2023年6月25日日曜日

むらの花だより

 自然観察ガイドボランティアさんからの情報です。

●観察日 6月23日(金)

●観察者からのコメント

・オカトラノオが至る所で咲いています。見頃です。

・アジサイの開花が進みました。

・お祭り広場にあるネムノキが咲き始めました。

・タイサンボクの大きな花が咲いています。

・下総の農家のインドハマユウが満開です。

・ウツボグサが咲き始めました。

・ラミーカミキリは今まで南房総にしかいないとされてきました。



●観察された植物などと場所(◎:見頃の花 〇今年初めて観察した花や実)
アジサイ(掘割広場の縁) ・ヨウシュヤマゴボウ(炭焼き小屋へ行く途中) ・トウネズミモチ(お祭り広場へ行く橋の左右) ・ハンゲショウ(上総の農家) 〇ネムノキ(お祭り広場の縁) ・オオバノトンボソウ(竹林) ・ヤブコウジ(竹林の坂道) ・ヒメコウゾの果実(竹林の坂道) ・ノコギリカミキリ(炭焼き小屋の前) ・モッコク(下総の農家) ・タイサンボク(安房の農家) ・二ホンアマガエル(安房農家の畑) ◎インドハマユウ(下総の農家) 〇ウツボグサ(水車小屋への坂道) ・キンシバイ(下総の田んぼ) ・タケニグサ(下総の田んぼ) ・ラミーカミキリ(安房農家の畑) ◎ベニバナ(上総の農家)

2023年6月24日土曜日

薬研で作るシナモンパウダー

商家街並み、薬の店では「薬研で作るシナモンパウダー」の体験がありました。

薬研(やげん)というのは、薬材などをひいて粉末化したり、磨り潰して汁を作ったりするための伝統的器具を使います。


材料は、ニッケイという樹木の根の皮。写真上がニッケイの枝、中央が根の皮、下は粉末状に砕いたものです。

職員から、薬研車を斜めにしたりして、こすり合わせてカチャガチャと音を立てて、すりつぶして、粉末にしてゆきます。ところがこれが重労働。

ご苦労の末にできた日本のシナモンパウダーは、紅茶やお菓子などの香り付けに使えます。そのお味も格別では?(ひ)


張り子の絵付け

 商家街並み細工の店では、「張り子の絵付け」が行われていました。


体験者はまず、自分の好きな模様のついていない張り子を選びます。ウサギや達磨、狐の面などいろいろです。黄色の達磨もあります。

その生地に好きな色で絵付けをして、乾かしたら完成。体験者の方々は、真剣に色付けをしていました。
(ひ)

上総の農家の畑にて

 上総の農家の畑では、オレンジ色のベニバナの花が華やかです。ベニバナは、その名の通り紅染料として使うほか、紅花油の材料となります。


上総の農家の畑の道の反対側の松林の下では、逃げ出した野菜の花。ゴボウです。一見アザミの花に似ていますが、葉も花も大きく、花もたくさんつきます。私たちが食べる根からは想像がつかないほど美しい花です。
 
 (ひ)

チダケサシ

茶店から、水車小屋に降りる坂道の途中、チダケサシが咲いています。淡いピンク色の小さな花が、枝分かれした花穂にたくさんついています。やや湿った場所を好む初夏の花ですが、最近は、その属名アスチルベ(Astilbe)という名前で、園芸品種が販売されています。野山に生えるチダケサシは、葉も花も大柄な感じがします。

なお、この周辺の坂道の周りは、雨の後など濡れているときには滑りやすいのでご注意を!
この辺りには、ヤマユリも多くみられます。周辺では開花の情報も寄せられていますが、房総のむらのヤマユリの開花は、今しばらくお待ちください。(ひ)


2023年6月18日日曜日

畳作りの実演

 商家街並み畳の店で行われた、米井仁先生による畳作りの実演の様子です。

古い畳から、畳表をはがし、畳床をわらで補修して、新しい畳表をつけなおします。道行く来館者の方々も足を止め、今では少なくなった、伝統的な手作業による畳作りをご覧になっていました。先生は積極的に作業工程や道具の話、仕事の話などをお話しいただき、皆さん聞き入っていました。

中でも印象深かったのは、畳包丁のお話。刀鍛冶が鍛えた技ものだとか。また、30㎝程の大きな框包丁を長年研いで使いながら、10㎝程の小包丁になるまで、用途を変えながら使い切ってゆくとのこと。物を大切に使ってきた職人さんの仕事ぶりが伝わってきました。(ひ)

