2013年5月28日火曜日

第1回 里山観察会 その2

茶の木と『いきもの歳時記』
 5月25日(土)に行われた里山観察会に参加しました。すでに25日のブログで紹介されていますが、千葉県立中央博物館で28万点をこえる植物標本を管理する天野誠研究員の知識の豊かさには驚くばかりで、植物の名前だけでなく、約20人の参加者からは、見分け方や利用方法について様々な質問が寄せられました。話がやや専門的になると、担当のF氏からの遠慮のない質問やツッコミが入り、そのやりとりも楽しい時間でした。

 参加者の中には、むらの自然ガイドの皆さんが熱心にメモを取る姿も見られました。今回学んだことはボランティアによる自然観察会などで、披露してくれることでしょう。

 体験博物館としてのイメージが強い房総のむらですが、色々な目的を持ったお客様が来館されます。房総のむらの広大な敷地には雑木林が広がっていて、自然を愛する人々からは、「今、○○の花は咲いているか?」等の問い合わせも多く寄せられます。新緑のこの季節には、立派なカメラを携えたカメラ愛好家のグループをみることも多く、敷地内を巡回していると声をかけられることもあります。その都度、自分の知識のなさを反省するのですが、里山観察会に参加したことで、少しはお得情報を提供できるかもしれません。

 今回の観察会は「自然と人間との関わり」に焦点を当てたものでしたが、改めて思うことは昔の人の知恵と工夫のすばらしさ。「ソメイヨシノは緻密で浮世絵の版木に使われていた」とか、「ケヤキは匂いがないため臼に使われた」とか、身近にある植物の特徴をよく知った上で、素材を最大限に生かしていたことが想像できます。

 今回私は、昨年度房総のむらが発行した『いきもの歳時記』を片手に観察会に参加しました。房総のむらで見られる動植物が季節ごとにまとめられたハンドブックです。これからは、このハンドブックにメモをして、自分だけの図鑑を作る予定です。『いきもの歳時記』(カラー110ページ)は500円!当館の総屋売店と風土記の丘資料館受付で販売中です。(A)

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