2018年6月20日水曜日

夏至(二十四節気)乃東枯(七十二候)6月21日~26日 雨の「千葉県民の日」「お点前」体験 「梅酒」造り ”ヤマユリ”残念

 二十四節気は「夏至」です。21日は、一年で”昼の時間”が一番長い日ですね。でも”日の出”が一番早いのは”夏至”より前で、”日の入り”が一番遅いのは”夏至”の後のようです。七十二候は、「乃東枯(なつかれくさかるる)」です。”乃東(なつかれくさ)”は”夏枯草(かごそう)”のことで、一般には”ウツボグサ(靫草)”の方がなじみがありますかね。その”夏枯草”が枯れる頃だそうですが、”ウツボグサ”は今が盛りです。
 七十二候には、「鴻雁来」⇔「鴻雁北」、「玄鳥至」⇔「玄鳥去」、「蟄虫啓戸」⇔「蟄虫坏戸」のように”対”になっているものがあります。「乃東枯」も、「冬至」の初候「乃東生」と”対”になっています。”冬至”に芽が出始め、”夏至”には枯れるというのです。”夏枯草”は、昔から生薬として知られ、そしてどこでも見られれる一般的な草だったので、七十二候にも取り上げられたのでしょうか。「風土記の丘」には、いたるところに”ウツボグサ”が咲いている”古墳”があります。さしずめ”ウツボグサ古墳”といったところでしょうか。
 6月15日は「千葉県民の日」で、休みの学校もあり、”雨のち曇り”のあいにくの天気でしたが、大勢の方に来館いただきました。ありがとうございました。現在の千葉県の県域は、古代から”上総国”、”安房国”、”下総国”の三国で構成されていました。国としては”房総三国”ということになりますが、江戸時代の”藩”は幕末には17藩があり、明治時代になると一時24藩ありました。その結果、明治4年7月の”廃藩置県”では26県が置かれることとなりました。しかし、直後の11月には全国的な県の廃合で、”新治県”、”木更津県”、”印旛県”に統合され、さらに、明治6年6月15日に”印旛県”と”木更津県”が合併して”千葉県”が誕生します。それで、6月15日が「千葉県民の日」となっているわけです。雨の中、「総屋」では”南京玉すだれ”の実演と体験です。初めに、音楽にあわせ調子よく出される”南京玉すだれ”の技を見せていただいた後に、実際に”南京玉すだれ”で”円(後光・満月などとも)”を作り(写真:下左)”、最後は皆さんで”花火を打ち上げ(”しだれ柳”とも)”ていただきました(写真:下右)。終了後に、「これは面白い」「これがほしい」という声も聞かれ、雨の中でも大変盛り上がった”南京玉すだれ”でした。
 こちらは、「商家の町並み」「めし屋」の「太巻き寿司」の実演と販売です。今回の”太巻き寿司”の絵柄は、季節の”アヤメ””アジサイ”それに”ビワ”でした。多くの方が”太巻き寿司”の作り方を熱心にご覧になっていましたが、出来上がって、”では販売”となると、お土産用にと大量にまとめ買いの方もいらっしゃって、あっという間に売り切れてしましました。房総の”郷土料理”の一つ”太巻き寿司”のお味はいかがでしたか。
 「商家の町並み」「薬の店」の「薬研でつくるシナモンパウダー」作りの体験に、シカゴからのお客様です。”V字型”の”薬研(やげん)”に”シナモン”の”粗い粉(桂皮片)”を入れ、”中心に”握手”の付いた円盤”を前後させて挽いていきます。”桂皮”が砕かれて”粉”になっていくことに驚いていました(写真:上左)。ある程度粉状になったら、目の細かい”ふるい”にかけて”きめの細かい粉”だけを取り出します(写真:上右)。出来上がった”シナモンパウダー”からは、何とも言えない”さわやかな甘い香り”が漂います。”シナモンティー”や”トースト”にも合うようです。”シナモン”の”香り”について聞いてみると、これは”smell”ではない”aroma”だと。”good”いただきました。