2023年6月17日土曜日

むらの花だより

 自然観察ガイドボランティアさんからの情報です。

●観察日 6月16日(金)

●観察者からのコメント

 ・オカトラノオが見頃になってきました。

 ・ドクダミの花が最盛期です。 

 ・風土記の丘資料館へ行く坂道の途中でホタルブクロをみつけました。

 ・ハンゲショウの葉が白くなりました。

  上総の田んぼの手まえの池付近の他、上総の農家でも見ることが出来ます。

 ・オオバノトンボソウを竹林の坂道付近で多く見ることが出来ます。

 ・カラスビシャクの花(苞)を見ることが出来ます。


●観察された植物と場所

ホウズキの実 掘割広場の縁 ・オカトラノオ あちらこちら ・ホタルブクロ 資料館へ行く坂道左側 ・ハエドクソウ 資料館へ行く坂道 ・ドクダミ あちらこちら ・アジサイ 掘割広場の縁 ・アマチャズルの葉 掘割広場の縁 ・ムラサキシキブ 上総の田んぼ他 ・ハンゲショウの白花 上総の農家の畑 ・ハリギリの実 上総の田んぼの向い ・スイレン 田んぼの手前の池 ・ニガイチゴの実 田んぼの向い側 ・ヒメコウゾの実 竹林の坂道 ・ヒヨドリバナの蕾 竹林の坂道 ・オオバノトンボソウ 竹林の坂道 ・カラスビシャク 武家屋敷の角 ・ヤマモモの実 上総の農家 ・ビヨウヤナギ 上総の農家


●自然観察会のお知らせ

 自然観察ガイドボランティアによる「自然観察会」を毎月1回開催しています。今月は以下のとおり開催しますので、興味のある方は是非ご参加ください。

○日時:6月18日(日)午後1時30分から1時間程度(雨天中止)

○集合場所:総屋前 ※開始5分前までにお集まりください。

○今月のテーマ:「葉のいろいろ」

○参加費:無料(むらの入場券は必要です)




梅雨を彩る白い花

いつもより少し早い梅雨入りを迎えました。6月4日の自然観察ガイドボランティアの花だよりでも紹介されている通り、夏に向かって様々な花が咲き始めました。

雑木林の下ではドクダミやオカトラノオの花が真っ盛り。

ドクダミの白い花びらに見えるのは実は苞葉。小さな花が集まって苞葉の上に塔のように立ち上がります。強い香りが苦手な方もいらっしゃいますが、薬効には定評がある薬草です。

オカトラノオは小さな白い花が集まって、虎の尾のように長く伸びた花序を作ります。晴れた日にはいろいろな昆虫が蜜を求めてやってきますが、特にヒョウモンチョウの仲間がよく訪れます。

ヒョウモンチョウは、雄の翅はオレンジ色によく似た黒い模様があり、区別しにくいのですが、雌は種類によって見た目が大きく異なります。写真は左からメスグロヒョウモン、ミドリヒョウモン、ツマグロヒョウモンの雌。ツマグロヒョウモンは、暖かい地域の蝶で、最近よく見かけるようになりました。

ハンゲショウは風土記の丘資料館と商家町並みの間にある上総の農家の水田にあるため池に群生しています。ハンゲショウもドクダミ科の植物で、白く見えるのは葉。その先に、花びらの無い小さな花が棒状に集まって咲きます。ハンゲショウは半夏(7月半ばごろ)に花をつけるので、その名がついたとされています。(ひ)


むらの花だより

●自然観察会のお知らせ

 自然観察ガイドボランティアによる「自然観察会」を毎月1回開催しています。今月は以下のとおり開催しますので、興味のある方は是非ご参加ください。

○日時:6月18日(日)午後1時30分から1時間程度(雨天中止)

○集合場所:総屋前 ※開始5分前までにお集まりください。

○今月のテーマ:「葉のいろいろ」

○参加費:無料(むらの入場券は必要です)

2023年6月15日木曜日

県民の日

今日は、県民の日。入場は無料です。

たくさんの方がいらっしゃいました。

マスコットキャラクター「ぼうじろう」も出動です。

商家店先でも演目は軒並み満杯。予約のために長い時間並んでいただいていたのに、体験できなかった方々、ごめんなさい。

「白玉だんご」は白玉粉を練って、お湯にくぐらせ、冷やしてアイスもしくは小豆と一緒にいただきます。


こちらは定番の「千代紙ろうそく」。随時受付で、いつでも体験できる人気演目です。円錐形のろうそくに好きな絵柄の千代紙を貼りつけて、コーティング。自分だけのろうそくを作ることができます。

「お箸作り」は、鉋(かんな)で木材を削って、自分のお箸を作ります。腰を落として、削る姿はもう一人前??

