2017年9月21日木曜日

秋分(二十四節気)雷乃収声(七十二候)9月23日~27日 台風一過、稲穂まつり終わる

 房総のむらの「稲穂まつり」が終わりました。台風の影響で、開催演目も中止や変更せざるを得ない状況でしたが、大勢の方々のご来館ありがとうございました。
二十四節気は、”暑さ寒さも彼岸まで”の「秋分」です。七十二候は「雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)」です。今年は、まだ雷が暴れているようですが、春分に活動を始めた雷が、夏に大暴れし、秋分になると鳴りをひそめる、雲も夏の入道雲に代わり秋の鱗雲が現れる頃ということだそうです。秋の花、ヒガンバナですが、「上総の農家」の白いヒガンバナです。 
今回の「稲穂まつり」のために、茶室には「稲穂」を入れた秋の草花が竹の花器に活けられました。この部屋でお茶の体験をしていただきました。 
 「お囃子」と「弓術」は残念ながら中止となりましたが、大道芸は実施しました。1日目は雨天のため野外では上演はできず、「総屋」で行いました(1日目の様子は、当館ブログの「白露 玄鳥去 稲穂まつり1日目」をご覧ください)。2日目は台風一過の秋空の下(真夏のようでした)の「商家の町並み」や「おまつりひろば」で上演しました。江戸太神楽(だいかぐら)で、傘の上で鞠(まり)や一升枡(ます)を回しています。 
口に咥えた撥の上で、土瓶を操っています。近くで見ていると、今にも落ちそうで冷や冷やしますが、芸人さんはとても暑そうで汗だくです。
「輪鼓(りゅうご)」の芸です。「輪鼓」とは、独楽の一種で空中独楽とも呼ばれ、名前の通り、普通の独楽とは違って、地面で回さずに空中で操る独楽だそうです。胴の中ほどがくびれた鼓(つづみ)のような形をしており、くびれた部分に紐を巻きつけて回しながら投げ上げたり、受け止めたりする芸です。平安時代からある曲芸だそうです。
「輪鼓」が「農村歌舞伎舞台」の屋根よりも高く投げ上げられています。背景の青く澄んだ秋空がなんともいい雰囲気です。 
「稲穂まつり」では、稲刈りの体験も予定されていましたが、こちらも残念ながら中止です。
写真は、「上総の農家」の「昔の農具を使ってみよう」のコーナーです。電気やエンジンを使わない昔の農具を使って、ボランティアさんたちの指導で、稲穂の状態から米にします。「千歯こき」で稲穂から米粒を外す「脱穀」をして→「木摺臼(きずるす)」で「籾摺り(もみすり)」をして米に被っているもみ殻を取り除き→その後に、「唐箕(とうみ)」を使って、籾殻などを吹き飛ばして玄米だけにする。この作業を体験していただきました。 
最初に行う脱穀の体験の様子です。「千歯こき」を使って、稲穂から米粒(籾)をそぎ落します。「千歯こき」を抑えながら、稲穂を引くためになかなか力が必要です。稲穂を「千歯こき」を通して引っ張ると、米粒だけがバラバラと落ちるのに驚いたり、感心したりの体験だったようです。 
「上総の農家」の「わらぼうき」作りの体験です。一束にまとめられたわらで、ほうきを作る体験です。少し根気がいる体験ですが、できたときには達成感味わえたと思います。 
「下総の農家」では、落花生の収穫体験です。当然、収穫した生落花生は、茹でて食べるそうです。千葉県名物の茹でた生落花生です。二人のとも、葉の部分を引っ張って土の中から落花生が出てきた時には、感激していました。満足げな笑顔です。 
「小間物の店」先で作業をしているのは、千葉県伝統的工芸品「江戸つまみかんざし」製作者の穂積実御夫妻です。和服の女性の髪に似合う「つまみかんざし」ですが、今風の髪留めなども作っていました。 
「安房の農家」での「ざる・かご作り」の実演風景です。作っているのは、竹製の目の大きな竹製の「かご」です。今では、このような実用的な竹製のかごを作れる方も少なくなりました。作っているのは岩立佐太雄さんです。
 こちらも房総のむらではお馴染みですが、目の前でお客様の注文に応じて水飴を動物の形に作る伝統的な「飴細工」づくりです。完成した飴細工は、芸術作品ですね。女性の職人さんは、込田匡美さんです。 
「時代衣装変身体験」です。房総のむらでは映画やテレビの時代劇のロケが多いことから、この体験を始めました。毎年、春と秋に開催しています。お殿様やお姫様、新選組隊士や町娘に忍者の衣装などもあります。写真の外国人の方は、この体験の常連さんです。

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