2017年6月17日土曜日

安房の農家で「ケダイ作り」


「ケダイ」って「?」ですよね。昔のミノ(雨具)で、現代風に言えば「合羽・レインコート」のようなものです。でも、何と!「稲わら」でできています。 

わらの製品には色々なものがあり、基本となる縄、履物(ぞうり、わらじ等)、入れ物(俵、もっこ、おひつ入れ)、敷物(むしろ、鍋敷き)、儀式・行事などでの飾り物(注連飾り、災いよけの人形・蛇)などの他、建物の一部(土壁の中の混ぜ物、かやぶき屋根の最下段に使用)、家畜の飼料にも使われます。

わらは、現在ではコンバインの普及によりほとんど見られなくなりましたが、昔はなくてはならいものであり、最後は畑の堆肥として農地に還元されるという資源循環型社会の代表的なものです。 

ケダイは編み台を使って作りますが、年に1回の実演のため、作り手も大変でメモを見ることも。 

ちょっと着てみましたが、クゴ・チガヤで作るミノよりも、固くて体にフィットせず、さらに、わら10本を1束にして縄で編み込むため、縄の太さの分だけ隙間ができ、「これを着て雨にあったら、濡れちゃうな」が感想です。
 
なお、写真上の丸いものは「バッチ笠」という雨具としての笠で、こちらはハチクという竹の皮で作られています。この実演は来週2122日に行いますので、詳細は後日。(フ)

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