鍛冶屋では「鉄の小物作り」が行われました。火の中で赤く熱した軟鉄を職員と一緒にかなづちでたたいて、ペーパーナイフなどを作ります。あたりに、かなづちの音が響きます。

「絵付け(小皿)」は素焼きの小皿に自分なりの絵を描きます。今日の作品は再度焼いてからお渡しします。出来上がりは7月30日ごろ。楽しみに待っていてください。

「紙人形のしおり」は、千代紙で人形を作って、しおりに貼り付けます。カラフルな千代紙できれいなしおりが出来上がります。自分でアレンジして作ったしおりで読書時間も楽しくなるかも?

(ひ)







2023年6月7日水曜日

むらの花だより

自然観察ガイドボランティアさんからの情報です。

●観察日 6月4日(日)

●観察者からのコメント

 ・タイサンボクの花が安房の農家裏で盛んに咲いています。

 ・ビヨウヤナギの鮮やかな黄色の花が武家屋敷の庭で咲いています。

 ・ムラサキシキブが咲き始めました。つぼみが沢山あり満開が楽しみです。

 ・クマノミズキが咲き始めました。

 ・アカメガシワは雌雄別々の樹木で、雄株から先に咲き始めました。むらのかけ橋から見 

  えます。



●観察された植物と場所(◎:見頃の花 〇今年初めて観察した花や実)

◎タイサンボク 安房の農家裏手 ◎ヤマボウシ 商家の街並みの知事広場裏 ◎ホタルブクロ 武家屋敷の生垣下 ・ドクダミ 上総の林 〇サカキ 上総の農家の庭 ・スイレン 上総の溜池 ・ユウゼンギク 上総の農家の庭 ◎ユウゼンギク 上総の農家の庭 ・ガクアジサイ 下総の農家横 ◎キリンソウ 上総の農家の庭 ◎ビヨウヤナギ 武家屋敷の庭 ・ニガナ 上総の林 〇ムラサキシキブ 下総の田んぼ前 〇クマノミズキ 上総の田んぼ前 ・アカメガシワ むらのかけ橋下 ◎キキョウソウ 上総の農家の庭 ◎シモツケ 上総の農家横 ・オカトラノオ 水車小屋前の坂

2023年6月4日日曜日

包丁研ぎ教室と樽作り実演

 本日、商家街並みで行われた包丁研ぎ教室と樽作りの実演の様子を紹介します。

鋏鍛冶である北島和男先生による包丁研ぎ教室は、参加者がお持ちになった2本の包丁を研ぎます。

最初に、包丁の種類や構造についての説明があり、それぞれの包丁の種類や状態によって研ぎ方を先生が指導します。


実際に使うものですから、皆さん、熱心に先生のお話を聞き、包丁を研いでいました。


商家街並みの木工所の店先では、製樽業の萩原幹雄先生による樽作りの実演が行われました。樽というと竹で締める「たが」の部分に目が行ってしまいがちですが、木の部分の丁寧な成形や磨き、塗りなど、緻密な樽作りの過程が、先生のお話とともに展開されていました。


作っていたのは細長い樽。何に使うのだろうと思っていたら、実用的なものがよいだろうと、木工所の傘立てを作って下さっていました。房総のむらにお出での際は、木工所の傘立てにも注目です。(晴れの日は出ていないと思います)(ひ)



2023年6月3日土曜日

煎茶作り

本日は、午前中は台風2号の影響を受け臨時休館。幸い房総のむらは大きな被害はなく、12時から開館できました。

しかし、中止になったり、短縮スケジュールになったりした演目もあり、予約されていた皆様にはご迷惑をおかけしてしまいました。


煎茶作りも当初の予定では、本格煎茶作りとして、葉振るいから5時間かけて、手もみ茶を作る予定でしたが、時間を短縮して、3時間かけて蒸した葉を手でもんでいく作業のみを行いました。

講師の先生は、さしま茶手揉み保存会の野口公輝先生と木村万博先生。さしま茶は、江戸時代に関宿藩が栽培を推奨したお茶で、現在も利根川流域の猿島台地で生産されています。

煎茶作りでは、焙炉(ほいろ)という、下から熱を加える台の上で、先生の指示に従って、丁寧に葉をもんでゆきます。お茶の乾き具合を見ながら、もみ方も変わってゆきます。

みなさん苦労されながらも、先生方の助けも借りながら、針のように細いお茶が出来上がってゆきました。

お家で、自分でもんだ極上のお茶をお楽しみいただくことでしょう。(ひ)