2017年12月16日土曜日

大雪(二十四節気)鱖魚群(七十二候)12月17日~21日 冬支度・正月準備進む

 七十二候は、「鱖魚群(さけのうおむらがる)」で、鮭が群がり川を上る頃です。「管理棟」と「総屋」中庭の「コブシ」も冬支度です。たくさん”群れる”花芽が銀白色の毛に覆われています。
 「上総の農家」の「炭窯」に火が入りました。「房総のむら」で使う「炭」作りです。午前中に火を着け、少し時間が経つと煙突内の温度は80度ほどになりました(写真左)。午後には、隙間を少し残して窯口を閉める「火止め」(写真右)をし、1晩そのままにします。翌朝の煙突内温度は100度になり、窯口を完全に閉じる「窯止め」前には230度まで上がりました。温度は煙突での測定ですので、「炭窯」内はかなりの高温でですね。
 「火」を入れて窯内の温度が上がってくると、「モクモク」とかなり煙が出てきますが、この白い煙は大部分が水蒸気です。窯内の炭の材料から水分が蒸発するのです。「霧」ではありませんが、「光芒」も見れました。「火止め」をすると、煙は少なくなり、色も青白くなります。
 「下総の農家」「長屋門」前の「ウド」の根元には、凍結防止のために「籾殻」がかけられていました。
 「安房の農家」の「ソテツ」です。しっかり「藁」のコートを着せてもらいました。これで寒い冬も安心、凍えなくて済みそうです。
 「上総の農家」も「障子」の張替えです。庭先では「お正月のお飾り」づくりです。
 「上総の農家」の「正月のお飾り」です。相撲の「さがり」のようです。横は、ゆうに1mはあります。中央の”飾りは”、その年の月数(旧暦)だけ下げます。今年は閏月があったので13本でしたが、来年は通常ですので12本です。
 こちらは、「安房の農家」の「お正月のお飾り」です。どこかで見た形ではありませんか。房州は「イセエビ」で有名ですので、「お飾り」は「イセエビの触覚」を彷彿させるような形です。「上総のお飾り」は、「縄をなう」という感じではありませんが、「安房のお飾り」は、「下総のお飾り」の「ごぼうじめ」のようにしっかり「縄をない」ますので力も入ります。
 「商家の町並み」「菓子の店」の「おせちに作る甘い物(正月の準備)」で、お馴染み匝瑳市の「大川修功」先生の指導で作った「栗きんとん」「黒豆」、それに「小豆」です。先生は、冷蔵庫で保管すれば正月までもつとのことでしたが、おそらくは(一口食べておいしくて)数日でなくなってしまうと思います。
 「商家の町並み」「そば屋」の「そば打ち」体験です。そば粉に水を加え、入念に練り上げて、「手打ちそば」を作ります。体験者の方は、常連の方ですが、ご自宅にはそば打ち道具一式があり、ご自宅で食するそばはすべて自前だそうです。しかし、そば打ちが自己流になるのが心配なので、「房総のむら」の体験で”そばうちの基本”確認するのだそうです。
   「商家の町並み」「酒・燃料の店」で「吉野正美」さんの指導で「杉玉」作りの体験です。今回の体験には、以前にも作った方もいらっしゃいまして、その方は「酒造メーカーさんに飾るためにつくった」こともあるとか。杉の葉の”緑の香り”が広がります。
 「商家の町並み」「呉服の店」の「型染」です。こちらは年6回で完成する最高難度(?レベル4)の体験になりますが、今回の体験は”自分”で「彫った」「型紙」を使って布に「糊を置く」体験です。指導の「安井永子」先生が、「型糊」作りを丁寧に教えていました。「米糊」を「防汚糊(ぼうせんのり)」として染色する方法が開発され、「半纏(はんてん)」「暖簾(のれん)」「小紋(こもん)」などの染物が生み出されたそうです。「型染」では、この「型糊」作りが大きなポイントのようです。次回は、「藍」と「草木」での「染め」になります。
 「型染」の続きです。「糊を置いた」布に「豆汁(ごじる)を引い」ています。本当はよく晴れた風のない日に行うそうですが、この日は曇っていましたが体験日数が限られているので実施したそうです。大豆の汁を絞った「豆汁を引く」ことで、染料の滲み(にじみ)ムラを防ぎ、さらに色のコクを出すことができるそうです。
 紙袋には、「商家の町並み」「紙の店」で作った「紋切り型」が付けられています。お二人は、このほかに、「木工所」の「竹のタガのキーホルダー」と「酒・燃料の店」の「千代紙ろうそく」も体験していただいたそうです。何度もご来館いただいているそうですが、来年もお待ちしております。「むらのお正月」にもおいでください。
「風土記の丘資料館」の中2階展示室、写真展「レンズをとおした房総のむら」の作品展示のようすです。来館された方々が撮影された写真です。2月25日まで展示しておりますので、是非ご覧ください。

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