”浮世絵”は、「歌川広重」の「名所江戸百景」から「市中繁栄七夕祭」です。”七夕祭り”の”江戸の風景”です。屋根より高く上げられた”笹竹”には、短冊のほかに”西瓜”、”瓢箪”、”そろばん”、”大福帳”など色とりどりの”七夕飾り”が風になびいています(写真:左)。”江戸の町”では”天の神様”への目印として”笹竹”をたてる風習があったそうで、「房総のむら」でもこの様子を再現しました(写真:右)。
「房総のむら」では、”屋根より高い七夕飾り”を4本立てましたが、強風で2本が折れてしまいました(写真:上、上右)。残念ですが、風はおさまりそうにないので、折れた”笹竹”の先端の部分を飾りました(写真:中左)。ここ数日の強風のため、「農家」では、”土間”に飾っています。”童謡””たなばたさま”の歌詞のように「♪ささ(笹)の葉 さらさら のきば(軒端)に ゆ(揺)れる、、、、」とはいきませんが、一年に一度の”星に願い”を”短冊”に書いて”笹竹”に結んでください。「総屋」の前では、”短い笹竹”のプレゼントもしています。是非ご家庭でも”七夕”をお楽しみください。
その「安房の農家」の実演は、「ケダイ作り」です。”ケダイ”とは、千葉県南部(南房総)”安房地方”で雨天時に使われた”ミノ(蓑)”のことで、前々回「夏至」「菖蒲華」で紹介した”竹の皮”でできた”バッチ笠”とともに使われました(写真:上左)。”ミノ”にはいろいろな種類がありますが、製作したのは”両肩”から”背中”・”腰部”を被う”胴みの”です。材料は”わら”を使い、”わら”10本くらいを1束にして、”編み台”を使って”細縄”で編んでいきます。最後に内側に”肩ひも”を付け(写真:下右)、先端を”鋏”で整えて完成です。詳細は、当ブログ昨年6月17日公開の「安房の農家で『ケダイ作り』」をご覧ください。(「安房の農家でケダイ作り」で検索)
こちらは、「上総の農家」の「竹の皮ぞうり」作りです。”竹の皮ぞうり”についても、当ブログでこれまで何度か紹介してきましたが、”チョット”と人気の演目です。この”ぞうり”を作るための”竹の皮”は、”マダケ(真竹)”の”皮”を使います。ですから、「安房の農家」の”バッチ笠”を作った模様のない”ハチク(淡竹)”ではなく、”竹の皮”といえばお馴染みの”まだら模様”が入ります。幅2cm程に縦に割いた”竹の皮”を水に漬けて柔らかして(写真:下左)、”わらぞうり”と同じ要領で”編み台”を使って編んでいきます(写真:下右)。左右の”ぞうり”を進捗合わせながら作っていきますので、左右交互に作っていきます。履いた時に”わらぞうり”はちょっと硬くて痛い感じがする感じかもしれませんが、”竹の皮ぞうり”は”ソフト”な足ざわりが若い方にも気に入られているようです。
「桃栗3年柿8年」といわれます。”桃”や”栗”などに実がなるようになるまでは実際に年月がかかるわけですが、このことわざは、「何事も成し遂げるまで、それ相応の時間がかかる」との意だそうです。「上総の農家」から”桃栗”などの現状を紹介します。つい最近まで残っていた”桃”です(写真:上左)。しかし、この”桃”も落下してしましました。”栗”も”イガ”が目立つようになってきました(写真:上右)。去年は”柿”が大豊作でした。”茅葺農家”を背景に葉が落ちた木に”柿色の実”がとても印象的で、写真に撮る人も大勢いましたが、今年はどうでしょうか(写真:中左)。春にきれいな花を見せてくれた”梨”ですが、こちらも大きくなってきました。どこまで大きくなるか楽しみです(写真:中右)。”カリン(花梨)”も少ないですが、実ができています(写真:下左)。最後は、”スモモ(李)”です(写真:下右)。食べごろでしょうか。真っ赤に色づいてきました。
”強風”にあおられて倒れている”ヤマユリ”も多い中で、見事に咲いています。強風がおさまれば、”芳醇な甘い香り”の中でゆっくりと写真も撮れるのですが、残念です。”ヤマユリ”の状況については、「ヤマユリ情報」もご覧ください。
前回も、紹介しましたが”チョウトンボ(蝶蜻蛉)”です。「農村歌舞伎舞台」前の「おまつり広場」では、ゆっくりと”ヒラヒラ”飛び回る”チョウトンボ”をかなりの確率で見ることができます。また、「上総の農家」や「下総の農家」では、”垣根”にとまったところも見ることができます。光線の当たり方と見る方向によって、”翅”の色も変わって見えます。”チョウトンボ”の観察は、今がチャンスです。



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