2020年8月30日日曜日

博物館実習4日目



博物館実習4日目は広報・普及事業についてというテーマで、実習生に昨日の実習内容をブログにまとめ、更新してもらいました。
その後はイラストレータでのデータ作成、大型プリンターでの印刷といった実務に関する部分の解説をし、実際に展示パネルを作成しました。

午後は酒・燃料の店2階展示室の展示替えを行いました。
パネルの高さや水平を確認してボードに貼り付け、パネルに合わせて展示ケース内の酒瓶の配置を変える作業を行いました。ピンピッター(ピンニング器)を使ったり、テグスで瓶を固定したりと、慣れないながらも丁寧な作業を行っていました。

明日は休館日でお休みですが、明後日からまた実習を行います。(は)




博物館実習3日目(日ごも編み)

  8月29日(土)、体験実習で日ごも編みをしました。日ごもとは、農作業時に背負う日よけのことです。

 ”日ごも台”と”つづろ”という重しを使い、稲わらの縄で麦わらを編んでいきます。使う麦わらは房総のむらで育てられたものです。

縄の両端に重しをつけた状態

  台上にかけた縄4本、それぞれの両端につづろをひとつずつ巻き付け、垂らしたら、交互に動かし四本ずつの麦わらを編み付けていく作業の繰り返し。

 縄を締め付けすぎたりすると、麦わらが折れてしまうため、きれいな日ごもはできません。また、緩すぎても、麦わらが抜け落ちたり、いびつな形になってしまいます。

編んでいる途中の様子
 単純な作業の繰り返しだけど、ちょっとしたことで形が崩れてしまい難しく、職員の方に助けてもらいながら、何とか完成!
 

 本来は、背中全体を覆える大きさにするのですが、時間の都合上ちょっと小さめの日ごもができました!

今回は実習でしたが、通常の体験で本来の大きさのものも作ってみたくなりました。


(この記事は実習の一環として博物館実習生が作成しました。)


博物館実習3日目(鍛冶屋体験)

令和2年8月29日()に鍛冶屋でペーパーナイフと文鎮を製作しました。



最初に重さや持ち手の形など手にしっくりくる金づちを選びました。私は右側の金づちがしっくりきました。
左から2つ目は「ハシ」と呼ばれる、材料を挟む道具です。



火起こしは、本来は杉の葉などを使って火をつけて、木炭とコークスを投入します。(今回は、杉の葉の代わりに新聞紙を代用しました。)燃えている部分の下部には、通気口があり、風が出てくるので、常に高温を保てます。


形を整えるのに、熱して、叩く、そしてまた熱して叩くを繰り返します。その都度形を見て、叩く所や、回数を考えながら作業します。

最後にグラインダーや、やすりを使い持ち手の角を丸めたり、手触りをよくします。
そして、完成した製品は、もう一度熱して、赤黒くなったところで、油に投入します。


細かな泡が消えるまで、油の中に入れておきます。油の中に落とさないように注意します。
油から出したら、おがくずに入れて、触れる温度になるまで待ちます。

出来上がりは・・・・是非、体験に来て、自分の作品を手にしてみましょう。



(この記事は実習の一環として博物館実習生が作成しました。)


博物館実習3日目(和ろうそくづくり)

8月29日土曜日に和ろうそく、千代紙ろうそくづくりを体験しました!!

 千代紙ろうそくはパラフィン石油を原料としたろうを使い、そこに自分で選んだ千代紙を切り抜き、貼っていき最後にろうでコーティングして、完成です!

西洋ろうそくと和ろうそくの違いは、実際に火をつけたときに炎の大きさで、和ろうそくは付けた最初は小さいですが、だんだんと大きくなっていきます。


 和ろうそくは、和紙に灯芯草という植物の随を取り出して、それを巻き付けてろうそくの芯にします。

上の写真は、灯芯草から実際に取り出した灯芯です。和ろうそくのろうとなる素材はハゼという植物の実からとったものを使います。和ろうそくは植物性でできているので、ネズミが齧ってしまう被害もあるそうです。
 実際に作り方としては、竹の棒に芯をつけてろうを片手ですくってつけていきます。ろうの温度は大体40~50度なのでやけどすることはありません。ですが、すくった手はコーティングされてすごいことに・・・・!