 「武家屋敷」の「茶室」では「茶の湯・お点前体験」です。”お茶の体験”は、お子さんから大人の方、そして外国人にも人気の”体験演目”です。「茶室」は、本格的な道具が揃っていて、日本の伝統的な”雰囲気”もあります。そのためか、”お茶”に興味があるのか外から覗きますが、「これは”礼儀作法”が大変そうだ」「それはできない」と思うのか、そのまま帰ってします方もいらっしゃるのが”残念”です。しかし、決してそんなことはありません。”礼儀作法”は重要ですが、初めてならば”作法”は知らなくて当然ですし、知らないことは教えてもらえばよいのです。何よりも”体験”なのですから、堅苦しい”礼儀作法”よりも”お茶”を楽しんでいただきたいのです。まさに”掛軸”の”喫茶去(きっさこ)(難しい解釈は別に、”まあお茶でも飲みましょう”の意)”です。大事なことは、”型通りの作法”ではなく、お茶をいただくことに”感謝の気持ち”で対応することです。ですから、自然体で「いただきます」「ありがとうございました」と”礼”をすれば大丈夫です。
 そんな「茶室」に、”千葉県のいいところを見つけて紹介する”というお二人がお見えになりました。(よくぞ、「房総のむら」においでいただきました。感謝。)今回は、”お茶をいただく”だけではなく、自分で”お茶も点(た)てる””お点前(てまえ)”の体験です。「むら」の職員から説明を聞きながら、”お釜”からお湯を汲んで”茶碗”に注ぎ、”茶筅(ちゃせん)”を使って”お茶を点て”ます(写真:上)。次に、”お茶のいただき方”です。①”お茶”が出されたら、右手で”茶碗”を”畳のヘリ(縁)”の内側に引きます(写真:中左)。②ここで、畳に手をついて”亭主”に”礼”です。③右手で左手の上に”茶碗”をのせ、”軽く押し頂きます”(写真:中右)。④右手で時計方向に2度回し”絵柄(茶碗の正面)”を左側に移動させます。⑤3回くらいで”お茶”を飲み干します。最後に”全部飲み干しました”と、”すする音”を出します(音は無理に出さなくてもいいですよ)(写真:下左)。⑥”茶碗の口を付けたところ”を右手の”指先”で拭き、その指は”懐紙(お菓子ののっていた紙)”で拭きます。⑦時計と反対方向に2度回し、”絵柄”が自分に向かうようにしてから、”畳のヘリ”の内側に置きます。⑧畳に両手をついて”茶碗”を拝見します。膝に腕を付けたままの低い姿勢で”高台”も見ます(写真:下右)。⑨”茶碗”を返すために、茶碗をもち右手で時計と反対方向に回して”絵柄”を亭主に向けて”畳のヘリ”の外に置きます。⑩茶碗を取りに来たら、畳に手をついて”礼”をします。一通りの”お茶のいただき方”を学んでいただきました。「房総のむら」の「茶室」での「お点前の体験」はいかがでしたか。よかったら、またおいでください。「房総のむら」は、2年連続で ”TripAdvaisor (旅行の関する口コミサイトで世界で一番閲覧数のあるWEBサイトからの認証)”もいただいています。いい報告を期待しています。
 お子さんたちも、”お茶の体験”に来てくれました。⓪まずはじめに、”懐紙”にのせて出されたお菓子をいただきます(写真:上左)。①②お茶が出されたら、”畳のヘリ”の内側に移動し、ここで”礼(いただきます)”です(写真:上右)。④次に”茶碗”をもって2度回し”絵柄”をずらします(写真:下左)。そして、⑤お茶をいただきます(写真:下右)。この後、”茶碗を拝見”し、茶碗を返し”礼(ごちそうさま)”をしておしまいです。”お茶の体験”はいかがでしたか。「”お茶”はおいしかった」そうです。普段から”お茶”が好きなお子さんたちでした。
