
菜種油絞り①
はじめに、天日で乾燥させた”菜種”を”カマド(竃)”の上に据えた鉄製の”ほうろく(焙烙)”で、焦がさないように炒ります(写真:上)。少し香ばしい香りがしてきます。炒った”菜種”は、新聞紙を敷いた”箕”の上に広げ”粗熱”をとります(写真:中左)。ある程度冷めてきたら、”石臼”で挽いて粗い粉末状にします(写真:中中、中右)。「菜種油絞り」は実演でしたが、熱心に作業をご覧になっている方がいらっしゃいましたので、お話をすると「是非体験してみたい」とのことで、飛び入りで参加していただきました。”石臼”を回すのにはけっこう力が必要なのですが、楽しく体験に参加していただきました。”石臼”のまわりや”石臼”の間に残った粉末状の”菜種”を集め(写真:下左)、蒸すために”せいろ(蒸籠)”に入れます(写真:下右)。
”菜種”を入れた”せいろ”を、”カマド”に掛けたお湯が沸いた”釜”の上にのせて蒸します(写真:上)。蒸している間に、油を絞る準備です。油を絞る方法はいろいろあると思いますが、「房総のむら」では昔ながらの”圧搾法”で実演します。使用する”圧搾機”は、昭和20年代に使われていた”螺旋式搾油機”です(写真:左下)。準備としては、”搾油機”の”円筒”の中に、乾燥した”シュロ(棕櫚)”の繊維を袋状にして敷き詰めて機械にセットします(写真:中中)。そこに、蒸しあがった”菜種”を入れます(写真:中右)。蒸した”菜種”が冷めないうちに手早く詰めていきます(写真:下中)。詰めたら、”円筒”に敷き詰めた”シュロ”を巻き込んで上も閉じます(写真:下右)。
後は、”螺旋式搾油機”の円形の”ハンドル”を回して”油”を絞るだけです。”螺旋式”ですから、”ネジ山”が切られた”軸”を回転させて”押し板”を下方に押し下げることで、”円筒”の中の”菜種”に圧力を加えて油を絞りだすわけです。はじめは、”ハンドル”も軽く回りますが、徐々に”ハンドル”は重くなり”油”は簡単には絞れません(写真:上左)。”上のハンドル”が抵抗で重くなってきたら、”横のハンドル”に切り替えます(写真:上中)。”横のハンドル”は一回転させても”上のハンドル”が四分の一回転しか回らないギア比になりますが、それでも”菜種”の抵抗に”ハンドル”はなかなか回りません。見学していたお父さんにも手伝っていただきました(写真:上右)。この頃になると、”円筒”の下部の”穴”から”油”が染み出してきました(写真:中左)。もっと”ハンドル”を回して圧力を加えなければなりません。続いては、小学校の女性の先生二人にも応援していただきました。もう”ハンドル”は動かないだろうと思ったのですが、、。えっ!、我々、男性職員でも体重をかけてやっと回していた”ハンドル”を、女性の先生一人が腕の力だけで回してしまったのです(写真:中中)。一回転、二回転と回してしますのです。さすがに疲れた様子でしたが、すごいです。同僚の先生も驚いたようです(写真:中右)。おかげさまで、何とか”油”が絞れました(写真:下)。結局、この日は”二升”の”菜種”で約200ccの”菜種油”を絞ることができました。”菜種”から人力で”油”を絞ることの大変さを実体験しました。先生、是非、子どもたちに電気・ガスがなかった頃の生活の大変さを教えてください。そのためにも、「房総のむら」での「昔のくらし」の勉強を役立てください。”油”が絞れて香ばしい香りが立ち込める中、にぎやかな実演になりました。体験者の方々には”菜種油”の味見もしていただきました。参加していただいた皆様に感謝いたします。ありがとうございました。



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