2019年11月29日金曜日

房総のむらの花だより

 本日は、資料館を出発し、上総の田んぼ、竹林の坂、上総の農家、商家の町並み、堀割、上総の林の中道を観察しました。



●むらの木々が黄葉、褐葉、紅葉してきました。


●掲載写真以外に観察した樹木は以下のとおりです。

〔落葉樹〕クロバナキハギ、トサミズキ、トウカエデ、シダレヤナギ、ゴンズイ、サルナシ

〔常緑樹〕ヤマツツジ、アカマツ、シラカシ、ニッケイ、カンツバキ


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◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。11月22日(金)の観察に基づいています。(風)



※自然観察会のお知らせ
 自然ガイドボランティアでは、月に一回、土日のいずれかを利用して来館者を対象とした「自然観察会」を開催しています。
 12月は下記の予定で行いますので、興味のある方是非ご参加下さい。

○日時 : 12月15日(日)午後1時30分から1時間程度(雨天中止)

○集合場所 : 総屋前

○今月のテーマ : 「粟(アワ)とエノコログサ」

○参加費 : 無料(むらの入場券必要)

2019年11月20日水曜日

房総のむらの花だより

 本日は資料館を出発し、資料館連絡通路、上総の農家、むらの架け橋、下総の田んぼ、草木の観察路、安房の農家、下総の農家、水車小屋を巡り、戻りに武家屋敷裏を観察しました。


●ホオズキの袋(萼)の筋が残り、透けて見えます。袋ごと水に漬けておくと、人工的に筋だけを残すことが出来るそうです。

●ヒイラギのツボミが見えてきました。

●カンツバキの開花が盛んになってきました。

●下総の田んぼの畔では、タネツケバナ、メヒシバ、オヒシバ、スカシタゴボウ、イヌガラシ、ハハコグサ、アメリカイヌホオヅキ、オニノゲシ、タカサブロウ、コセンダングサ、ハキダメギク、ホソアオゲイトウなどが観察できました。

●キバナアキギリがまだ開花しているものがありました。

●武家屋敷裏の土手に、タイワンホトトギスが咲いています。資料館脇のホトトギスは、すでに果実になっていました。


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◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。11月15日(金)の観察に基づいています。 (風)


2019年11月15日金曜日

おいしく料理が出来ます~包丁作り~

 毎年11月10日(日)、房総のむらの鍛冶屋では、「包丁作り」の実演を行っています。今年も、農具作りなどで鍛冶屋に来ていただいている君津市の鈴木啓支氏に実演を行ってもらいました。

  包丁は、〈和と洋〉〈両刃と片刃〉〈包丁の材料となる素材〉などでさまざまに区別することができます。包丁作りは地金と鋼を接合する鍛接(たんせつ)し、形を整えた後焼き入れをして、最後に研ぐことで刃を付ける一通りの工程を一日かけて実演します。今年は、職員の研修を兼ねて片刃の和包丁を作ってもらいました。

鋼を付ける様子
 包丁を作る場合に苦労するのは、鋼を地金につける工程です。軟らかい鉄である地金と硬い鉄である鋼は、熱によりそれぞれとける温度が違います。二つの鉄が一つの鉄になるには、地金の上にのせた鋼は液状化する直前に鍛接しなければなりません。
鋼の“フツフツ”となるタイミングは毎回条件が異なるためかなりの経験が必要となります。


親方と相方で整形する様子
 鋼を付けた後は、素材を薄く広げて包丁の形に整えます。その際の鍛接は、二人一組で鉄を叩きます。親方が小槌を振るい、親方の指示のもと相方が向槌(むこうづち)で所定の厚さ大きさに整形します。


焼き入れ
包丁の計測(左)とヤスリで削る(右)
最終工程の研ぎ
   ほぼ一日の作業で刃渡り15センチほどの出刃包丁が完成しました。何通りかの製作方法が包丁作りにはありますので興味のある方は、実演をぜひ見にお越しください!!(い)

2019年11月13日水曜日

房総のむらの花だより

 本日は、資料館を出発し、上総の田んぼ、竹林の坂、上総の農家、武家屋敷、堀割広場、竪穴住居の周辺を観察しました。


●リンドウは風土記の丘エリアで咲き始めました。

●ヤマノイモは、種子の他に「ムカゴ」でも増えます。ムカゴは、葉が全部黄色くなる頃には黒くなります。

●秋の果実では、ハマヒサカキ、アオツヅラフジ、ガマズミ、クサギ、コムラサキなどを観察しました。
 アオツヅラフジの果実は、まだ緑色のものがありました。
 ガマズミの果実は、あちこちにありますが、武家屋敷の庭のものが一番沢山生っています。
 クサギの果実は、藍と並んで青を染めることのできる2大原料となります。

●オオバコの果実は、水に濡れると粘り気がでて、人や動物や車にくっつき運ばれます。道端に多いのはそのためで、葉は踏まれてもいいように丈夫に出来ています。

●田んぼでは、タネツケバナやヨメナが咲いていました。

●ソメイヨシノの葉は、秋の初め頃に落葉してしまいますが、ウワミズザクラは晩秋まで残り、きれいに黄葉してから落葉します。


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◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。11月8日(金)の観察に基づいています。 (風)