 「商家の町並み」「酒・燃料の店」の実演です。講師は「菅谷敦子」さんです(写真:左)。いわゆる”梅酒”づくりですが、昔ながらの方法の紹介です。まず、梅は”木灰(もくばい)を”まぶして”一晩置くそうです(写真:右下方の茶~灰色の梅)。理由はよくわからないとのことですが、”あく抜き”ではないかとのことでした。その後、水でよく洗い水分を切った後に、”へた”(梅の実の枝が付いていた窪み)に”ご飯粒”を詰めるのだそうです(写真:右上方の青梅)。こちらは、江戸時代には”砂糖”は大変貴重品だったので、甘みを出す工夫ではとのことでした。あとは、広口の瓶に”梅”と”氷さとう”と”焼酎”を入れて、熟成を待ちます。おいしい、”梅酒が”が待ち遠しいですね。でもこれは、薬ですよ。疲労回復、血行促進、食欲増進、整腸作用、冷え性、不眠症、、、まさに”万能薬”ですね。でも、この焼酎で”梅酒”を家庭で造るのが許可されたのは、昭和37年と最近のことなのですね。驚きました。
 残念な報告です。これまで紹介してきた、20個以上の蕾が付いた”ヤマユリ(山百合)”が折れて倒れてしまいました。折れたところを見ると”黄色いオガクズ状のもの”が付いていて、”虫”にやられたようです。そろそろ支え棒を付けなくては、と思っていた矢先でした。現在は、「下総の農家」の水の入った”桶”に入れられています(写真:左)。花が咲くとよいのですが、、、同じように”茎”が太く、蕾がたくさん付いた”ヤマユリ”が近くにありました(写真:右上)。また、館内あちこちの”ヤマユリ”の”蕾”も大きくなってきています(写真:右下)。「ヤマユリ情報」が始まりましたが、”蕾のたくさん付いたヤマユリ”についてはここで紹介してきたので、”折れた”こともここで報告しました。
 本格的に”梅雨”に入り、雨の日が多くなってきましたが、”アジサイ(紫陽花)”も随分咲いてきました。写真は、「風土記の丘」「水生植物園」近くの”アジサイ”です。
 そんな時期の花たちです。”ネムノキ(合歓木)”の花が雨に濡れています(写真:上左)。”ネムノキ”の花は、咲いたと思ったらもう散り始めています。”ゴボウ(牛蒡)”の花も随分咲いてきました。花の下の”総苞片”の”棘”の先端は”釣り針”のように丸まっています。ゴボウはもともとは薬用として中国から来たようですね。薄暗い林の中にひっそり咲く”イチヤクソウ(一薬草)”です(写真:下左)。名前の通り、薬としたことが名前の由来だそうです。「商家の町並み」の「堀割」では”キキョウ(桔梗)”も花が咲き出しました(写真:下右)。
 「上総の農家」と「風土記の丘資料館」の間の池のほとりの”ミズトクサ(水木賊)”です(写真:左)。普通の”トクサ”からみるととても細く、繊細な感じがします。林の中のあちこちで、とても細く小さな”ササ”のような植物を見かけます。暗いのでうまく撮れませんが”アズマネザサ(東根笹)”だとか(写真:右)
 ”ナワシロイチゴ(苗代苺)”です。5月18日には”花”が咲いたり、しぼんだ状態でした(写真:左)が、”苺”が実りました(写真:中)。中には色づき始めたものもあります(写真:右)。こうしてみると、花の時に見られる”萼(がく)”はそのまま残り、受粉後に一度閉じて、果実の成長とともに再び開くのですね。
 ”ノカンゾウ”の蜜を吸う”キアゲハ(黄揚羽)”です(写真:上左)。”オカトラノオ”の近くに”ジャノメチョウ(蛇目蝶)”がやってきました(写真:上右)。なかなか翅を拡げてくれない”ベニシジミ(紅小灰)”がやっと翅を拡げてくれました(写真:中左)。”キチョウ(黄蝶)”も”ノアザミ”の蜜を吸っています(写真:中右)。”モンキチョウ(紋黄蝶)”の”ペアー”が”空中デート”です(写真:下左)。奥の”黄色い蝶が雄”で、手前の”白い蝶が雌”だそうです。”イチモンジセセリ(一文字挵)”も求愛行動でしょうか(写真:下右)。

