暑い日が続いています。七十二候は「蓮始開(はすはじめてひらく)」ですが、”蓮”の開花は既に過ぎ、今は”蓮の実”が大きくなっているところですので、6月10日に千葉市「千葉公園」の池で撮影した「大賀ハス」を載せました。この”蓮”は、昭和26年春に発掘された、2千年前といわれる”蓮の種子”から発芽した”蓮”の”蓮根”から分けられたものが育てられているものです。おおもとの”蓮”は、「検見川の大賀蓮」として千葉県の”天然記念物”に指定されています。
今年の「むら」の”屋根より高い七夕飾り”は、強風で2本が折れてしまいましたが、晴れ上がった7日には残った2本の笹竹は屋根より高く、風にたなびいていました。また、「風土記の丘資料館」(写真:下左)「農家」(写真:下右)でも、7日は”軒先”に”七夕の笹竹”を出すことができました。大勢の方々に”短冊”に”願い事”を書いていただきましたが、海外から訪れた方々も”願い事”を書いた”短冊”を”笹”に結んでいました(写真:上右)。
鉢に植え替えた”江戸の変り咲き朝顔”の”木立”も花が咲きました(写真:中)。”渦吹雪”(写真:左)と”石化”(写真:右)も葉が増えてきています。変化のある花が咲きますかどうか?植えてある鉢は、「むら」の”登り窯”で焼いた”鉢”です。”江戸の変り咲き朝顔”をご家庭でも育てていただくために、生育状況を見ながら「むら」の鉢で販売予定ですのでお楽しみに。
「房総のむら」では、昨年度から、「房総のむら」から”SNS”を使って情報発信していただいた外国人の方に「房総のむら」特製のプレゼントをするサービスを始めています。これは、「房総のむら」を訪れた外国人本人から「房総のむら」を紹介していただくことと、「房総のむら」「商家の町並み」で無料の”Wi-Fi”が使えることを知っていただくための取り組みです。
プレゼントするのは、外国人に人気の”浮世絵”など「房総のむら」で製作した品々などです。”浮世絵”は、伝統的な”摺り”の技法で一色づつ版を重ねて摺り上げた”多色刷り”で、印刷物ではありません。本物の”浮世絵”です。お値打ちものです。
プレゼントには、”浮世絵”のほか、写真の”畳のコースター”や、”ミニ樽のキーホルダー”など「房総のむら」オリジナルの品々を準備しております。”日本文化”、”江戸情緒”を感じていただくために、外国人の方をご案内していただいた際には、是非ご活用ください。詳細は「総屋」受付でご確認ください。
「農家」で栽培している”江戸野菜”です。”相模半白胡瓜(さがみはんじろきゅうり)”や”早生真黒茄子(わせしんくろなす)”などは、販売もしています(写真:下右)。ほかに”神田小菊南瓜(かんだこぎくかぼちゃ)”や”東京大白瓜(とうきょうおおしろうり)”甘露まくわ瓜(かんろまくわうり)”なども順調に成長しています。
早くも”秋の七草”にあげられる花も咲き始めています。「上総の農家」の前に咲くのは”オミナエシ(女郎花)”です(写真:上左)。「堀割」では”キキョウ(桔梗)”です(写真:上右)。まだ色づくのには早いですが、「下総の農家」では”ホウキグサ(箒草)”が”トトロ”のように大きくなってきました(写真:下左)。「商家の町並み」では”フウセンカズラ(風船葛)”が、”風船”を付けました(写真:下右)。
「風土記の丘」「旧御子神家住宅」の、花の香りが”花魁”の”白粉”の香りがする”オイランソウ(花魁草)”です(写真:左)。「商家の町並み」では、やはり甘い香りがする”オシロイバナ(白粉花)”が咲き出しました(写真:右)。”オシロイバナ”は、花のあとにできる真っ黒になった”種子”を割ると、中に”白い粉”が入っていることが名前の由来とのことです。
「風土記の丘」の”マルバハギ(丸葉萩)”でしょうか(写真:上)、「下総の農家」の”ミソハギ(禊萩)”です(写真:中)。”アキノタムラソウ(秋の田村草)”も園路のあちこちで見かけることができます(写真:下)。
咲き出した頃は強風と強い雨で折れたり横に寝てしまった”ヤマユリ(山百合)”も多かったのですが、最近咲いた”ヤマユリ”が館内あちこちできれいに咲いています。写真は「風土記の丘資料館」周辺の”ヤマユリ”です。まだまだ”蕾”もたくさんあります。
”ヤマユリ”は、”幅広の花びら”が3枚と”やや細めで外に大きく反っている花びら”が3枚あることがわかります(写真:上)。これは外側の大きく反った3枚は”萼片(がくへん)”で、”本物の花びら”はやや幅広の内側の3枚なのだそうです。雨風に影響されずに咲いたばかりの”ヤマユリ”を見ると、中央に先端が”えんじ色”の”雄しべ”が6本と、その中央に表面が”ヌルッ”とした”雌しべ”が1本がきれいです(写真:右中)。さらに中を覗き込むと、白色の花びらの”えんじ色の斑点”は、下部では”毛のように立って”おり、花びらの中ほどまでは”棘状”になっていることがわかります。この”ヤマユリ”も咲くまで5年もかかるのだそうです。その後、毎年花数は増えていくようですが、たくさんの花が咲くようになるまでには長い年月がかかっているのです。”ヤマユリ”は香りを楽しみ写真に撮るだけにして、花を折ったり、”ユリの根”を掘ったりしないでください。
”ヤマユリ”もよく見ると”個体差”があるようで、特に、花びらの”えんじ色の斑点”に差があります。昨年も、花びら中央の”黄色の筋”が見えなくなるほど”えんじ色の斑点”が多かった”ヤマユリ”が咲きましたが、今年はどうでしょうか。写真は、今年確認した中では一番赤っぽい”ヤマユリ”です。”ヤマユリ”等の情報は当館ホームページ「ヤマユリ情報」も併せてごらんください。
こちらは、7月7日の「成田祇園祭」の様子です。「成田祇園祭」は、日本遺産「北総四都市江戸紀行」の構成文化財の一つにもなっています。江戸から近かった北総地域では、”江戸の文化”を取り入れ特色ある四つの”都市”(佐倉、成田、佐原、銚子)ができました。その中の”成田”は、”歌舞伎”の”市川團十郎”家の信仰も厚く、”成田山”の”門前町”として大いに賑わいました(写真:上左)。「成田祇園祭」は江戸時代から続く祭りで、300年の歴史があるそうです。現在は、成田空港から近いこともあり、多くの外国人も”世界から一番近い江戸”を楽しんでいるようでした。「房総のむら」は、日本遺産「北総四都市江戸紀行」の”ガイダンス施設”になっています。
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