2018年11月6日火曜日

立冬(二十四節気)山茶始開(七十二候)11月7日~11日 ”江戸の菊”菊人形” ”ふるさとまつり”に”西本神輿渡御” ”伝統の技”の実演 茶室”炉開き” ”緑の里親” 再び”マヤラン” ”コウヤボウキ”

 二十四節気は「立冬」になります。朝夕は、大分涼しくなってきて、コートが欲しい季節になってきました。七十二候は「山茶始開(つばきはじめてひらく)」です。”山茶”は、読みは”つばき”ですが、花は”サザンカ(山茶花)”のようです。”サザンカ”が咲き出していることは、当ブログ「霜降 霜始降(10月23日~)」でも紹介しました。写真は重要文化財「旧御子神家住宅」前に咲く”サザンカ”です。
 「商家の町並み」「辻広場」では、”江戸の花卉”として”江戸の菊”の展示が始まっています。今年も千葉市の「嶋田清司」さんが丹念に仕立てた”人形”や”花”を展示しました。
 ”餅を搗くうさぎ”と”女船頭さん”です。これから花が開いて、”小菊”が人形全体を飾ってくれることでしょう。
 1本の苗から9本、10本の枝を伸ばして仕立てた”中菊”や”小菊”は日ごとに花が開いていきますので、これからが見ごろになります。満開が楽しみです。
 「下総の農家」の”食用菊”の花もずいぶん開いてきました。”おひたし”や”酢の物”などとして食べます。何とも言えない味ですよね。さっぱりして、食感とともに私は好きな味です。
 秋の気配が濃くなってきた11月3日に「房総のむら ふるさとまつり」を開催しました。当日は、”大道芸”(写真:上右)や”和船体験”(写真:中左)、行列ができる”食の体験(昔懐かしいすいとん、ふかしサツマイモ)”(写真:中左)、恒例になっている”餅まち”なども行ないました。さらに、栄町の「コスプレ大会」も同時に開催され(写真:下左)、快晴のきもちのよい気候にも誘われたのか大勢の来館者がありました(写真:上左)。
 毎年、「ふるさとまつり」に参加いただいている「匝瑳市八日市場西本町」の”囃子連”の方々ですが、今年は”神輿”もやってきました。平成21年、25年に続き3度目の”渡御”になります。なんでも、来年が「八日市場八重垣神社祇園祭」の”年番町”が”西本町区”ということで、”祇園祭”のPRもかねての参加でした。総勢150人という人数で、お馴染みの”担いだ太鼓”と”笛”などの”お囃子”に合わせ、”西本神輿”が館内を練り歩く姿は壮観でした。「神輿の重さは」と尋ねると、「神輿は神様なので重さは計らない」(神様に”重い”、”軽い”はない)とのことでした。でも、立派な”神輿”はとても重そうでした。「西本町区の皆さま」、「房総のむら」の「ふるさとまつり」を盛り上げていただきまして、ありがとうございました。 
 「ふるさとまつり」では、専門の”職人”さんたちに”伝統の技”の実演をしていただきました。”べっ甲細工”の「矢吹 覚」さん(千葉県伝統的工芸品製作者)(写真:上左)、”雨城楊枝”の「森 隆夫」さん(千葉県伝統的工芸品製作者)(写真:上右)、”浮世絵摺り”の「松崎啓三郎」(荒川区無形文化財保持者)さん(写真:下左)、”とんぼ玉”の「駒野幸子」さん(千葉県伝統的工芸品製作者)(写真:下右)、そして”下総鋏”の「北島和男」さん(千葉県伝統的工芸品製作者)です。「房総のむら」では、このような専門の”職人”さんに”体験の指導”もお願いしています。体験スケジュールを確認のうえ、”予約”をお願いします。
 「上総の農家」では「むら」産の”新米”(数量限定)や”唐辛子”(写真:上左)が、「木工所」では”木の箱”(写真:上右)を、「商家の町並み」では上で紹介した”伝統的工芸品製作者”の方が作られた製品などが販売されました(写真:中)。また「千葉県立下総高校」と「千葉県立富里特別支援学校」からも出店があり、生徒さんが丹精を込めて作られた生産物や作品などの販売も行われました(写真:下)。
 皆さん気が付きましたか?今回の「ふるさとまつり」の日に限って、「小間物の店 くる里」と「呉服の店 上総屋」、それに「酒・燃料の店 下総屋」に、普段はない”軒暖簾”などが下げられました。”間口”が少し狭く感じ、店への出入りに少し邪魔になるので普段は使用していませんが、昔の雰囲気を出すために下げてみました。いかがですか?写真を撮りたくなりませんか?
 「むら」の「茶室」も衣替えです。夏季は「風炉」でしたが、11月3日に「炉開き」をして、”釜”がかけられました。静かな茶室に、湯が沸いた”釜”からかすかに”音”が聞こえてきます。お茶を入れる最適の温度の音は「松風(しょうふう)」だそうです。なんとも、心が落ち着く、癒しの空間です。”掛軸”は、おめでたく「白鶴 老松に舞う」、”竹の花入れ”には”冬の茶花の代表”「つばき」です。この「むら」の「茶室」で、”お点前”の体験をされてはいかがですか。
 「下総の農家」の「緑の里親 ーどんぐりの木を育てようー」です。春に「房総のむら」で発芽した”コナラ(小楢)を持ち帰り、自宅で育てていただきました。この日は、半年たって少し大きくなった”苗木”を持ってきていただいて、「むら」の”林”の一角に植樹しました。大きくなってたくさんの”どんぐり”を付けるまで守っていきたいと思います。里親さんも、”あなたの木”を末永く見守ってあげてください。
 9月に何本か咲いた”菌従属栄養植物”の”マヤラン(摩耶蘭)”が、再び咲きました。この場所では、昨年は”マヤラン”の開花を確認していませんので、今年の気候が「菌従属栄養植物」にも変化を与えたのでしょうか。まさかこの時期に咲くとは思ってもみませんでしたので、驚きとともに感激です。
 ”ハバヤマボクチ(葉場山火口)”も徐々にではありますが、”あざみ(薊)”の花のような形になってきました。花の色は少し黒っぽい紫色といった感じで派手さはありませんが、2mを超える茎の先にこんな花が咲いているのです。
 「房総のむら」にも”コウヤボウキ(高野箒)”が咲いていました。隣接する公園にはかなり咲いているのですが、「房総のむら」では確認できませんでした。でも、やっぱりありました。隣接する公園に近い「古墳」の裾で、”群生”を確認できました。
 以前にも紹介した”ゲンノショウコ(現の証拠)(別名:ミコシグサ(神輿草))”の”種飛ばし”ですが、この時期になると”ミコシ”がたくさんできています。「ふるさとまつり」に参加した”神輿”は1基でしたが、ここには数えきれないくらいの小さな小さな”ミコシ”があります。
 こちらも、開花については以前に紹介した”センブリ(千振)”ですが、”生薬”つながりで現在の状況です。今年は、咲き始めの花びらが4枚のものと、花びらが6枚のものなどを紹介してきましたが、現在も「風土記の丘資料館」周辺では”蕾”をたくさんつけた”株”を見ることができます。ここ数年、”センブリ”はあまり目立たなかったのですが、今年はもう少し”センブリを”を楽しむことができそうです。小さな花ですが綺麗です。

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