2018年6月19日火曜日

6月19日の きのこ


毎回、違う種類というわけにはいかなくなってきましたが

6月19日、梅雨の晴れ間に見られた きのこ です (や)

2018年6月15日金曜日

水羊羹つくり体験 参加者募集中!!



6月22日(金)、23日(土)に水羊羹つくりの体験をおこないます。

当日は、匝瑳市「鶴泉堂」の大川功修先生をお招きし、ご指導していただきます。先生は、冗談を交えながら気さくにお話をしてくださいますので、本格的な和菓子つくりを体験しながら、楽しいひとときを過ごすことができます!!


日程:6月22日(金)、6月23日(土)

時間:午前10:00~12:00 午後13:30~15:30 

対象:小学3年生以上 ※小学生は引率者の補助が必要です

持ち物:三角巾、エプロン、マスク、菓子を持ち帰るための容器

予約制となりますので、参加希望の方は電話でのご予約をお願いします。


水羊羹は、今の時期にぴったりな和菓子です。ぜひ、ご家族や友人同士で参加してみませんか?(細)



房総のむらの花だより

 本日は、資料館を出発し、上総の田んぼ、竹林の坂、上総の農家から武家屋敷前、堀割を回って戻りました。

●先週、上総の農家の裏庭でハンゲショウが咲き出しましたが、上総の田んぼ手前の池のそばのハンゲショウも、葉が白くなりツボミが出来ていました。
●オカトラノオの花が盛んに咲いています。
●ヤマハッカやアゼムシロの花が咲き出しました。
●クマノミズキの木に花が咲いています。北総地域にはミズキは少なく、クマノミズキが多く生えています。クマノミズキはミズキより1か月ほど遅く開花し、葉が対生です。
●オオカモメヅルが竹林で沢山生えていて、花が多くなってきました。
●オオバノトンボソウも沢山生えました。ツボミが膨らんできて、トンボの頭のようになっています。
●キキョウソウの果実が熟すと、果実の横に穴が開いて、そこから種子をこぼれ落とす仕組みになっています。キキョウやヒナギキョウも同じです。

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◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。6月8日(金)の観察に基づいています。 (風)



※自然観察会のお知らせ 
 自然ガイドボランティアでは、月に一回、土日のいずれかを利用して来館者を対象とした「自然観察会」を開催しています。
 6月は下記の予定で行いますので、興味のある方是非ご参加下さい。

○日時 : 6月17日(日)午後1時30分から1時間程度

○集合場所 : 総屋前

○今月のテーマ : 「夏至の頃 むらで観られる植物」

○参加費 : 無料(むらの入場券必要)

