2019年9月1日日曜日

変化朝顔に親しむ

 土日に開催している「変化朝顔の説明会」も2週目に入り、房総のむらを訪れる人たちが辻広場の朝顔の展示場で足を止め、解説を熱心に聞いていただいています。植木鉢の支柱にツルを絡めたおなじみの朝顔ですが、花の形や葉っぱの様子が朝顔とは思えないものが多く、参加したお客さんも変化朝顔の魅力に魅せられたようです。





 変化朝顔の名称は葉や茎、花の色・形、咲き方などに由来すること、変わった咲き方に変化する確率が低いため希少価値が高く珍重されたこと、江戸の作り手は「遺伝の法則」として知られる以前に、経験的に理解し実用化していたこと、などを解説しながら「獅子咲き」や「牡丹咲き」の朝顔を鑑賞しています。



どのようにして種類を増やしたのか?

  江戸時代の2回目の朝顔ブームとなった嘉永・安政期(1840年後半から1850年代)には各地の作り手たちは競って品種改良を行い、品評会を開きながら新たな朝顔の開発に努めました。いろいろな種類が誕生した時期ともいわれています。ただ、朝顔は花が開く前に自家受粉するため別種類との交配はままなりません。どのように品種改良したのでしょう。生産者にとっては秘伝中の秘伝ということもあり、あまり文献が残されていませんが、次のような方法が合理的であったといわれています。

①堅いつぼみ中央の膨らみに縦の切り込みを入れ、雄しべや雌しべが見えるように開く

②雄しべだけを取り除く。

③元の状態にして切り込みが開かないように筒状のもので覆う(ネギを輪切りにしてかぶせる)。

④開花直前に覆いを外し、他の朝顔の花粉を雌しべに付けて交配する。

⑤印を付けておいて他の種が混じらぬように株ごとに種を収穫する。

⑥種をまき、今までと違う変化が生じていれば改良が成功となる。(OH)







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