「あけましておめでとうございます。本年も「房総のむら」をよろしくお願いしたします。」「房総のむら」からみた早朝の”富士山”です。もう少し早ければ、朝日で少し赤味を帯びているのですが、開館時間頃には雪が輝き白い姿を見せています。”富士山”は、万葉集でも「神さびて 高く貴い」と詠まれ、登る対象としての山ではなく、仰ぎ見て拝む対象であったことがわかります。古代人も拝んであろう”富士山”に、今年一年がよい年でありますよう祈ります。右端のタワーは”東京スカイツリー”です。
 「総屋」に置かれている”ミニ門松”は、庭木の手入れなどの指導をいただいている「宮﨑 弘」の製作されたものです。今回の企画展「正月を迎える」の関連事業として、この「ミニ門松作り」の体験も行なわれました。中央の三本の竹の切り口が、”笑っているように見えます。
 毎年の続けているお正月2日・3日だけのプレゼント、”干支(えと)”の”ミニ絵馬”です。今年の絵柄は、かわいい”イノシシ”です。2日・3日とも先着500名様に限ってのプレゼントになります。よかったら、”願い事”を書いて「むら」の「お稲荷様」に奉納してみませんか。
 「商家の町並み」では、香取市佐原の町に見られた”門松”を再現しています。16棟の店先には、9種の”門松”が飾られています。”門松”は、出入りの職人がいるような”大店(おおだな)”では”鳶(とび)”の親方が作ったようですが、店の業種や店主の出身地などによっても違いがあったようです。
 「武家屋敷」では、屋敷内の各所に”正月の飾り”が付けられています。”玄関”には”松”(写真:下中)が飾られ、”井戸”や”カマド”などには”輪飾り”が下げられました(写真:上右)。”神棚”には”ゴボウジメ”のお飾りと”お供え餅”(写真:上左)が、”床の間”には”お供え餅”に”青松”が立てられ”掛軸”の上部には”ダイダイ”と”裏白”に”ユズリハ”が飾られています。
 「武家屋敷」の付属施設の「茶室」のお正月は、”床の間”の柱に”結び柳”と口元に紅白の椿が生けられた”青竹の花入れ”が掛けられています。”柳”は途中で”輪”を作り、長いしなやかな枝が床まで伸びています。”掛軸”も正月らしく、”松”に因んで「松無古今色(松に古今の色無し)」です。”大棚”は、普段は四本柱のある”台子”ですが、お正月には”紹鷗棚”です。いかがですか、この”茶室”で新しい年の”一服”を味わってみませんか。
 屋敷の中も”長屋門”や”土蔵”ばかりでなく、”井戸”などにも”注連縄(しめなわ)”や”お飾り”が下げられます。”主屋”の入口には、”長屋門”と同じように笹竹と松の”門松”が付けられいます。”神棚”には鮭、蜜柑、傘などが下げられた”懸の魚(かけのい)”が下げられ、”仏壇”や”床の間”にも”お飾り”と”お供えの餅”が飾られます。
 屋敷内の”木小屋”や”馬小屋”などにも”輪飾り”が下げられました。先日”宿替え”をした”荒神様”にも”お供え餅”と”輪飾り”が付けられました(写真:下右)。”主屋”の中も、”神棚”(写真:上左)や”仏壇”(写真:上中)は当然ですが、”カマド”の上の”火の神様”(写真:上右)や、農耕具が置かれている場所にも”注連縄”(写真:左下)などが飾られます。「下総の農家」では、”お供えの餅”を飾るところには”ダイコン”に松の枝を刺したものも飾ります。


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