芒種(二十四節気)梅子黄(七十二候)6月16日~20日 ”梅もぎ”に”新鮮野菜の収穫体験” ”むらの達人コース組紐” ”ノカンゾウ”咲く 今度は”蓑虫”です


 二十四節気「芒種」の七十二候の次候は、「梅子黄(うめのみきばむ)」です。今年の”梅”は、豊作でした。この時期になると、落下した黄ばんだ梅の実が目立ちます(写真:右)。まだ多くの”梅の実”が木に付いていますが、こちらもかなり黄ばんおり、木の下にいると時々自然に落下してきます(写真:左)。
 「房総のむら」では6月2日・3日に「梅もぎ」の体験がありました。この時にも落下した”黄ばんだ梅の実”もありましたが、木には”青い梅の実”がいっぱいです(写真:左)。ご自宅で”梅漬け”や”梅ジュース”を作るために”もいで”いる方もいらっしゃいましたが、お子さんたちに”自分の手で実際に梅の木から梅の実を採る体験”をさせることを目的にしている方もいらしゃいました(写真:右)。
 こちらは、「上総の農家」の「新鮮野菜の収穫体験」です。このご家族のお目当ては、”ジャガイモ(馬鈴薯)”で、お父さんと娘さんが土の中から”ジャガイモ”を探していました(写真:上左)。そして、驚いたことには、例の”ミニトマト”(当ブログ「芒種」「螳螂生」の項参照)にも気がつきました(写真:中左)。”ジャガイモ掘り”が楽しかったようで、続いて畑に少し顔を出した”タマネギ(玉葱)”もあっという間に”抜きました”(写真:中右)。それで終わりかと思ったら、近くに”ダイコン(大根)”もあると知り、幼稚園で掘ったことがあるとのことで三度挑戦です。しかし、”ダイコン”は、”タマネギ”のように少しぐらい引っ張っても抜けません。”ダイコン”のまわりを少し掘っては、”葉っぱ”をもって「エ~イ」(写真:下左)。「やったー!」、やっと抜くことができました(写真:下右)。”新鮮野菜の収穫”に大変満足していただきました。おいしくいただいてください。自分で収穫した”野菜”ですから、絶対おいしいですよ。でも、お父さん急に荷物が増えてしまいましたね。
 「上総の農家」の”ゴボウ(牛蒡)”の花が咲きました(写真:左)。背丈ほどに大きくなった”木”の先に、”アザミ(薊)”の花のような形と色のきれいな花が咲いているので、チョット見るとあの”ゴボウ”の花だとは信じられないくらいです。畑に蒔かれた”ラッカセイ(落花生)”からは”芽”がでました(写真:右)。”種”が赤いことをお気づきですか。赤い”ラッカセイ”ですかって?違います。畑に蒔いた”種豆”が”カラス(烏)”などの”鳥”に食べられるのを避けるために、事前に色を付けてあるのです。”ラッカセイ”も今から収穫が楽しみです。”生のゆでラッカセイ”のおいしさを今から想像してしまいます。ですから、”カラス”さん”ハト”さんいたずらしないでください。”カカシ”警備隊員が出動しますよ。
 七十二候「紅花栄」(5月26日~30日)では、”花”さえ開かなかった「上総の農家」の”ベニバナ(紅花)”が今やっと”盛り”になってきました。「延喜式」(927年完成)には、ベニバナの生産地として”上総国”、”下総国”、”安房国”の”房州三国”も記されています。”ベニバナ”は「房総半島でも古くから栽培されていたんです。
 「上総の農家」では、”ワラボッチ”を作っていました(写真:左)。これから畑などで使う”ワラ(藁)”を、畑の隅に積んでおきます。表面は雨で濡れますが、一番上の”ワラ”が屋根のように積まれているので、中の”ワラ”はきれいに保たれます。手前の”ワラボッチ”は昨年作ったものです。”農家の畑の景観”にも欠かせない”アイテム”です(写真:右)。
 「商家の町並み」「小間物の店」の「むらの達人講座」「組紐木曜コース」のようすです。指導は「佐久間さち子」さんです(写真:上左の上)。”達人講座”ですので、基本的な「組紐講習会」を終了した方々の体験です。当然、かなり高度な技術を必要とします。使用する組台は、「高台(たかだい)」「丸台(まるだい)」です。出来上がった作品は、来年3月に「組紐コース作品展」として店先に展示します。サンプルの”組紐”(写真:上右)は、左から”高麗組””畝組””笹浪組””常組”で、ここまでが「高台」で組み上げた”紐”です。5本目から「丸台」で組み上げた”紐”で、左から”白菊”、6本目と7本目は”冠組”、8本目と9本目が”奈良組”、10本目から12本目までが”唐組”、13本目が”笹浪組”、14本目は”御岳組”、右端の2本は”丸源氏組”だそうです。いずれも、20本ほどの細い”絹糸”を1束として、”玉(又は”コマ”)”と呼ばれる、中心に”おもり”が入った糸車状のものに巻かれた糸を組んでいきます。この”玉”は16個、24個、32個と、組む”紐”により”玉数”を変えるそうです。よく順番を間違わないですね。もはや、”職人技”ですね。
 「高台(たかだい)」です。”椅子”に座って作業をします。横方向からの糸を”ヘラ”(竹を薄くした”物差し”のような物)で打ち込みながら組んでいきます。セットしてあるのは、上下二枚物になる「西海波組」です。上下二段の糸の色を変えることで部分的に模様を出すことができ、”玉数”を多く使えるので模様の変化も多く複雑な柄出しができるそうです。
