「下総の農家」では、「大豆」を収穫した後の”大豆の枝”の活用です。”カラカラ”に乾燥させて「大豆」を脱穀した”大豆の枝”を細かく刻んで、畑に”すき込み”ます。毎年作物を作り”地力”が衰えた”痩せた畑”に”大豆の枝”を入れて土壌の改良に役立てます。米を脱穀した後の”稲わら”も田や畑にすき込みますが、”大豆の枝”も利用できるのですね。”大豆の枝”の利用方法は、「節分」の時の”イワシの頭”を刺すだけではないのですね。
「商家の町並み」「呉服の店」では、「藍建(あいだて)」の実演に合わせた「藍染」の展示です。下方中央のモニターでは、「藍建」について解説しています。店先には「藍」で色付けすることで、いろいろな模様を描き出した布地や洋服なども展示されています。普通「草木染め」は、色を布に固定させるために”媒染液”を必要としますが、「藍」は”媒染液”を必要としないで布に色を固着させることができます。その染め方には、”生葉”を用いる方法と”醗酵させて乾燥した藍”を「藍建」して使う方法があります。”生葉”を使用するとあまり濃い”紺色”にはならず、また、”新鮮な生葉”がないとできませんので季節が限られてしまいます。
「藍建(あいだて)」とは、発酵させて乾燥した”藍”は水では溶けなくなるので、”藍”の液が布地に浸透できるように行う”還元作業”です。「房総のむら」には、温度管理ができる「藍甕(あいがめ)」がありますので、そこで「藍建」を行います。昭和62年の「呉服の店」の開店から「藍建」を続けていますが、”よりよい藍の染料”を目指して、今回は新たな挑戦です。まず、藍の葉を乾燥し醗酵させて作られた「すくも」を叩いて細かくして「藍甕」に入れ(写真:上左)、そこに「灰汁(あく)」を入れ棒で突きながら「灰汁」を「すくも」に”食わせます”(写真:上右)。一晩寝かせ、「藍甕」に入り、足でよく練り(写真:下左)、さらに「灰汁」を加えて量を増やします。これで「藍建」は終了になりますが、この後に「藍甕」の中で生きている微生物の”餌”となる「石灰」と「ふすま」と呼ばれる”小麦の表皮の粉”などを入れ1週間ほど発酵させて、「すくも」中の紺色の成分の”インジゴ”をアルカリ溶液の「灰汁」で還元して水溶性にして染色できる状態にします。液面に泡(これを「藍の花」と呼ぶ)が立つと、染料として使うことができるようになります。今回の出来はどうでしょうか?この作業は、かなり難しい作業ですので、結果が楽しみの反面、心配にもなります。
こちらは、現在染料として使用している「藍甕」です。液面の中央左に見えるのが「藍の華」と呼ばれる”泡”です。このような状態になれば、染料として使えます。しかし、「藍」は生き物ですから絶えず面倒を見なければなりません。なかなか、大変な作業です。
「商家の町並み」「菓子の店」の体験は、12月の「べっこう飴」作りが終わり、「煎餅焼き」の体験です。「七輪」の”炭火の上”の網に”煎餅の生地”をのせて、自分で”煎餅を焼き”ます(写真:左)。小まめにひっくり返さないと、すぐに焦げてしましますよ。全体に膨れて、少し焦げ目がついたら出来上がりです。焼きあがったばかりの”アツアツ”の「煎餅」に醤油を塗って、海苔を巻いたり、砂糖を絡ませて食べます。”焼きたて”、しかも”自分で焼いた煎餅”ですから、おいしいことまちがいなしの「煎餅焼き」体験です(写真:右)。是非、体験してみしてください。
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