 最後に、ろうの芯をだし立てる場所を整えて完成です!!
始めてでも、楽しくきれいにできるので機会があればぜひ体験してみてはいかがでしょうか?



(この記事は実習の一環として博物館実習生が作成しました。)



夏休み親子木箱作り教室

 8月22・23日の2日間に、夏休み親子木箱作り教室を行いました。

この体験では、鋸(のこぎり)や曲尺(かねじゃく)など、基本的な大工道具を使って、親子で協力して木箱を作りました。持ち手付きのシンプルな木箱ですが、暑い中、2時間ほどかけて完成しました。


 お母さんと協力して墨付けをしています。


       見本の木箱です。








2020年8月28日金曜日

博物館実習2日目


 実習2日目は昨日に続き、旧学習院初等科正堂、旧御子神家住宅、旧平野家住宅など無料エリアを中心に施設見学を行い、重要文化財・県指定有形文化財に指定されている移築建物の保存や活用について現状を説明しました。

午後は資料担当から収蔵資料の保存と活用について、実際に収蔵庫などを見学しながら説明を行いました。


また、薄葉紙や中性紙保存箱といった資料保存用品の解説とともに、梱包の際に欠かせない綿布団を作る実習を行いました。

明日は房総のむらの事業の中心ともなっている演目について、実際に体験します。(は)

2020年8月27日木曜日

博物館実習初日





本日から博物館実習が始まりました。
本年度は4大学4名での実習です。
今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、実習生にマスクの着用や消毒、検温に協力してもらい、対人距離を意識して実施しています。

本日は初日ですので、、千葉県の博物館について、指定管理者制度について、房総のむらについて、といった概要説明を行いました。


次いで、半日かけて商家の町並み、武家屋敷、上総の農家、下総の農家、安房の農家の施設見学を行いました。
みなさん専攻分野が異なるため、虫の話や建物の話など、それぞれの分野の話をしながら見学していたのが印象的でした。

明日は本日に続いて旧学習院初等科正堂などの施設見学から行う予定です。(は)


2020年8月22日土曜日

 夏休み親子小さな和ろうそく作り教室

                                                        
昔の灯火具や火をつける道具について説明を聞いた後、ハゼの実から採取した木ろうを何度も塗り付けて、小さな和ろうそくを作りました。

ろうの採取からろうそくにするまで、全て手作業で行うため、和ろうそくは大変高価なものです。

一番難しい頭の部分の芯出しに挑戦!


上手に出来ました!


2020年8月16日日曜日

下総の農家(生活歳時記) ~盆~

 8月13日(日)から8月15日(火)まで「盆」の展示を実施しました。ここでは下総の農家の「盆」の展示を紹介します。日本における盆の初見は、奈良時代にまでさかのぼりますが、当初は寺院における仏教的行事にすぎませんでした。その後、貴族、そして庶民の生活の中にも浸透し現在において正月と並ぶ国民的行事となりました。しかし、この盆行事には仏教では説明がつかない部分があり、その例として下の写真の盆棚(仏壇の前などに張り出す祭壇のこと)にはこの時期に収穫を迎えたもの、収穫を迎えようとするものを供えることで収穫できたことに対する感謝と豊作祈願の意味が込められているとされています。そこには仏教的側面だけでなく庶民の間に浸透していくにつれ、農耕儀礼的側面も混在していることがわかります。     

      

下総の農家では、佐倉市井野の通常の盆の事例を再現しています。




2020年8月15日土曜日

夏休み親子藍の生葉染め

 呉服の店裏の畑で育てた藍の生葉を刈り取り新鮮な染液を作って薄手の絹のストールを染めました。

最初に布の重さの10倍くらい藍の葉を刈り取ります。


左手前:絹のストールを染めています。右奥:ミキサーで藍の葉を砕いてます。


出来上がりました。