 こちらは、体験では使いませんが「綾竹台(あやたけだい)」です。糸は「高台」のように横からではなく、手前に並んだ”矢羽根”状に切り込みの入った板に掛けられた”上の糸”と、枠から下がった”下の糸”の間に、左右の枠に掛けられた”緯糸(よこいと)”を入れ、”ヘラ”で打ちながら組んでいきます。組み方は”平組”ですが、伸縮が少ない”紐”が組めるそうです。この台の”紐”は柄が多いそうですが、いずれも線を基調としたバリエーションのようです。セットされているのは、「西海波組」です。
「丸台(まるだい)」です。シンプルでありながら、いろいろなものが組める”万能台”だそうです。”上板の穴”から”玉に巻いた糸”を出し、”組みあがった紐”は下に下がっていきます。セットされているのは、”玉”を32個使った「御岳組」です。「丸台」に4個の玉を使った”四ツ組”で組む”眼鏡紐”でも、2時間はかかる体験です。サンプルのような鮮やかの模様の”帯締め”や”羽織紐”(予約体験)など作るためには、大変な技術と時間がかかるのですね。”達人コース”の皆さん頑張ってください。「佐久間」先生、ご指導よろしくお願いします。
 今が見頃の”オカトラノオ(丘虎の尾)”です。館内のあちこちで”群落”を見ることができます。「風土記の丘」では、古墳の大部分が”オカトラノオ”で被われている古墳もあります。(”オカトラノオ古墳”とでも呼びましょうか)一つの群落の”オカトラノオ”は、すべて同じ方向に”尾=花穂(かすい)”が向いています(写真:上)。”尾”の下面には花はありません(写真:下左)。花が少ないこの時期にあって、林の中などに”白い花”はよく目立ちます。同じ花ですが全面に花が付き、直立し”尾”が短いものもあります(写真:下右)。
 ノカンゾウ(野萱草)”の花が咲きました。今回は、「風土記の丘」の1基の古墳だけでしか確認できませんでした。古墳の”墳丘”に”群生”していました。”木々の葉や草の緑”の中で”オレンジ色の花”ひときわ目立っています。「小満(二十四節気)蚕起食桑(七十二候)」で紹介した”ワラビ塚古墳”、そして前項の”オカトラノオ古墳”に続き、この古墳は”ノカンゾウ古墳”と呼びたいです。
 ”ノカンゾウ(野萱草)”です。”ヤマユリ(山百合)”の開花の前に先に咲きました(写真:上左)。「万葉集」では”萱草(わすれぐさ)”、「古今和歌集」では”忘れくさ”として詠われているようです。「商家の町並み」「辻広場」の「よしず屋根」の上の”ノウゼンカズラ(凌霄花)”が咲きました(写真:上右)。「風土記の丘」「万葉植物園」の”インドハマユウ(印度浜木綿)”も花が咲きました。「万葉集」の「柿本人麻呂」の歌に”浜木綿(ハマユウ)”がでてきます(写真:中左)。「下総の農家」の白い”ムクゲ(槿)”の花も咲きました(写真:中右)。同じ「下総の農家」の”ネムノキ(合歓木)”の花です(写真:下左)。下方が白く徐々にピンク色となり、扇形に拡がった様子が何とも言えない”やわらさ”を感じます。最後は、来館されていた方に教えていただいた”チダケサシ(乳茸刺)”です(写真:下右)。白色から薄桃色といった感じの小さな花が咲き始めました。似た花は”園芸種”にあるそうですが、そのもととなった”原種”だそうです。ご教示ありがとうございました。これからが見頃ですね。
 「安房の農家」の”ユズリハ(楪、譲葉)”には”新しい葉”が伸びてきました。それに伴って、”古い葉”は垂れ下がっています。”新しい葉”が出ると、昨年の”古い葉”が”新しい葉”に”代”を”譲る”ように落葉します。このことを親から子への継承に見たて、”縁起物”として”お正月の飾り”などに使われます。
 ”アジサイ(紫陽花)”の”葉”に”カタツムリ(蝸牛)”がいました。昆虫談話会さんに確認したところ”ニッポンマイマイ(日本舞々)”だそうです。”梅雨”の季節に合う風景です。
 ”ナンテン(南天)”の”花”を見ていたら(写真:上左)、”ミノムシ(蓑虫)”がぶら下がっているのを見つけました(写真:上右)。”ミノムシ”は秋から冬の”風物詩”、”越冬”の姿だと思っていたので、”季節外れ”だと思いながら見ていると、なんと左右に動くのです。さらに見ていると、”蓑”の上部から”虫”がでてきました。”虫”は、目だけが大きく爪のような足先で枝を掴みながら先端の葉に向かい(写真:中左)、ついには口で葉を折ってしましました(写真:中右)。その後、”蓑”のところまで運んでいきました(写真:下左)。”ナンテン”の”葉”は餌なのでしょうか、”蓑”を大きくするための材料なのでしょうか。”蓑虫”といえば、有名なのが「枕草子」ですね。「蓑虫いとあわれなり。鬼のうみたりければ、親に似てこれも恐ろしき心あらむとて、親のあやしき衣ひき着せて、、、、」まさにそんな感じでした。枝を固めた”みすぼらしい衣”を着て”怖い顔”をしていました。”心は恐ろしい”のでしょうか。「昆虫談話会」からの情報では”チャミノガ”の幼虫のようです。よく見たら、1本の”ナンテン”の木にたくさんの”蓑虫”がぶら下がっていました(写真:下右)。(黒く見える”蓑虫”が7匹?以上ぶら下がっています。)

