2020年11月25日水曜日

房総のむら令和2年度日本遺産北総四都市デーを開催しました!

 令和2年11月23日に房総のむらで、「日本遺産北総四都市デー」を開催しました。

文化庁認定の日本遺産をご存知ですか?

日本各地の歴史的魅力を通して、日本の文化・伝統を語るストーリーです。

現在、全国で104件が認定され、千葉県内でも佐倉・成田・佐原・銚子の町並みからなる「北総四都市江戸紀行・江戸を感じる北総の町並み」が認定されています。

今回は銚子市と香取市等の皆さんにご協力いただいて、叶(かのう)結びの体験や万祝・大漁旗の展示、伊能忠敬さんの象限儀(複製)の展示などを通して、特に銚子と佐原の魅力について、ご紹介しました。

新型コロナウィルス感染拡大のため、予定していた「銚子の煎餅焼き体験」や「萬祝式大漁旗作りの実演」が中止となりましたが、多くの方に日本遺産について、知っていただけたのではないかと思います。

来年は、新型コロナウイルス感染症を心配せずに、「日本遺産北総四都市デー」が皆様にもっと楽しんでいただけたら、とてもいいなと思います。





2020年11月23日月曜日

包丁作りの実演

 11月22日(日)に鍛冶屋にて、講師による包丁作りの実演を行いました。講師は君津市のスズキ鍛冶屋の鈴木啓支氏です。

今回は割込み鍛造による包丁作りを行いました。

午前中は、地金に割りを入れ、そこに鋼を挟み、鍛接するところまで行いました。

地金に割りを入れる

地金の割りに鋼を差し込む

午後は、午前中に鍛接したものを鎚で叩き伸ばしながら、大まかなサイズまで広げました。また最後には事前に作成していただいたものに焼き入れを行いました。

向こう鎚で打ち伸ばす

焼き入れ

なかなか間近では見られないこともあり、多くの方に見ていただけました。(T)





2020年11月13日金曜日

「いにしえ堂」本日開店!

  本日、商家の町並みに風土記の丘資料館出店「いにしえ堂」をオープンしました。

 資料館は現在大規模改修工事中で閉鎖中のため、好評であった職員手作りによる資料館オリジナルグッズを「川魚の店」で,不定期ではありますが本日より販売いたします。

 滑石・琥珀・鹿角・アワビの貝殻を素材とした原始・古代のアクセサリーやミニチュアの縄文式土器・埴輪など、いずれも職員が愛情を込めて製作したものです。

 房総のむらにご来館の際は、是非、お立ち寄り下さい。お待ちしております。 (風)





2020年11月12日木曜日

江戸の花卉-菊- 展示期間を延長します!

  江戸の花卉ー菊ーの展示について、11月7日のブログでご紹介させていただきました。

 現在、菊の花も見ごろを迎え、色鮮やかに咲いています。

 予定では11月15日までの展示となっていましたが、11月23日まで展示期間を延長いたします。



餅をつくうさぎ

女船頭さん

江戸絵巻

 商家町並み辻広場にて展示しておりますので、秋のひとときを房総のむらでお楽しみください。(み)



2020年11月11日水曜日

千葉のまつり「白間津(しらまづ)のオオマチ」の展示替をしました!

 10月31日のブログで「白間津のオオマチ」についてご紹介しましたが、総合案内所総屋に展示していた「日天(にってん)・月天(がってん)を背負った仲立」から「ササラ踊りの少女と唄うたい」の衣裳へと展示替を行いました(11月5日から23日まで)

 このまつりの見どころの1つでもある「ササラ踊り」は、仲立(なかだち)・踊り手(小学6年生以下の少女)・唄うたいで構成されています。仲立と呼ばれる少年2人を中心に、踊り手の少女たちが輪となり踊りを奉納します。 

総合案内所総屋 展示風景
「ササラ踊りの少女と唄うたい」の衣裳
 
 踊り手の少女たちは、そろいの浴衣に色鮮やかな花笠をかぶり、ササラや扇、綾棒(あやぼう=機織りのあやを意味する)を持ち、あどけない幼子も一緒に踊ります。また、唄うたいは、紋付の羽織に帽子をかぶり、法螺貝を合図に踊りをまとめます。

白間津のオオマチ 令和元年7月
ササラ踊り
(写真提供:南房総市教育委員会)
 ササラ踊りは、全部で12曲あり、豊作を願う唄や美濃、伊勢などの地名が歌詞の中に見られることから、上方文化の影響を受けたともいわれる可憐な踊りです。(み)

※ササラ

白間津のササラ踊りは「すりざさら」と呼ばれる楽器を使います。ススダケの先を28本に割って、樫の木を36の山形に刻んだ棒と擦りあわせて音を出します。ササラがかなでる音は、秋の稲穂が擦れあう音を意味するといわれています。



2020年11月8日日曜日

千葉のまつり「オダチ」

 大木戸前のよしず小屋では、栄町の「オダチ」を紹介しています。

  

