2019年11月1日金曜日

栽培の技術~房総のむら 菊・菊人形~

 10月29日(火)~11月10日(日)まで商家の町並み、辻広場において「江戸の花卉(かき)」〈菊の展示〉を行います。今年も千葉市の島田清司さんが育てた菊を展示しました。展示初日はあいにくの雨でしたが、慎重な作業で展示を終えました。

トラック内部(左)と飾り付けの様子(右)
 菊人形は「餅搗くうさぎ」「女船頭さん」、菊の鉢は「江戸黄八丈」「荏原の霞」などの品種を展示しました。

後列左「江戸黄八丈」、後列右「荏原の霞」、前列左「トリニン」
 菊の栽培は「枝数を増やして大株」にすることが肝心です。そのためには、伸びていく先端部の芯(芽)を摘み取る摘芯(てきしん)を行い、脇から芽が出るようにします。


「荏原の霞」のつぼみ(左)と根元(右)
 本来であれば真っ直ぐな芽先(めさき)が一本伸びて枝になります。その芽先(めさき)を摘み取ると脇から新しい芽先(めさき)が二本伸びます。さらに二本の芽先(めさき)を取ると四本の芽先(めさき)になり、それを繰り返すことで枝・葉・花を増やしていきます。
「江戸黄八丈」
 江戸時代の菊の栽培書には、この“摘芯”のことも書かれていて、秋の風物詩として菊が愛されていたことがわかります。この黄菊は摘芯で八本の枝を伸ばし小菊などの大株とは違ったおもむきをかもしだしています。


「トリニン」
 いろいろな種類の中菊や小菊がどう咲き揃っていくのか、菊の花の毎日の変化を、ぜひ房総のむら商家町並みでご覧ください!!(い)

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