2018年6月12日火曜日

6月12日のきのこ


今朝がたまで雨が降っていたためか

先週よりもきのこの種類が増えたような気がします

なかには、おいしそうなものもありますが

種の同定はしないでおきます(や)

2018年6月10日日曜日

芒種(二十四節気)腐草為蛍(七十二候)6月11日~15日 ”カカシ”隊員出動 ”ヤマユリ”情報 完全な”ヒオドシチョウ” ”徳利型のハチの巣” 出た”アオダイショウ”

 「梅雨入り」です。植物の生育状況は昨年と比べ、1~2週間早いように思うのですが、「梅雨入り」はほぼ平年並みのようです。七十二候は「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」です。「房総のむら」では、まだ”ホタル(蛍)”は見ていませんので、その”ホタル”を入れたことが名前の由来とされる”ホタルブクロ”です。
 ”ホタルブクロ(蛍袋)”は、ここ1週間くらいで、咲き出しています。花の裏の”萼(がく)”をみると反り返っていますので、”ホタルブクロ”で間違いないですね。この中に”ホタル”を入れると、どんな感じに光るのでしょうか?試してみたいものです。
 「安房の農家」の「お荒神様の宿替え」です。東日本では一般に”荒神様(こうじんさま)”は、”火の神様”とされることが多いのですが、全国的にみるといわゆる”屋敷神”として祀られる事例もあります。南房総市の事例では、”川原の丸い石を御神体”とし、”草木を利用して作った宿(仮の祠)”が、”屋敷の鬼門”とされる”艮(うしとら=北東)”に建てられます。”お荒神様の宿替え”は、旧暦の5月7日(屋根材は麦穂)と11月7日(屋根材は稲穂)やその前後に、”宿”を新しく作り変える行事です。しかし、最近は”宿”を石造りにしたり、”宿替え”も年に1度になったりしているようです。「安房の農家」の”お荒神様”も新しい”宿”になりました(写真:右、写真:左が古い”宿”)。
 「農家」では、”ムシロ(筵)”の上で干して乾燥させた”小麦”(写真:上左)の脱穀です。脱穀に使用しているのは、”足踏み式回転脱穀機”です(写真:上右)。明治時代の末期に発明され、大正時代には改良が加えられ全国に普及しました。江戸時代から使われてきた”センバコキ(千歯扱き)”と比べると、1時間当たりの作業能率は”センバコキ”が約45把だったのが、その5倍~6倍の約250把となった画期的な機械でした。”足踏み式脱穀機”は、”踏板”を踏むとクランクで連結された”逆U字状の針金”が刺された円筒形の”こぎ胴”が回転します。その”こぎ胴”の”針金”に”稲”や”麦”の”穂”を押し付けると、”穂”から”実”が”こそぎ落とされる”わけです。この機械は、干していた”小麦”に雨が当たって実が落ちるのを見て発明されたそうです。「房総のむら」では、小麦の”穂(ストロー)”を「日ごも」(写真:中左)編みの体験や、「虫かご」(写真:中右)作りの材料にします。下の写真は、脱穀した小麦(写真:下左)と大麦(写真:下右)です。
 「農家」の畑です。”シュンギク(春菊)”の花が咲いていました(写真:上左)。”鍋”に欠かせない”シュンギク”ですが、”花”はあまり見たことがないですね。”インゲン(隠元)”の白い花です(写真:上右)。「房総のむら」で栽培している”江戸野菜”の”相模半白胡瓜(さがみはんじろきゅうり)”も花の下に”キュウリの赤ちゃん”ができていました(写真:中左)。同じ”江戸野菜”の”神田小菊南瓜(かんだこぎくかぼちゃ)”も萎んだ”花の根元”に”カボチャ”ができています(写真:中右)。紫の花は”ナス(茄子)”の花です(写真:下左)。”ナス”は、”キュウリ”や”カボチャ”とは違い、”花”の根元が”実”になるのではなく、”黒っぽい萼(がく)”を残して”紫の花”が落ちてから(写真:下中)”実”が大きくなります。”ナス”の下方のスカート状の”萼”は、花の時からそのままなのですね(写真:下右)。