オダチは杉や松などを素材として作られた太刀です。安食木塚地区にある厳島神社に祀られている阿夫利神社の夏祭りの中心行事として、男子がオダチを担いで集落を巡行し、地域の安全や五穀豊穣、厄払いを祈願します。

 大山阿夫利神社の「納め太刀」の風習が残ったものだと考えられ、昭和40年代までは栄町の他の集落でも行われていましたが、今は木塚地区にのみ残る夏の風物です。

 オダチの巡行は午後2時頃から始まり、オダチを担いで集落をもみ歩き、家々を回りながら午後9時頃まで続きます。

 今回は酒直南部地区で使用されていたオダチを展示しました。長さが約3.3m、幅が約20㎝もある大きな太刀です。(さ)



2020年11月7日土曜日

11月6日(金曜日)・11月7日(土曜日)に安房の農家にて、わらじ作りの実演を行いました。わらじは労働や旅行の際に用いられる履物の一種で、奈良時代に大陸から伝わったとされています。
ここでは農家で収穫した稲を使用し、作っています。






江戸の花卉-菊-

  10月30日()~11月15日()まで商家の町並み辻広場で「江戸の花卉(かき)ー菊ー」を展示しています。

 菊は桜と並んで日本人にとって馴染みが深い花で、海外でも人気を集めています。菊の花は、基本的には赤・白・黄色の3色からなり、品種改良を重ねることで様々な色彩の花を作り上げてきました。


 当館では、毎年この時期に千葉秋芳会の嶋田 清司先生が育てた「江戸菊」を展示させていただいています。

 今回は、嶋田先生が製作した「女船頭さん」「餅をつくうさぎ」の菊人形のほか、「河南の窓(かなんのまど)」「阪神のほまれ」など新しい品種の菊も紹介しています。

   今年は長雨の影響で菊の開花もゆっくりだったため、まだまだこれから花をめでることができそうです。色とりどりの菊が咲きそろう様子もお楽しみいただけますので、ぜひご覧ください。(み)

竹とんぼ作りの実演

 商家細工の店では11月1日に竹とんぼ作りの実演を行いました。

 講師の間野政勝先生に御指導いただき、当館の職員も竹とんぼ作りに挑戦です。

 竹とんぼ作りは、厚さ1㎝ほどの竹材をバランスよく削っていきますが、この竹を薄くプロペラの形に削るのは、なかなか至難のわざです。


 この日はとても天気がよく、商家町並みにある堀割で作った竹とんぼを来館者のみなさんと一緒に飛ばしてみることにしました。

 最初は竹とんぼのやり方がわからなかった子どもたちも間野先生に教えてもらうとみんな空高く竹とんぼを飛ばすことができました。


 大人の方も「なつかしい!」といって参加して下さいました。

 今年はコロナの影響で竹とんぼ作りの体験を実施することはできませんでしたが、みなさんに竹とんぼを楽しんでいただくことができました。(み)


考古学講座を開催しました

 

  11月1日(日)に旧学習院初等科正堂で考古学講座を開催しました。
   講演は、昨年の企画展「龍角寺古墳群とその時代」を担当した当館職員白井主任上席研究員により、 企画展で扱った龍角寺古墳群と飛鳥時代前期の関東地方の様子について、大和との関係や飛鳥文化 を受け入れた状況などを分かりやすく解説されました。

 さらに、企画展や風土記の丘資料 館の展示更新のために、昨年度、石室の調査を行った成田市上福田岩屋古墳(7号墳)を中心に 、龍角寺古墳群に隣接する上福田古墳群の特徴についての解説もされました。

 今回の考古学講座は、当初、7月に大規模改修工事のため閉鎖する資料館の予定に合わせて 6月に資料館集会室での実施を予定していましたが、新型コロナ禍の影響により延期され、ようやく今回開催することができました。

 秋以降、房総のむらでは、新型コロナウィルス感染拡大防止策をとりながら徐々にではありますが、 体験・観察会・講演会・実演など多くの演目が実施できるようになってきています。 

沢山の方々のご来館をお待ちしています。 (風)






2020年11月4日水曜日

千葉のまつり「山倉の鮭祭り」

 
 現在房総のむらでは、屋外展示「千葉のまつり」を開催しています。 (~11月23日まで)
 今記事では、下総の農家で展示している「山倉の鮭祭り」を紹介します。
 
 「山倉の鮭祭り」は、香取市山倉地区の山倉大神において、12月第一日曜日に行われる例祭です。 もとは神社の創建日である旧暦11月初卯の日に行われていたため、「初卯祭」とも呼ばれます。
  神饌として「鮭」が奉献され、重要な役割を果たす点が特徴的な祭りとなっており、平成17年に千葉県の無形民俗文化財に指定されました。 例祭当日には、塩漬けされた鮭の切り身が入った護符が頒布されます。この護符は「病気や災いを避ける」お守りとして有名となっています。 



 
 今回下総の農家では、例祭当日に神輿を安置する御仮屋の前に供える御神鏡、御神酒鈴と、直会で使用する膳、鮭の剥製を展示しています。(T)