2019年11月15日金曜日

おいしく料理が出来ます~包丁作り~

 毎年11月10日(日)、房総のむらの鍛冶屋では、「包丁作り」の実演を行っています。今年も、農具作りなどで鍛冶屋に来ていただいている君津市の鈴木啓支氏に実演を行ってもらいました。

  包丁は、〈和と洋〉〈両刃と片刃〉〈包丁の材料となる素材〉などでさまざまに区別することができます。包丁作りは地金と鋼を接合する鍛接(たんせつ)し、形を整えた後焼き入れをして、最後に研ぐことで刃を付ける一通りの工程を一日かけて実演します。今年は、職員の研修を兼ねて片刃の和包丁を作ってもらいました。

鋼を付ける様子
 包丁を作る場合に苦労するのは、鋼を地金につける工程です。軟らかい鉄である地金と硬い鉄である鋼は、熱によりそれぞれとける温度が違います。二つの鉄が一つの鉄になるには、地金の上にのせた鋼は液状化する直前に鍛接しなければなりません。
鋼の“フツフツ”となるタイミングは毎回条件が異なるためかなりの経験が必要となります。


親方と相方で整形する様子
 鋼を付けた後は、素材を薄く広げて包丁の形に整えます。その際の鍛接は、二人一組で鉄を叩きます。親方が小槌を振るい、親方の指示のもと相方が向槌(むこうづち)で所定の厚さ大きさに整形します。


焼き入れ
包丁の計測(左)とヤスリで削る(右)
最終工程の研ぎ
   ほぼ一日の作業で刃渡り15センチほどの出刃包丁が完成しました。何通りかの製作方法が包丁作りにはありますので興味のある方は、実演をぜひ見にお越しください!!(い)

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