2019年11月8日金曜日

感謝と安全と繁栄と~ふいご祭り~

 11月8日(金)商家の町並み鍛冶屋では、「ふいご祭り」の様子を再現しました。鍛冶屋を初めとする鉄にかかわる仕事をしている人々の神事が「ふいご祭り」で旧暦の11月8日に行われていました。「ふいご祭り」がこの日になったのは、稲刈りが一段落した時期だからと言われています。
ふいご祭り展示
 ふいごは炭などの燃料を燃やすために空気を送る道具で鍛冶屋には欠かせません。祭りは火を大切に思い火に感謝し仕事の安全を祈る目的で続けられてきました。鍛冶屋に展示した掛軸の〈金山彦大神(かなやまひこのおおかみ)〉も左手に火種をかざし、右手には作業用のタガネを持っています。展示台中央にはみかんが供えられています。これには諸説ありますが、ふいごが天から降ってきてみかんの木に引っかかったという言い伝えがもととしてあるようです。

調理する鮒(左)と土井清孝氏(右)
 房総のむらでは、土井清孝氏に指導していただき印西市瀬戸地区の鍛冶屋の事例を再現しました。供えるものは全国でさまざまなものがありますが、印旛沼周辺では〈鮒〉を使ったお供えが特徴として挙げられます。

鮒のピン焼き(左)とお供えの膳(右)
〈鮒〉は冬場大きく太り漁で取ることができます。この時期の印旛沼のご馳走であったから使われたと考えられます。本日は普段あまり見ることのないお祭りを店先に展示しています。(い)

2019年11月6日水曜日

房総のむらの花だより

 本日は、資料館を出発し、上総の田んぼ、竹林の坂、上総の農家、おまつり広場を巡り、帰りは呉服の店裏、堀割広場、資料館裏の広場、竪穴住居の周辺を観察しました。


●センブリが竪穴住居のそばで一斉に咲き始め、沢山の花が見られます。

●遅い時期に咲くヤクシソウは、晩秋を飾るようです。上総の林に群落があります。

●ツルウメモドキは、ようやくオレンジ色の種子を現しました。この蔓の皮は丈夫で、蝦夷人(アイヌ)は舟の板を張り合わせる時の材料としたそうです。

●ジュウガツザクラは、10月に盛んに咲いていましたが、やや下火になってきました。

●秋の果実としてノササゲ、ヘビイチゴ、アオツヅラフジ、ムラサキシキブ、ムクノキ、サワフタギ、ガマズミ、ムベ、コミカンソウ、ツルウメモドキ、カンツバキ、スズメウリ、サネカズラ、フユヅタなどを観察しました。

●ホトケノザが早くも開花していました。


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◎以上は、むらの自然ガイドボランティアさんからの写真と記録です。11月1日(金)の観察に基づいています。(風)


※自然観察会のお知らせ
 自然ガイドボランティアでは、月に一回、土日のいずれかを利用して来館者を対象とした「自然観察会」を開催しています。
 11月は下記の予定で行いますので、興味のある方是非ご参加下さい。

○日時 : 11月10日(日)午後1時30分から1時間程度(雨天中止)

○集合場所 : 総屋前

○今月のテーマ : 「ナタマメの話」

○参加費 : 無料(むらの入場券必要)


2019年11月3日日曜日

ふるさとまつり

本日11月3日(日)「ふるさとまつり」を開催しています。時おり雲が切れて青空が見える天気です。駐車場はほぼ満杯となり、開館前から来館者で賑わっています。

ぼうじろー登場
 「すいとんの販売」や「浮世絵の摺り 実演」などの各種体験・実演をはじめとして、特別イベントでは祇園囃子・大道芸・お菓子プレゼントを行います。

祇園囃子
スーパー紙とんぼ
農村歌舞伎舞台では、14:30から餅まきを行います。今ではほとんど見られなくなりましたが、房総のむらでは体験できますのでぜひ来館してください。お待ちしています!!(い)










 
 
 
 
 
 
 
 
 
 












2019年11月1日金曜日

栽培の技術~房総のむら 菊・菊人形~

 10月29日(火)~11月10日(日)まで商家の町並み、辻広場において「江戸の花卉(かき)」〈菊の展示〉を行います。今年も千葉市の島田清司さんが育てた菊を展示しました。展示初日はあいにくの雨でしたが、慎重な作業で展示を終えました。

トラック内部(左)と飾り付けの様子(右)
 菊人形は「餅搗くうさぎ」「女船頭さん」、菊の鉢は「江戸黄八丈」「荏原の霞」などの品種を展示しました。

後列左「江戸黄八丈」、後列右「荏原の霞」、前列左「トリニン」
 菊の栽培は「枝数を増やして大株」にすることが肝心です。そのためには、伸びていく先端部の芯(芽)を摘み取る摘芯(てきしん)を行い、脇から芽が出るようにします。


「荏原の霞」のつぼみ(左)と根元(右)
 本来であれば真っ直ぐな芽先(めさき)が一本伸びて枝になります。その芽先(めさき)を摘み取ると脇から新しい芽先(めさき)が二本伸びます。さらに二本の芽先(めさき)を取ると四本の芽先(めさき)になり、それを繰り返すことで枝・葉・花を増やしていきます。
「江戸黄八丈」
 江戸時代の菊の栽培書には、この“摘芯”のことも書かれていて、秋の風物詩として菊が愛されていたことがわかります。この黄菊は摘芯で八本の枝を伸ばし小菊などの大株とは違ったおもむきをかもしだしています。


「トリニン」
 いろいろな種類の中菊や小菊がどう咲き揃っていくのか、菊の花の毎日の変化を、ぜひ房総のむら商家町並みでご覧ください!!(い)