この独特な形をした「花」は、マムシグサといいます。茎や葉の柄にまだら模様があって、マムシの模様に似ている(?)ということで、その名がついたようです。
ちなみに下は鴨川市で撮影したマムシ。
マムシグサを含むサトイモ科の植物の「花」は、正確に言えば中央に付属体(ふぞくたい)と呼ばれる、小さな雌花や雄花がつく花序(花の集まったもの)があり、それを仏炎苞(ぶつえんほう)という苞が囲んでいます。
マムシグサには雌雄があり、球根が大きくなると雄株から雌株に変化します。
花粉は、キノコバエの仲間が運ぶのですが、仏炎苞の奥まで進むと、上部からは出られない構造になっています。そして、雄花には仏炎苞の下部に隙間(出口)がありますが、雌花にはありません。雄花で花粉を付けたキノコバエは外に出ることはできますが、雌花に入った個体は外に出ることはできずにその場で死んでしまいます。
キノコバエの犠牲により、たっぷりと花粉をつけてもらった「花」は、その後、真っ赤な美しい「実」(果序)になります。(ひ)
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