夏)の花をようやく見ることが出来ました。

●アサギマダラと思った蝶は、アカボシゴマダラでした。同じタテハチョウの仲間です。

●ヤマユリが最盛期を迎えています。

●オオカモメヅルに果実が2つ出来ていました。

●ナタマメの大きな花が、上総の農家の畑で咲いています。

●イヌマキの果実が出来始めました。果実の半分の所でくびれていて、下半分はこれから赤くなり食べることが出来ますが、上半分は食べられません。


-------------------------------------------------------------------------
◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。7月21日(金)の観察に基づいています。 (風)


2017年7月25日火曜日

ヤマユリ情報ー赤いヤマユリ出現ー

房総のむらには、毎年たくさんのヤマユリが咲きますが、時々、変わった花が咲くこともあります。こちらは、今年最大の突然変異?の「赤いヤマユリ」です。6枚の花被片中央の筋は黄色ですが、先端近くに”赤い斑点”が集中しています。”赤い斑点”は、通常のヤマユリと比べると色が濃く、斑点も大きいように見えます。数年前にも、別のヤマユリが随分赤くなったようです。このヤマユリは、房総のむらの「自然ガイドボランティア」さんが見つけてくれました。
房総のむらで栽培・展示している、江戸時代からの伝統的な朝顔も、「変わり咲き」がでることもあります。「赤いヤマユリ」は、房総のむらのヤマユリの「変わり咲き」といったところでしょうか。

2017年7月23日日曜日

風鈴の絵付け体験が始まります

毎日暑いですね。

そんな時は風鈴の涼しげな音色を聞きながらスイカなどいかがでしょうか?

今年も、7月25日(火)から風鈴の絵付けの当日体験が始まります。

1つ600円でお好きな絵を描いて、乾いたらお持ち帰りいただけます。
お子様はもちろん、大人の方も楽しめます。
個性豊かな絵を描いて世界で一つだけの風鈴を作りませんか?

アクリル絵の具を使いますので、エプロンなどお持ちいただくか、汚れてもよい服装でお越しください。(マ)

2017年7月22日土曜日

大暑(二十四節気)桐始結花(七十二候)7月23日~27日


7月23日は、二十四節気で最も暑いとされる「大暑」です。暑いはずですね。たまりません。昔よりも気温が高いと感じるのは私だけでしょうか。
七十二候では「桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)」です。桐は、5月頃に花が咲きますが、大暑の今頃に卵形の実を結びます。桐は、秀吉の家紋でよく知られますが、日本国政府の紋章としても使用されております。写真は、重要文化財「旧御子神家住宅」の庭の桐です。

商家の町並み「細工の店」の達人講座「竹細工コース」です。年6回の講座で、真竹などの竹割き、ひご作りの練習を積み重ね、体験者の技術と希望に合わせた竹細工作品を作ります。

こちらが、達人講座「竹細工コース」で製作する作品の例です。

今年の「土用の丑」は、7月25日と8月6日です。こちらは、商家の町並み「川魚の店」のわざ指南道場「うなぎ裂きの技」の体験中です。講師の先生のもとで、ウナギを捌いているところです。
 こちらは、「うなぎの蒲焼き」体験です。体験では、捌いてあるうなぎに串を打ち、炭火で白焼きして、蒸した後にタレを付けて蒲焼を作ります。想像できるでしょう、炭火で熱された油と甘辛いしょうゆだれが作る”あのにおい”です。たまりません。体験は8月にもありますが予約が必要です。
 夏休みに入りました。親子・家族での来館者が増えています。こちらは、商家の町並み「木工所」の「親子木箱作り教室」で完成した箱をもって記念撮影の親子です。お父さんは、蓋はまな板になるので、箱の中に包丁などを入れてキャンプで使いたいと言っておりました。
 こちらは、子ども里山観察会「里山の虫たち」です。先日の夜の観察会に続いて、夏の虫の観察会です。今日は、カブトムシ、オニヤンマなどを観察しましたが、説明の専門家もびっくりの発見がありました。ナナフシモドキのオスが見つかったのですが、オスが見つかることは非常に少なく、千葉県では初めてではないかとのことでした。子どもたちは、目を輝かせて、話を聞いていました。写真は、シートの上の虫たちを観察している子どもたちです。

2017年7月20日木曜日

房総のむらの花だより

 本日は、資料館を出発し、上総の田んぼ、竹林の坂、炭焼き小屋から武家屋敷裏、堀割を巡って資料館へ戻りました。ここのところ梅雨明けを思わせる酷暑の毎日が続いています。