 そんな「農家」の畑に、”カカシ(案山子)”さんが登場しました。「安房の農家」の前の”サツマイモ(薩摩芋)畑”の”カカシ”さんです。畑に”サツマイモの苗”を植えたのですが、今年は”カラス(烏)”によくいたずらされるとか。そこで出動を依頼されたのが”農家の警備隊”の”カカシ隊員”です。頑張って”カラス”を追い払ってください。しかし、こんな格好で”カラス”が逃げますかね?一緒に遊ばなければよいのですが。
 「商家の町並み」「瀬戸物の店」の「手形・足形」です。「春のまつり」で体験された皆さん、もうすぐ手許に「手形・足形」が届きますよ。体験者の皆さんが”手形”や”足形”を付けた”信楽(しがらき)”産の”白粘土”は、自然乾燥させた後に、まず750度で二日間かけて”素焼き”します(写真:上左)。その後、”木灰釉(もくばいゆう)”(写真:上右)をかけて(写真:下左=窯の中に並べてあります)、さらに1250度で二日間”本焼き”をして焼き上げて完成です(写真:下右)。「房総のむら」の「春のまつり」で作った「手形・足形」は、二度と戻ることのできない平成30年5月時点の”成長の記録”ですね。
 梅雨に輝く”ガクアジサイ(額紫陽花)”です。「下総の農家」、”ザクロ(柘榴)”と”ガクアジサイ”です(写真:上、中左)。「おまつり広場」の「茶店」の「墨田の花火」です(写真:中右)。「商家の町並み」の”ガクアジサイ”です。 
 色とりどりの”アジサイ(紫陽花)”が咲いています。木漏れ日に光る”アジサイ”です。
 ”ヤマユリ(山百合)”情報第3弾です。この”ヤマユリ”には、20個以上の”蕾”付いています。無事に咲くことを祈っています。
 ”ハンゲショウ(半夏生)”が早くもお化粧を始めました(写真:上左)。館内でも少なくなった”カワラナデシコ(河原撫子)”です(写真:上右)。”ウツボグサ(靫草、夏枯草)”(写真:中左)、”ネジバナ(捩花)”(写真:中右)が”花”を付け始めました。”ニコゲヌカキビ(和毛糠黍)”にも小さな小さな”花”が咲いていました(写真:下左)。梅雨の合間に光る”ビョウヤナギ(未央柳)”です(写真:下右)。”ビョウヤナギ”は、そろそろおしまいですね。
 千葉県の絶滅危惧種の指定を受けている”ヒオドシチョウ(緋縅蝶)”を時々見ます(写真:上)。羽の縁の青色が特徴的です。”昆虫談話会”の方から、完全な姿の写真は少ないとお褒めの言葉をいただきました。”キタテハ(黄立羽)”もよく見る”蝶”です(写真:中)。”タテハチョウ”などに比べると、静かに草花の上を飛び回っているのが”モンシロチョウ(紋白蝶)”(写真:下左)と”スジクロモンシロチョウ(筋黒紋白蝶)”(写真:下右)です。
 ”徳利”を逆さにしたような”ハチの巣”は、”コガタスズメバチ”の巣だそうです(写真:左)。雨をよけるために、軒先に巣を作ったのでしょうか。大きくなると、細い部分は切り離すそうです。花が終わった後の”コデマリ”が扇状の模様を作っていますが、そこにも”ハチの巣”です(写真:右)。こちらは、”キボシアシナガバチ”だそうです。透けて見える”ハチの巣”の中には”サナギ(蛹)”が入っています。
 ”アオダイショウ(青大将)”がいるとの連絡を聞き、「商家の町並み」「堀割」に向かいました。いました、いました。「堀割」の石垣に”へばりつき”、時々”赤い舌”を出していました。子供の時に、「”アオダイショウ”は家の守り神だからいじめるな」と言われたことを思い出します。”ネズミ”などを餌とし人家周辺でよく見られたことから、そんなことも言われたのでしょうね。小判型の模様の”マムシ”や赤色が毒々しい”ヤマカガシ”のように”毒蛇”ではないですが、やはりニョロニョロと動く爬虫類はあまり好きになれないですね。これからの季節、「房総のむら」の林の中の園路などでは”ヘビ(蛇)”にも注意してください。