2017年12月11日月曜日

大雪(二十四節気)熊蟄穴(七十二候)12月12日~15日 なんじゃこりゃ?

 二十四節気「大雪」の七十二候の次候は、「熊蟄穴(くまあなにこもる)」です。熊も”冬眠”の時期、ということですね。さて、「上総の農家」の畑ですが、”なんじゃこりゃ?”「房総のむら」には熊はおりませんので、来春に植える「種芋」などの”冬眠”の様子です。「サトイモ」や「ショウガ」は、畑に穴を掘りその中に入れ、周りを「籾殻」で被い、その上に小さな”わらボッチ”をのせて寒さから守ります。「籾殻」が詰められた穴から、”空気を取り入れるための竹筒”が突き出されています。”わらボッチ”から突き出た”竹筒”が摩訶不思議。ちなみに、「サツマイモ」は深さが2mもある大きな「芋穴」に貯蔵して冬を越します。”わらボッチ”の後ろには、”霜よけ”の篠竹も立てられ、「上総の農家」も冬支度進行中です。 
 「下総の農家」の庭先の「ヤツデ」です。花が少ない季節になってきましたので、目を引きました。
 12月7日は、旧暦の10月20日にあたり「恵比須(えびす)講」でした。「上総の農家」のモデル「大網白里市」の農家では、「恵比須」「大黒天」は1月20日に働きに出かけ10月20日に帰ってくると信じられ、「恵比須講」ではお金が貯まるようお金を供えたり(一升桝)、鯛を抱え釣竿を持つ「恵比須」が元々「豊漁の神」だった名残か「サンマ」や生きた「鮒(ふな)」も供えます(奥の部屋:写真右)。囲炉裏端には、お供えしたお膳と同じものが家族の夕食として準備されています(写真左)
 「商家の町並み」「めし屋(かどや)」の「えびす講」です。「えびす神」は、生業を守り福徳を授ける神と考えられ、「七福神」の一つに数えられています。元は「漁業神」として信仰されていたものに、「商業神」としての性格が加わり、”商売繁盛”の「神」として、商家でも信仰されるようになりました。商家では、床の間などに「えびす」「大黒」の像を置き、お膳や生魚を供え、夕方は早めに店じまいをして、奉公人や親戚を集め宴を設けました。「えびす(恵比須)講」では、「恵比須」と「大黒」を一緒に祀ることが一般的です。
 こちらは、「商家の町並み」「呉服の店(上総屋)」の「えびす講」の日の呉服屋の再現です。香取市佐原の下宿・新橋本の事例の再現です。商家の中でも呉服屋の売り出しは盛大で、店先には「えびす布」と呼ばれる布を吊るし、「足袋」などの特価品を積み上げ、買い物客を集めました。 
 12月13日は「大掃除」「煤払い」の”日”です。「下総の農家」では、「煤払い」ではありませんが、年末が近づいてきて障子の張替えです。昔ながらの「師走」の風景ですね。「下総の農家」だけでも、「障子戸」がたくさんあるので大変です。特に、古い障子紙をきれいに剥がすのに一苦労です。”煤けた”障子紙が、”真っ白”になると気持ちがいいものですね。誰ですか?指を舐めて穴をあけたいと考えているのは。 
 そして、こちらも「下総の農家」ですが、「正月のお飾り」です。体験では、真夏に青刈りして乾燥させた「ヤマトニシキ」の「青わら」を使い、「ごぼうじめ」や「輪飾り」など、「正月のお飾り」を作りました。「四手(しで:注連縄(しめなわ)などに付けて垂らすギザギザ形の紙)」も付けました。今週は、「上総の農家」では”相撲のさがり”(写真上左)、「安房の農家」では”伊勢えび”(写真上右)を思わせるような「正月飾り」を作ります。人気の体験ですので、予約が一杯の場合は申し訳ありません。
 「障子」の張替えや「正月のお飾り」作りで忙しい「下総の農家」には、寒くなってきましたが、子どもさんたちが熱心に勉強に来ていました。勉強の後は、「コマ」や「ポックリ」など「昔の遊び」も体験していました。「むらのお正月」にも来てくださいね。 
 12月10日に、「酉の市」で賑わう「大鷲神社」の近くで開催された栄町「第3回少子化克服鍋まつり」に出店しました。皆さん自慢の”鍋”で参加ですが、「房総のむら」は「むらの農家」で栽培している「江戸野菜」を食材にした”鍋”です。好評で午前中には完売してしまいました。「江戸野菜」は、「房総のむら」で販売しておりますのでご賞味ださい。(生産量も少なく季節の作物ですので、収穫できないこともございます。)

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