●ヤマユリは斜めになったものが多く見かけられます。倒れたものをヤマノイモの蔓を使い、姿勢を直しました。
●ムラサキシキブに果実が出来、コムラサキには花が咲いていました。
 ムラサキシキブの花は葉の付け根から花柄が伸び、コムラサキの花柄は葉の付け根から少しずれて伸びるという違いがあります。
●ニガキとウワミズザクラが近くに生えている場所があります。果実が木下にある水路に沢山落ちていました。双方の果実ともに十分に熟していました。
●ハバヤマボクチの茎は、今年は高く伸びてきました。花期は10月、開花を期待しています。
●キノコのマンネンタケが生えていました。近くに子実体も生えていました。子実体とは簡単にいうと「キノコの子ども」。マンネンタケは「霊芝(レイシ)」という名の多くの薬効を持つ生薬になります。
●竹林の坂近くのガマズミの幼木の先端部で、小さなアリがアブラムシに群がっていました。アリはアブラムシから食料をもらっているところです。

------------------------------------------------------------------
◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。7月14日(金)の観察に基づいています。 (風)

ヤマユリ情報 その後


写真はヤマユリ情報№5で紹介した16個の蕾を持つヤマユリです。
数日間休暇をいただいている間に咲きだしていました。7/2に3cmだった蕾は、下の方から咲きだし、先端部の6個がつぼみの状態です。
明日咲きそうな白い蕾は長さが12.5cm程でした。高さ2mを超えるため、先の部分が重く、弓なりに曲がって地面に届きそうでしたので、つっかえ棒を立てて写真におさめました。
 
下の写真は、ちょと色づきが変わったヤマユリです。花弁先端近くで黄色の筋と白い花弁が赤味を帯びたものです。
 
いち早く咲きだした下総・安房の農家付近のヤマユリの花は、峠を越えたと言った感じです。(フ)

2017年7月19日水曜日

ヤマホトトギス咲く




先週蕾だったヤマホトトギスがひっそりと咲いていました。
華やかさはありませんが惹かれるものがあります。


ユリ科の多年草。
  花は茎頂や上部の葉腋に散房状に上向きにつき、 花被片は斑点が大きくて上半部が反り返ります。





ヤマユリも蕾を沢山付けているのもありますのでまだまだ楽しめそうです。
画像は古墳広場のヤマユリです。(マ)


 

 











2017年7月15日土曜日

旧御子神家に咲く花

今、むらはヤマユリがとても綺麗に咲いています。
そんな中、他の花にも目を向けてみました。



花魁草です。
えっ?花魁草(オイランソウ)と思われる方も多いのではないでしょうか。
一般にはフロックスと呼ばれていますが「房総のむら」には「花魁草」の方が時代設定の関係でピンと来るような気がしましたので、あえてこちらの名前にしました。
回りに同じ位の草丈のものが沢山生えていますが、この花だけ色があり目立ちます。



そして、こちらはヤマホトトギスと思われます。
この小さな蕾、いつ頃花を咲かせてくれるでしょうか?









最後はやはりヤマユリ。
万葉植物園に咲いています。
無料区域の遊歩道周辺にもたくさんのヤマユリが咲いています。(マ)



小暑(二十四節気)鷹乃学習(七十二候)7月17日~22日

七十二候「鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)」は、鷹のひなが巣立ちの準備をする頃。房総のむらの52ヘクタールの敷地内には、鷹などの猛禽類もいるようですが、営巣は確認できませんでした。そこで、こちらは、房総のむらに一番近いJRの駅「下総松崎駅」の駅舎内のツバメのヒナの様子です。もう、巣立ちもまじかのようです。 

「風土記の丘の資料館」では、柏市、流山市を走っている常磐自動車道の建設によって発掘された考古資料の展覧会が始まりました。「常磐道の遺跡展 悠久の歴史を旅して」です。9月24日まで開催しております。 

「安房の農家」の「七夕馬作り」の実演風景です。7月15日は盂蘭盆会、この日にお盆の行事を行う地域もあると思います。作っているのは、千葉県南房総市旧富山町で作られていた「七夕馬」です。植物のチガヤを干して乾燥したものを使いますので、色は薄い緑色で、新しい畳表のような香りがします。手前の頭が輪状のものが牛で、後ろの頭部分が撚っただけのものが馬です。 
今日は、「上総の農家」の「かまど」に火が入っていました。明日からは、農家の「親子宿泊」体験です。このかまどで、自分達が食べるものを料理します。かまど焚きのご飯はおいしい!おかずは、目の前の畑から採ってきて調理します。夜は「蚊帳」の中で寝ます。電気・ガスのない時代にタイムスリップ。 
「町並み辻広場」に江戸時代から続く「変わり咲き朝顔」の展示が始まりました。まだ、本葉も少なく、支柱にも巻きついていませんが、これからです。「夕涼み」(8/12・13)の頃には、花が咲いていると思います。どんな花が咲くか楽しみです。
その「変わり咲き朝顔」の苗を、販売しています。海老茶というよりは薄い茶色に近い大輪の花が咲く「団十郎」(二代目團十郎が歌舞伎十八番「暫」で用いた衣装の色が海老茶色であったことに因むと言われる)と、支柱が必要のない「木立」です。容器は、房総のむらの「登り窯」で焼いたものです。ご自宅で、江戸風情をお楽しみください。


