10月7日・8日に「房総のむら 秋のまつり」を開催しました。
当日は、台風の影響が心配されましたが、幸いにほとんど影響もなく”秋晴れ”のもとで久しぶりの「秋のまつり」でした。
両日とも、開館前から入口に行列ができました。
「商家の町並み」には、「時代衣裳」の「変身体験」の方々などもたくさんいらっしゃいました。
「房総のむら」の”マスコットキャラクター”「ぼうじろー」が、「時代衣裳」に着替えたスタッフとともに来館者をお迎えしました。大勢の方にカメラを向けられていました。
「時代衣裳」に着替えた「房総のむら」のスタッフです。
短期の留学制度でアメリカからやってきた中学生の方々も「時代衣裳変身体験」です。
日米の中学生の「時代衣裳変身体験」です。
アメリカからの中学生の方々は着物に着替え、日本の中学生は「ハイカラさん」に変身して記念撮影です。とても素敵でしたので、写真の掲載をお願いしました。
「農村歌舞伎舞台」で、千葉県の”無形文化財”に指定されている「立身(たつみ)流」を披露していただきました。
「立身流」は、1500年頃に創流された”武術”です。写真は、今回”武術”を披露された「立身流」の方々ですが、中央の背広姿の方が”第二十二代宗家”の「加藤 紘」氏で”千葉県指定無形文化財”「武術 立身流」の保持者に認定されています。
今回は、「試斬(ためしぎり)」(写真:上左)、「抜刀術(いあいじゅつ)」(写真:上右)、「剣術」、「鎗術(そうじゅつ)」(写真:中右)、「長刀術(なぎなたじゅつ)」(写真:中左)、「棒術」(写真:下左)、「俰(やわら)」(写真:下右)、「提刀(ていとう)、「四寸鉄刀(しゅりけん)」を披露していただきました。
同じ「農村歌舞伎舞台」では、東金市の無形民俗文化財に指定されている「新宿囃子」も披露されました。地域のお子さんたちが熱演されていました。
「大道芸」では「江戸糸あやつり人形」(写真:上)、「紙切り」(写真:中)、「江戸大神楽二人立神楽獅子と曲芸」(写真:下左)、「スーパーけん玉」(写真:下右)が行なわれました。繊細な動きの「糸あやつり人形」には驚きました。お客様のからのリクエストで切る「紙切り」ですが、難題と思われた”サーフィン”もみごとに切り抜いていました。皆さん、日本の”伝統芸”に見とれていました。
「上総の農家」の新規演目、「ワラで作る亀さん」です。皆さん真剣に作っていました。小さなお子さんが、出来上がった”亀さん”を背中にさげている姿がかわいいですね。驚いたことに、「野点」の会場にも”亀さん”がいました。
「商家の町並み」「酒・燃料の店」の「房州の地酒 利き酒会」です。千葉県の地酒7種を当ててもらうのですが、なかなか全問正解者は出ませんでした。”カリフォルニアワイン”をよく飲まれるというアメリカ人の方も挑戦していただきましが、結果は”残念”でした。そして、とうとう2日目も終了間際に、全問正解者がでました。お酒が好きという千葉県の方でした。一番好きというお酒をプレゼントしました。
「安房の農家」では”さつまいも”、「上総の農家」では”枝豆”の「収穫体験」です。
「上総の農家」では”ボランティア”さんの指導で「昔の農具」の体験です。”千歯抜き(せんばこき)”、”木摺臼(きずるす)”、”唐箕(とうみ)”など、電気やエンジンが使われる以前の道具で江戸時代から行われてきた米の脱穀などの体験です。参加したお子さんだけではなく、お父さんやお母さんも知らない道具があったようです。
「堀割」では、和船の体験が行われました(写真:下左)。隣の広場では大勢の方が「お箸作り」を楽しんでいました(写真:上)。「商家の町並み」「細工の店」の前には、新規演目「かかしの人形作り」のお出迎えに”かかし”もいました(写真:下右)。
職人さんたちの実演風景です。「商家の町並み」「紙・本の店」では、ご存知「松崎啓三郎」さんが浮世絵の摺りを、別の日には「石井寅雄」さんが版木の彫りの実演です。”摺師”「松崎」さんについては何度か紹介してきましたが、彫師の「石井」さんは”浮世絵版画彫摺技術協会”の理事としても活躍している方です。昔ながらの”赤色電球”を下げ、その前に水が入った”フラスコ”が下がっています。電球の光が水にあたって”乱反射”して”手許”に影がなくなり細かい線まで見えるそうです。”彫り”は極めて緻密な作業なので、手元を明るくするための工夫なのですね。「石井」さんが座る場所からフラスコをのぞいてみると、外の風景が上下左右反対に写り込んでいました。レンズを通した映像のようですね。
こちらは「農家」実演です。いつものように「岩立佐太雄」さんが、あざやかに「ざる・かご」作りをしていました(写真:上)。あくまで実用品なのですが、芸術作品の「ようです。
今回は、特別に匝瑳市の「木積(きづみ)の藤箕(とうみ)製作技術」も実演していただきました(写真:中、下)。”木積の藤箕”は、”フジの皮”を薄くはいだものと”竹の割ヒゴ”を利用して作られます。”木積地区”ではその生産が江戸時代中期にはじまったとされ、丁寧な作りで軽く、弾力に富んでいることが評価されてきました。”藤箕製作”の伝統的な製作技術を伝え、我が国の”箕製作技術”の変遷を理解する上で重要な技術として国の”重要無形民俗文化財”に指定されている”製作技術”です。
「食の体験」では、こちらもお馴染みの「飴細工」の実演と体験(写真:上)、「川魚の店」の”鮎の塩焼き”(写真:中)、「菓子の店」の”焼き団子”(写真:下左)、そして、「下総の農家」では「むら」の”味噌だれ”をつけた”みそ田楽”を賞味していただきました。
盛りだくさんの内容で開催した「秋のまつり」ですが、天候にも恵まれ大勢の来館者の方々に満足していただけたものと思います。
「房総のむら」で、昔ながらの雰囲気や四季折々の風景を楽しみながら、昔の技や技術の体験をしてみませんか。「房総のむら」の”演目”の詳細は、”当館ホームページ”や「体験のしおり」をご覧ください。年間400件もの体験があります。ご来館をお待ちしております。
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