2018年5月20日日曜日

小満(二十四節気)蚕起食桑(七十二候)5月21日~25日 ”めだかの学校”に”昆虫酒場” ”田植え” 再びの「縄文かご」 ”アジサイ”咲く

 二十四節気は「立夏」から「小満」に移り、 七十二候は「蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)」ですが、「房総のむら」では”蚕”は飼育していませんので、状況を説明することはできません。悪しからず。「上総の農家」と「風土記の丘資料館」の間の池には、”スイレン(睡蓮)”が咲いています(写真:上右)が、水面に拡がった葉の間には”メダカ(目高)”が”群れ”をなして泳いでいます(写真:上左)。まるで”めだかの学校”です。1本の木の周りをたくさんの”チョウ”が飛んでいましたので見ていると、”クヌギ”の木の一角に”チョウ”が集まって蜜を吸っていました。昆虫談話会さんのお話では、こういうのを”昆虫酒場”というのだそうです。おもしろい呼び方ですね。樹皮が発酵して”アルコール”の匂いを発散すると、昆虫が”フラフラ”と集まってくるのだそうです。”チョウ”は、たくさんいるのが”サトキマダラヒカゲ”で、白っぽいのが”アカボシゴマダラ”です。ちなみに、この”アカボシゴマダラ”は、中国産だそうで2年前に初めて「房総のむら」で確認されたそうです。今年の4月には「特定外来生物」に指定され、駆除が推奨されているそうです。捕まえるべきであったか。残念。
 ”田植え”の準備も整った”水田”に、”ウジャウジャ”いる”オタマジャクシ”です”(写真:左)。ここ数日で、変化が出てきました。足が出て(写真:中)、手も出てきました(写真:右)。それに伴って、まん丸だった体も目の上が飛び出し、背中も角ばり、尾も短くなってきました。体の色もはっきりしてきて、”イボガエル”(写真:中)と”二ホンアマガエル”(写真:右)のようです。
 そんな”水田”で、”田植え”が始まりました。15cm程に育った”コシヒカリ”(写真:上左)の”苗”を2、3本づつ植えました(写真:下右)。初めは2、3本でも、これから成長していくと”分けつ”して、”稲刈り”の時には一握り2、30本ほどになります。これまで稲の苗の生育を祈る「水口まつり」を行い(写真:上右)、田植えが無事できることを祈り「人形送り」もしてきました。これからは、この”苗”が順調に育って”豊作”になることを祈るのみです。来週には「下総の農家」では「団体米作り」体験で”田植え”が行われ、「上総の農家」でも”田植え”の体験と、その後に”田植えのねぎらい”と”豊作祈願”を兼ねて「さなぶり」の実演・展示も行われます。
 「商家の町並み」「お茶の店」の「抹茶作り」の体験です。”抹茶(まっちゃ)”の原料となる”碾茶(てんちゃ)”(写真:左)は、4月下旬に”お茶の葉”の上に”よしず”の覆いをかけて、日光を遮って育てます。10日ほどたったら、”よしず”の上に”藁”を拡げ、太陽の光を浴びない状態でさらに10日間育てます。”お茶の葉”は太陽の光を求め薄く広がり、色も鮮やかな濃い緑色になるそうです。摘まれた”茶葉”は、蒸した後に揉まずに平らな葉のまま乾燥させ、粗く砕くと”碾茶”になります。この”碾茶”を”茶臼”で挽く(写真:中)と淡緑色も鮮やかな粉末の”抹茶”の完成です(写真:右)。あとは、”抹茶を点(た)て”て飲むだけです。飲むだけではなく、ケーキやお菓子作りにも利用できますね。
 前回に続いての「風土記の丘」の「縄文かご」作りの紹介すです。「藤ヶ﨑たつ子」さん(写真:下左)と「北﨑みち子」さんの指導で続けてきた「縄文かご」作りです。材料の「おおつづらふじ」の”蔓”は、先生方が山から取ってくるそうですが、とても大変だそうです。指導者の先生が作られた作品がありましたので、写真を撮らせていただきました。どれも素敵な作品です。体験者の皆さんも、完成した作品に満足のようです。最後は、指導者の先生(写真:下右、前列中央)を囲んで記念撮影をしました。