2017年7月14日金曜日

房総のむらの花だより

 本日は、資料館を出発し、上総の田んぼ、炭焼き小屋、上総の農家から商家町並み、堀割を通って復元竪穴住居跡を経て資料館へ戻りました。

●リョウブの花は盛りを過ぎて、実になってきました。花の最盛期に来ていた蝶は来なくなりました。
●ハリギリの花が満開です。センノキと言われ家具の有用材です。
●ムベの実が大きくなりました。
●サカキ(本サカキ)の花が咲き終わっていました。花が一輪だけ残っていましたが、最盛期の花と印象が違います。
●ナンテンの花が満開です。
●ノウゼンカズラの花が満開です。房総のむらには少ないですが、他では多く見ることが出来ます。
●キキョウ・カワラナデシコとも秋の七草で、秋に咲くという印象がありますが、もう咲き出しました。
●ヤマニガナは2m近くの背の高い草です。葉の形は卵形のものが普通ですが、今回観察した葉の形は、羽裂するものもあるということなので納得しました。

-------------------------------------------------------------------------
◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。7月7日(金)の観察に基づいています。(風)

※自然観察会のお知らせ 
 自然ガイドボランティアでは、月に一回、土日のいずれかを利用して来館者を対象とした「自然観察会」を開催しています。
 7月は下記の予定で行いますので、興味のある方は是非ご参加下さい。
○日時: 7月16日(日) 午前10時30分から1時間程度(雨天中止)
○集合場所: 総屋前
○今月のテーマ: 「ユリ」
○参加費: 無料(むらの入場券必要)

2017年7月13日木曜日

ヤマユリ情報ー乱舞ー

房総のむらでは、館内のあちこちにヤマユリが咲いています。風に吹かれて動く様子は、まさに”ヤマユリ乱舞”です。
こちらは、「下総の農家」の裏です。
「下総の農家」の「長屋門」前に咲くヤマユリです。


風土記の丘の古墳群の中に咲くヤマユリです。


風土記の丘の「復元竪穴住居」近くです。


県指定文化財「旧平野家住宅」の庭に咲くヤマユリです。


重要文化財「旧学習院初等科正堂」近くの林の中に咲くヤマユリです。

2017年7月11日火曜日

小暑(二十四節気)蓮始開(七十二候)7月12日~16日

二十四節気では「蓮始開(はすはじめてひらく)」で 蓮の花が開き始める頃ですが、蓮はそろそろ終わりですね。こちらは、房総のむらに隣接する成田市「坂田ヶ池総合公園」の蓮です。
 毎日採れたて、新鮮野菜の販売です。「上総の農家」に並んでいたのは、「江戸野菜」プロジェクトで栽培している「東京大白瓜」「相模半白胡瓜」「真黒茄子」などです。新鮮さと安さから、毎日のようにお買いにお出でになる方もいらっしゃいます。

「キキョウ」も咲き始めました。こちらは、「下総の農家」の庭先の「キキョウ」です。


その「下総の農家」の庭先での、昔のあそび「コマ廻し」の体験です。この日は、茨城県から来館された女性の方々が、ボランティアさんの指導でベーゴマを廻せるようになり、昔のように桶の上に張られた幌の上でベーゴマをぶつけ合ってコマをはじき出す遊びに熱中していました。熱くなっていました。「ボランティアさんに勝ちたい」「でも、勝てない。ボランティアさんたちは強い」。


2017年7月6日木曜日

小暑(二十四節気)温風至(七十二候)7月7日~11日

7月7日は七夕ですが、二十四節気では「小暑(しょうしょ)」に、七十二候では「温風至(あつかぜいたる)」にあたります。「さぁ、夏が来るぞ」ということでしょう。暦どおりに暑くなってきました。夏の青空には、茅葺の民家の屋根がよく似合います。「上総の農家」と青空です。そして、ここに、麦わら帽子がもっとよく似合うのです。

こちらは、「下総の農家」の庭先です。青空に「白いむくげ」です。和風ハイビスカスという人も。ヤマユリと同じ頃に咲き始めました。

上総の農家の畑の「相模半白胡瓜(はんじろきゅうり)」です。伝統的な品種の栽培「江戸野菜プロジェクト」の一環で栽培しています。娘には「青臭い」と言われましたが、胡瓜本来の味が美味しいと思っています。(収穫があれば、販売もしています。)

商家の町並み「小間物の店」の「組紐」の体験です。先生の指導の下で、丸台を使い16個の玉(コマ)で組紐づくりを体験しています。普通なら4つか8つほどの玉での組紐の体験ですが、こちらは「むらの達人講座」の「組紐」で、かなり高度技術の習得を目指した本格的な体験です。