二十四節気「大雪」の七十二候の末候は「鱖魚群(さけのうおむらがる)」です。川がない「房総のむら」では、”鮭”は見られませんが、、、おっと、一匹ですが今年は見られました。これまでも紹介してきましたが、現在開催中の企画展「正月を迎える」の正面展示の「懸の魚(かけのい)」にいました。ほかにも”伊勢海老”や”鰹”も下げられているので海産物としての”鮭”かと思われますが、”鮭”がいました。ここ数日、急に寒くなってきて日も随分短くなってきました。次の二十四節気は、「冬至」になります。
11日は、とても寒い朝になりました。「上総の農家」の畑も地面が出ているところは、”霜柱”が立ち(写真:下左)、”小雪”が降ったように白くなりました(写真:上)。緑色の”葉物”や”菜の花の葉”なども少し萎れたように丸まり白くなっていました(写真:下右)。
”障子”張替え中の「上総の農家」の庭(写真:上左)と、「安房の農家」の「主屋」(写真:上右)では、”お正月のお飾り作り”の体験が行われました。「安房の農家」では、”縁側”で住宅の正面に飾る長い”注連縄(しめなわ)”を作っています(写真:下右)。「上総の農家」では、”障子”も新しくなりました(写真:下左)。
「上総の農家」で作る”お飾り”は、旧上総国の市原市栢橋地区”の事例を参考にしています。お相撲さんの”さがり”のような形です。今回の企画展「正月を迎える」では、「サゲをつける」事例で「鳥居型しめ飾り」に分類されています(写真:左)。「安房の農家」では、南房総市の旧三芳村千代(せんだい)地区の”お飾り”を作ります(写真:右)。南房総らしく、”イセエビの触覚”を強調したお飾りです。
「上総の農家」の畑には、「どんど焼き」の”やぐら”も準備できました(写真:右)。左端にある”ナタマメ(刀豆)”の”やぐら”と比べてもさらに高く、中央の竹は10mを超える高さがあります(写真:左)。”やぐら”の中にお正月に飾った”注連縄(しめなわ)”や”お飾り””書初め”などを積み上げ、”小正月”(房総のむらでは1月13日(土))に燃やします。その火で”餅”を焼いて、”無病息災”を祈って食べます。燃え上がる炎と竹の破裂音が勇壮です。竹の破裂音が「どんど焼き」の語源ではと思うほどです。参加してみませんか?また、お正月の”お飾り”や”注連縄”など、事前に「総屋」までお届けいただければ一緒に燃やします。
「商家の町並み」「菓子の店」の「おせちに作る甘い物(正月の準備)」で、お馴染み匝瑳市の「大川修功」先生の指導で作った”栗きんとん””黒豆”、それに”小豆”です。甘~い。おいし~い。お正月までは残っていませんね。
自分で作った生地から服を作ったということで、もう一人紹介します。季節はずれかもしれませんが、夏に「呉服の店」の「草木による型染」を体験されていた方も、体験で染めた布地で”ベスト”を作ったとのことでした。自分で作った、自分だけの、オリジナルの生地で作ったベストを恥ずかしげに、少し自慢げに見せてくれました。
「商家の町並み」「小間物の店」の「亀の飾り結び」です。通常の「飾り結び」は、”花びら”の形ですが、この時期はお正月らしく、”金”や”銀”の紐でお目出度い”亀”の形にしました。来週も体験ができますので、縁起物の”亀”を作ってみませんか。
「下総の農家」の「木小屋」の”茅葺屋根”の葺き替えの様子です。前回は、屋根の下地の竹組の改修を紹介しましたが、いよいよ、屋根に”カヤ”をのせていきます。まずは、”軒先”にあたる部分から始められます。屋根の部分でも一番重要な部分になります(写真:上左)。この屋根では、一番下に”稲わら”が、その上に種類の違う二種類の”カヤ”が使われています(写真:上右)。”軒先”ができたら、”足場の竹”をのせその足場にのって、徐々に上に向かって”カヤ”をのせていきます(写真:中左)。その際に、”カヤ”の根元を整えるのに使うのが”ガンギ”と呼ばれる道具です(写真:中右)。一番上まで”カヤ”をのせ、”棟”を作ります(写真:下)。
棟ができ上がったところで、棟の両端を飾る”エビ”と呼ばれるものを作ります(写真:上)。”注連縄”の”ダイコンジメ”のように中央部が太く、両端が細くなるように茅でUの字状にします。出来上がった”エビ”を棟の両端にのせて形を整えたら(写真:中)、一番上に”雁振瓦(がんぶりがわら)”をのせて棟は完成です(写真:下)。
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