 ”アジサイ(紫陽花)”の季節がきたようです。「武家屋敷」裏の園路(写真:中)や「上総の農家」(写真:下左)の”アジサイ”が咲き始めました。「武家屋敷」では、”シモツケ(下野)”の花も開き始め(写真:上)、そして「上総の農家」では、”ホオズキ(鬼灯)”の白い花も咲き始めました(写真:下右)。
 「上総の農家」の”そば”も大きくなってきました。菜の花に続いて、”茅葺屋根”に合う白い花です。
 「むら」の”畑”の作物も元気に育っています。”イモの苗床”では、”サツマイモ(薩摩芋)”の”苗”がはみ出しそうになってきました(写真:上左)。”ジャガイモ(馬鈴薯)”も花が咲き始めました(写真:上右)。6月になれば、”ジャガイモ”の収穫体験になります。”キヌサヤ(絹莢)”(写真:中左)や”ソラマメ(空豆)”(写真:中右)も大きくなっています。”キヌサヤ”は既に新鮮野菜として収穫・販売も行なっています。「上総の農家」の畑の周りには”お茶の木”が植えられていますが、「下総・安房の農家」の畑では、”ハクチョウゲ(白丁花)”です。小さな白い花が咲き始めました(写真:下)。
 ここからは”実”です。といいながら、一枚目は”柿(カキ)”の花です。たくさんの花が葉の下についています(写真:上左)。昨年は”柿”が豊作でしたが、今年はどうでしょうか。”栗(クリ)”は、長い”雄花”の根元にあった”雌花”が受粉し”栗の赤ちゃん”ができています(写真:上右)。不思議な格好の実は、「上総の農家」の”ソシンロウバイ(素心蝋梅)”の実です(写真:中左)。”ビワ(枇杷)”も大きくなってきました(写真:中右)。きれいな花を楽しませてくれた”ハナモモ(花桃)”(写真:下左)と、”ヤマモモ(山桃)”の実です(写真:下右)。
 ”梅”も大きくなってきました。それに伴って、”落下する梅”も増えてきました。「上総の農家」では6月2・3日に”梅もぎ”の収穫体験がありますが、それまでもつのでしょうか、心配です(写真:上)。赤い実は、「下総の農家」の”ユスラウメ(梅桃)”の実です(写真:下)。こちらは小さな実ですが、やはりたくさんの実をつけています。初めは緑色だった実も、日ごとに赤みが増してきました。
 今、「房総のむら」で見られる木に付いた”赤い実”の続きです。まずは”グミ(茱萸)”です(写真:上)。まだまだ青い実が多いですが、熟すと赤い実になります。”グミ”よりひとまわり小さい”ウグイスカグラ(鶯神楽)”です(写真:中)。二つの”実”とも透明感があり”陽”が当たると透けて見えるのですが、”実”が葉の裏にあるので、なかなか難しいです。そして、”サクランボ”です(写真:下)。でも、お店で売っている”さくらんぼ”のように大きくはなりません。”さくらんぼ”が採れる木と観賞用の桜の木は違うのですね。
 色は少し変わってきますが、現在は”赤い実”の”ヤマグワ(山桑)”です(写真:上)。これから熟していくと、黒っぽくなっていきます。最後は、みかん色の”キイチゴ(木苺)”(写真:下)です。よく”キイチゴ”と呼びますが、正式には葉の形から”モミジイチゴ(紅葉苺)”だそうです。草花の情報は、ブログの「房総のむら花だより」もご覧ください。
こちらは、「風土記の丘資料館」横の国史跡「龍角寺古墳群・岩屋古墳」の「龍角寺78号墳」です。直径35m、高さ4.5mの”円墳”で、”古墳群”の中では最も大きな”円墳”ですが、この時期になると”古墳”全体が”ワラビ(蕨)”に被われます。「78号墳」改め”わらび塚古墳”とでも呼びましょうか?

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