変化朝顔の中には、「正木」と「出物」という系統があります。
「正木」というのは、タネを作ることができる系統で、世代を繰り返し選別を繰り返すことで、遺伝子が安定して、毎年ほぼ同じ形や色を引き継ぐことができます。
一方、「出物」というのは雄しべや雌しべがない「牡丹咲き」のように、タネをつけることができないものです。「出物」の遺伝子を持ちながら、通常の花をつける株を掛け合わせてつくったタネからは、多くの個体が通常の花をつけるなか、わずかに「出物」が現れます。
上の写真は「風鈴」として受け継がれているタネから成長した個体。実は「風鈴咲き」というのは花びらが細かく分かれ、それぞれの花びらの元は管状になり、その先に小さな花びら状の部位をつけます。残念ながら、過去の房総のむらの写真には「風鈴咲き」はありませんでした。
今年は、「出物」である「牡丹咲き」の個体が出現しました(上の写真)!!「噴上牡丹」と名付けられている系統ですが、正式な名称は引き継がれていません。いろいろインターネットで調べてみると「黄縮緬葉 銀鼠筒白総鳥甲吹上台咲牡丹」という種によく似ています。雄しべ・雌しべはすべて花弁化しています(牡丹)。花弁の真ん中に、もしゃもしゃと花びらが吹きあがるように集まっています。
房総のむらでは「黄抱縮緬立田葉 鳩羽色車咲」というよく似た系統があります(上の写真)が、「車咲き」は花の真ん中に筒状の突起があり、雄しべや雌しべがはっきりしています。実は私には2種の葉「黄縮緬葉」と「黄抱縮緬立田葉」の違いがよく分かっていません。(ひ)
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