「霎時施」は、「しぐれときどきほどこす」と読むそうです。「霎時」だけでは「しょうじ」と読み、ちょっとの間、暫時降ったり止んだりする雨という意味で、七十二候では秋冬に降る短い雨、時雨(しぐれ)が時々降るという意味だそうです。
そんな時候ですが、22日の日曜日は、時雨どこではありません台風の大雨でした。土砂降りの「商家の町並み」です。
「房総のむら」の落語会「房総座」は、平成18年に今回出演の柳家三之助さんの高座から始まりました。三之助さんは、銚子市出身で、柳家小三治一門、当時はまだ「二ツ目」でしたが、その後「真打」に昇進、そして小三治師匠は「人間国宝」になったわけです。それから、もう10年も続いている「房総座」です。三之助師匠も、「房総のむら」では初めてという、台風の雨風でガラス戸がガタガタ鳴る「総屋」二階での「房総座」となりました。「まくら」では、手ぬぐいや扇子など、落語の小道具の使い方を紹介してくれました。写真は、扇子を「煙管(きせる)」に見立てているところです。ほんとに、「煙管」に見えるからすごいですよね。
台風雨でしたが、「商家の町並み」「鍛冶屋」では「農具作り」の実演がありました。「ふいご」で風を送り、炭を真っ赤に熾(おこ)し、鉄材も真っ赤に焼いて、様々な農具を作ります。ダイナミックな「野鍛冶」の技です。指導者は、君津市の鈴木啓支さんです。写真は、「鍬」先を作っているところです。今回は、「柄」をつける作業も教えていただきました。「柄」もいろいろな形があり、刃先との角度を使う人に合わせて調整するそうです。詳細は、「風土記の丘資料館」で開催中の企画展「農具」をご覧ください。
台風が去った今週です。「下総の農家」の庭に干された収穫した「綿」です。「綿」から「糸」を紡むため、干した後で「綿繰り」で種を抜きます。
そして、織り上げるわけですが、こちらは、「達人講座」の「下総の農家」「機織りコース」です。体験者の方は、これまでも何度も「機織り」を経験している熟練者の方で、上下に開いた経糸(たていと)の間に緯糸(よこいと)になる糸を通すための「杼(ひ)」の潜らせ方やその緯糸を揃える「筬(おさ)」の抑え方も手慣れたものです。経糸は、藍染めの糸に「あかね」や「くず」で染めた糸を挟みで縦縞柄にして、一反(12~13m)を織り上げるます。
この季節の平日には、小学生の方々が学校、学年単位で来館します。写真は、「下総の農家」で館の職員から茅葺の農家の建物の説明を受けていう所です。目の前には「コマ」や「竹馬」などの「昔のおもちゃ」もありますが、まずは勉強です。子どもさんたちは、農家だけではなく、「商家の町並み」の店などでも、どこにどんなものがあるか”探検”しながら、電気・ガスが使われる前の”昔のくらし”を学びます。
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